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「もう少しだけ」が積み重なると苦しくなる──無理を続けてしまう心の仕組み


はじめに

「あと少しだけ頑張れば大丈夫。」

そんな言葉を自分に言い聞かせながら過ごしている人は少なくありません。

疲れていることには気づいている。それでも休めない。
苦しいと思っているのに立ち止まれない。
周囲からは「少し休んだら?」と言われても、
その言葉を素直に受け取れない。

そして気づけば、心にも体にも余裕がなくなり、
「どうしてここまで無理をしてしまったのだろう」と
振り返ることになります。

実は、人は意思が弱いから無理を続けてしまうわけではありません。

そこには、私たちの心が自然と選んでしまう心理的な仕組みがあります。

今回は、「無理を続けてしまう人」に共通する心の働きと、
その状態から少しずつ抜け出すための考え方についてお話しします。


無理は突然始まるものではない

「無理をしている人」というと、限界まで働いている人や、
睡眠を削って努力している人を思い浮かべるかもしれません。

しかし実際には、無理はもっと小さなところから始まっています。

今日は疲れているけれど、これくらいならできる。
本当は断りたいけれど、一度くらいなら引き受けよう。
今日は休みたいけれど、もう少しだけ頑張ろう。

その一つひとつは、それほど大きな負担には感じません。
だからこそ、自分でも気づきにくいのです。

問題なのは、その「少しだけ」が毎日繰り返されることです。

人の心は急激な変化には敏感ですが、
ゆっくり進む変化には驚くほど鈍感です。

少しずつ疲労が蓄積しても、それが日常になってしまうと、
「これが普通」と認識するようになります。

その結果、本来なら休息が必要な状態でも、
自分では異常だと判断できなくなってしまうのです。


我慢が習慣になると限界が分からなくなる

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