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「あと5分」の天才、休日は戦力外通告。 なぜ5時の朝に、二度寝の才能は落ちていないのか

日曜日の朝。

まだカーテンの隙間から、4月上旬の少し白っぽい光が差し込み始めたばかりの、午前5時。

ふと、目が合ってしまいました。

天井の、いつからあるのかも分からなくなった小さなシミと。

.........。

目覚まし時計は、もちろん鳴っていません。

ましてやスヌーズ機能の「あと5分」という甘い誘惑も、まだ出番を待っている状態。

平日はあんなに頼もしかった「あと5分」を使いこなす二度寝の才能が、どうやら日曜の朝に限っては、あっさり 戦力外通告 を受けてしまったようなのです。

代わりに、頼んでもいないのに脳内マウンドへと上がり、勝手にウォーミングアップを終えてしまった「超・覚醒」の自分。

私の意識は、まだ夢の続きを見たいはずなのに、自分でも驚くほどすっきりと 覚醒 しています。

あんなに、あんなに平日は目覚ましと死闘を繰り広げているというのに、なんとも不思議な話ですよね。


5分おきの再戦。平日の私は、なぜあんなに粘り強いのか

平日の自分を、少しだけ振り返ってみることにします。

月曜から金曜にかけての私は、まるで冬眠から無理やり引きずり出された熊のような状態です。

スマートフォンのアラームが鳴るたび、私は「反射」だけでスヌーズを押し込みます。

5分おきにやってくる電子音。

それはもはや朝の音楽ではなく、私という要塞を攻略しようとする攻撃隊のような存在。

数回目のアラームでようやく「あ、今日会社だ」と気づき、重力に逆らうようにして布団から這い出す。

そんな自分が、目覚ましもセットしていない日曜日に、なぜかシュバッと起きてしまう。

この「無駄な覚醒度」の高さ。

月曜日の朝なら間違いなくエース級の働きをするはずの「粘り強い二度寝の才能」が、なぜ今日に限ってベンチ入りすらしていないのか。その理不尽さを、つい問い詰めたくなります。


脳内の「早起き実行委員会」が、すでに朝の会を終えている

実はこれ、私たちの脳が勝手に起床のフライングを起こしてしまっているせいなのだとか。

医学的な言葉では コルチゾール と呼ぶそうですが、私はこれを「気が早い、自分の中のアラーム」だと思っています。

私たちの脳は、起きる時間の1〜2時間前から、勝手に血流や血糖値を上げ、覚醒への準備を始めています。

これを起床準備なんて大層な名前で呼びますが、要は脳内でのアイドリングみたいなものですね。

「もう準備は万端だよ!」と、まだ夢の続きを見たい私の耳元で、勝手にスイッチを入れられてしまうわけです。

こちらとしては、そのやる気の半分でも月曜日の朝に回してほしいのが本音なのですが……なかなか、思うようにはいかないものですね。


月曜日の絶望を和らげる、体の「防波堤」としての早起き

しかも、この早起き。

ただの「張り切り損」ではなく、意外と健気な理由もありました。

平日に溜まった睡眠不足を解消するために、土日に昼まで寝てしまうと、月曜日の朝に 社会的時差ボケ (Social Jetlag) という強烈な疲労感がやってきます。

私たちの体内時計は、その月曜日の絶望を少しでも和らげるために、必死にリズムを維持しようと防波堤を築いてくれている。

「ここでリズムを乱すと、明日の君が辛いんだよ」と、体は黙って私たちを守ってくれているのかもしれません。

そう思うと、勝手に目が開いてしまった自分の体も、少しだけ扱いが難しいけれど、どこか愛嬌のある存在に思えてきます。


二度寝という名の、最高級の娯楽

さて、そうは言っても、今はまだ朝の5時。

この「意味のない早起き」で得た、誰にも邪魔されない数時間。

有意義に朝活をするのか、それともnoteでも書き始めるのか。

.........いえ。

私はそのまま、もう一度、重たい布団を首まで引き上げます。

「義務」として寝るのではなく、「娯楽」として寝る。

起きていてもいいのに、あえて、その権利を放棄して二度寝に挑む。

これこそが、最高の休日のふしぎな贅沢なのかもしれません。

あ、でもそろそろ、加湿器の「コポッ」という乾いた音が、水の補充を促し始めました。

これを合図に起き上がれば、昨夜から溜まった洗濯物たちとの格闘という、騒々しい現実が始まってしまいます。

でも、この贅沢な静寂を無理に壊すのは、もう少し、あともう少しだけ、先にしましょう。


▼もう少し「ふしぎ」を眺めたい方へ

「寝なきゃ」という執着が、脳の皮肉な癖を呼び寄せるお話。今回の「起きちゃう」悩みとあわせて、睡眠のわがままさを眺めてみてください。

かつて人類は「二度寝」を標準にしていたという、少し羨ましい歴史。今朝の私たちの二度寝は、実は伝統文化の継承なのかもしれません。


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