都会とは「大人の厨二病」の発症源である:“若作り”が多い実感値と構造的理由を、高円寺在住者が推測してみる【ショートひとりごと】
最初に、これは決して田舎・地方へのディスではないことを明言しておく。
実家(九州の山岳地域)に帰省するたびに思うこと。故郷と比べて、東京は30代から老年まで、明らかに見た目も雰囲気も若い。男女問わず。
もちろん美容意識やファッションの違い、「他者に見られる機会の構造差」もあるのだろうが、どうもそれだけではない気がしている。
もっと根本的に、東京とは「年齢役割」が薄い街なのではないか。
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地方では、ある程度年齢を重ねると、「母親」「父親」「社会人」「会社員」「地元の大人」としての役割へ強く収束していく傾向がある。
黒髪、無難な服装、落ち着いた趣味。共同体で「ちゃんとしている」ことが重要になっていく。
実際、数年前同窓会に参加した時、元同級生から「そんな明るい髪色してるのはニートぐらい」と冗談めかして言われたぐらいだ。
言い換えると「社会通念的によい人になれる」環境でもあるのかも。早く「大人」になれる。同窓会で子どもがいる旧友と会話して、「ああ、こいつは大人だな」と心から思った。コンプレックスにも似た感情。または、「逸脱」という行為が苦手なタイプにも合っているだろう。
一方、東京。40代でも髪を鮮やかに染め(業種にもよるが)、バンドをやり、古着のジャケットを着て、VTuberを愛でてその魅力を語り、レコードを掘り、サウナに通い、昼酒を楽しみ、「まだ何者かでいたい」という欲望を持ち続けることが比較的許される。人口の絶対数も多いし。
あえて露悪的に言えば、都会とは「大人の厨二病」が継続可能、または同調のある空間なのだ。
※「地方暮らし/都会暮らしの人が全員そう!」
とは言っていないのでご留意くださいね。
あくまで「印象的に目立つ傾向」の話です。
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んで、この厨二病という言葉、ここの文脈ではそこまで悪い意味ではないと思っている。
「自分はこういう人間でありたい」というキャラクター性、自意識、ある種の承認/自己演出欲求。それを持ち続けている人は、見た目だけでなく感性そのものが若くなりやすい。
私が住んでいる高円寺などは特に分かりやすいかも。この街には、「人生を完全に現実へ着地させなかった人たち」が大量にいる。
360度カメラを嬉々として自慢する撮影好きのバイク乗り。50代の見るからにメタルなギタリスト。インディーバンドや有名ではないお笑いコンビの追っかけ。ゲーマーな古着屋の店主。女性アイドルグループ好きなスナックのママ。ウイスキーオタクのDJ。ネオソウル好きのタトゥーマニア。その他サブカルおじさん・おばさん。
彼ら(私含む)は社会不適合者というよりも、「社会的役割だけに没入する人間になること」を最後まで拒否しているように見える。
そして都会はそういう人間をすんなり許容する。
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東京の面白いところ、そして重要な点は、「同類が必ずどこかにいる」ことだ。
地方なら「いい歳して何やってんの」と言われるような属性でも、都会では「そのコミュニティ普通にありますよ」で終わる。
構造上の結果として、人は年齢に回収されにくくなる。周囲も「役割年齢の逸脱」を気にしない。
だから東京の40代・50代は「年齢役割への固定化」が遅いのだ。単に意識して若作りなのではない。空気がそれを許可している。
まあ一口に東京と言っても、街の種類に拠るだろうが(高円寺は明らかに逸脱の空気が濃い)、それでもその傾向は全体的に強い。
したがって、都会とは「巨大な過剰自意識延命装置」なのかもしれない。
そして、人間には誰しも合う合わないがある。
私はたぶん、来るべくして東京に来た人間なんだろう。ここでは呼吸が苦しくないのだ。
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