《旅と寄付 #5》ベルサイユ宮殿(パリ郊外)
#4に続く話になるが、ベルサイユ宮殿にも行った。ここで私は思いもかけないことが起きた。宮殿の庭を歩いていると、「izumiさんですよね? 体育の授業で一緒になったことがある◯◯です」と声をかけられたのだ。
顔を覚えるのが苦手で、失礼ながらお会いしたことがあるような、ないような……? という認識程度の人だったが、まさかこんな場所で声をかけられるとは、とただただ驚いた。
宮殿内の豪華絢爛さは言わずもがな。その中で、一部が修繕中のタペストリーを見かけた。色が落ち、布地の一部は傷んでいて、「展示物も日々のメンテナンスがないと老朽化していくんだな」と感傷的になった記憶がある。
ベルサイユ宮殿はフランス文化省所管の国立施設で、広大な建物や庭園を維持するために、国家予算に加えて寄付や企業スポンサーの支援が重要な財源となっている。
タペストリーや壁面装飾、庭園の彫像など、多くの修復プロジェクトが個人や団体の寄付によって支えられており、特定の部屋(例:マリー・アントワネットのプライベート・ルーム、ドーファンの居室、ディアナの間天井など)や美術品を対象に支援できる仕組みも設けられている。
修繕中のタペストリーを眺めながら、華やかな宮殿の姿を保ち続けるために、どれほど多くの人の支援と時間が注がれているのだろうと、今になって思う。
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