【データ分析の不備】「ゴール期待値の欠落」
【データ分析】
「ゴール期待値の欠落」
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Ⅰ.「執筆理由」
執筆理由
JAF Football Analysis Roomでは、ここまで「横浜FC」「湘南ベルマーレ」「アルビレックス新潟」の3クラブを対象に「”ゴール期待値”を使用したデータ分析」を実施して来ました。
※ ベルマーレの記事内に「全クラブ対象」の”得失点期待値”分析あり
その中で、ふと、気づいてしまったことがあります。
そして、それは「ゴール期待値」を使用した分析における、限界であり、欠落とも言うべき事実であると考えています。
最も、リヴァプールのリサーチ部門元責任者である、イアン・グラハム氏は、自身の著書内で「ゴール期待値」は万能ではないという旨の話をされており、僕もデータ分析系の記事を執筆する際は、同様の文言を掲載しているため、今更、驚くことではないのかもしれません。
また、今から書く事実は、データ分析の専門家の間では、もしかすると常識であり、暗黙の了解なのかもしれません。
それでは、Ⅱ章で「ゴール期待値」に関する説明をした後、Ⅲ章から本記事の表題である「ゴール期待値の欠落」の話に入って行きたいと思います。
データ引用元・参考文献
本記事のデータは「J STATs」(データスタジアム株式会社)から引用、もしくは引用した値をベースに算出させて頂いております。
また、僕はデータ分析の専門家ではないため『サッカーはデータが10割 最強アナリストが明かすプレミアリーグで優勝する方法』イアン グラハム(著)/木崎伸也(監修)を参考文献とさせて頂いております
※「期待値」は万能なデータではありません。故に本記事の内容も絶対的なものではございません
※ 参考文献の書評を書かせて頂きました。併せてお読み頂けると嬉しく思います
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Ⅱ.「ゴール期待値とは」

そもそも「ゴール期待値」とは何なのか、ご存知ない方もいらっしゃるかと思いますので、簡単に説明しておきたいと思います。
※ 表Ⅰ「期待値上の勝ち点」は僕の独自ルールで算出。詳細を知りたい方は、Ⅰ章のバナーから「横浜FC」「アルビレックス新潟」の記事参照
「ゴール期待値」とは「シュートが得点となる確率」(0~1)のことであり、表Ⅰの数値は「1試合分の総数」(データ上、期待されたゴール数)となっております。
ちなみに「被ゴール期待値」は「対戦相手のゴール期待値」と同じ値となります。
例えば「ゴールエリア内・ゴール正面からのシュート」であれば、得点となる確率が高いことは容易に想像がつくかと思います。そのため「ゴール期待値」は高い値(1に近い値)となります。
対して「ゴールから35m・角度40度のシュート」の場合、得点となる確率が低いことは容易に想像がつくかと思います。そのため「ゴール期待値」は低い値(0に近い値)となります。
この様に1試合の中で放たれたシュート全てに値付けをし、その総数を計算したものが、表Ⅰの「ゴール期待値」となっています。
なお、実際には「ゴールへの距離」「シュートの角度」だけでなく、様々な要素を考慮した上で、各データ会社はゴール期待値を算出しております。
また「実際のスコア」が「ゴール期待値」を上回っている場合、「難易度の高いシュートが得点となった」もしくは「相手GKがミスを犯した」と考えることが出来、逆に下回っている場合、「難易度の低いシュートを外した」もしくは「相手GKがビッグセーブをした」と考えることが出来ます。
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Ⅲ.「ゴール期待値の欠落」
実際のスコアとゴール期待値
横浜FCのデータ分析をしていた際「2025 J1リーグ 第21節 横浜FC vsサンフレッチェ広島」のスコアとゴール期待値を見て、僕は目を疑いました。
この試合、実際のスコアは「0対4」でサンフレッチェの勝利。
しかし、ゴール期待値は「1.671対1.164」となっており、明らかに数値がブレていることが分かります。
そこで、僕はハイライト映像に目を通し、具体的に「どの様なシュートがゴールに結びついたのか」「どの様なシュートシーンがあったのか」確認することにしました。
その結果、確かにサンフレッチェの得点は「セットプレー」「難しい角度からのシュート」が多く、ゴール期待値が実際のスコア程、高くならないことは納得できました。
また、横浜FCに関しても、惜しいシュートシーンが複数あり”そういった意味では”「1.671」という期待値に違和感ない内容となっていました。
ただ、僕はハイライト映像を確認していた中で、この横浜FCの「1.671」というゴール期待値の問題点に気づいてしまいました。
ゴール期待値の欠落
まずは「2025 J1リーグ 第21節 横浜FC vsサンフレッチェ広島」のハイライト映像から「4:10~4:28」のシーンをご覧ください。
このシーンを文章化すると、以下の様な流れとなります。
① 横浜FC 福森選手のCKをユーリララ選手がヘディング
→クロスバー直撃
② ①のセカンドボールをンドカ選手がゴールエリア上からシュート
→サンフレッチェ 佐々木選手がシュートブロック後、ポストに当たる
③ ②のセカンドボールをンドカ選手がゴールエリア内からシュート
→サンフレッチェ 加藤選手がクリア
一般的に「セットプレー」からのシュートは、低いゴール期待値が付与される傾向にあるため、クロスバーに直撃した①に、どの程度の値がついたかは意見が分かれるところかとは思います。
ただ、②③に関しては「ゴールエリア上」「ゴールエリア内」と、非常にゴールに近い位置からのシュートとなっており、角度は微妙なところではありますが、それを差し引いても、それなりに高い値が付与されたことが予測されます。
以上の点から、①「0.2」②「0.6」③「0.5」というゴール期待値が付与されたと想定してみます。
するとこれだけで「1.3」のゴール期待値を獲得したことになります。
これはあくまで仮の数値ではありますが、この1シーンだけで、この試合の横浜FCのゴール期待値「1.671」に肉薄したことになります。
しかし、落ち着いて考えてみて下さい。
もし、①のユーリララ選手のシュートが1発で決まっていれば、②③のンドカ選手のシュートは起こり得なかったシーンとなります。
つまり、この1シーンで高いゴール期待値を獲得できたであろう理由は「シュートを立て続けに外したから」であり、この矛盾した事実は、ゴール期待値を使用したデータ分析の限界であり、欠落とも言えるのではないでしょうか。
最も、Ⅰ章にも記した通り、本件は、データ分析の専門家ではない僕の知識不足なだけであり、専門家の間では、もしかすると常識であり、暗黙の了解なのかもしれません。
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「Amazonのアソシエイトとして、[JAF Football Analysis Room]は適格販売により収入を得ています。」
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【データ分析の不備】「ゴール期待値の欠落」は以上なります。
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有難うございました。
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