見出し画像

「まだ大丈夫」の繰り返しが心をすり減らす──疲れていることに気づけなくなる心のしくみ


はじめに

「最近、疲れている?」

そう聞かれても、すぐには答えられないことがあります。

忙しいのはいつものこと。
少し眠れば回復するだろう。
この仕事が終われば落ち着くはず。

そんなふうに毎日を過ごしているうちに、
疲れは日常の一部になっていきます。

本来であれば、
「疲れた」という感覚は心や体を守るための大切なサインです。

しかし、そのサインに気づけなくなる人は少なくありません。

気づかないまま無理を続け、ある日突然、
何もする気が起きなくなったり、涙が止まらなくなったり、
「もう限界だった」と初めて理解することがあります。

疲れは急に現れるものではありません。

少しずつ積み重なり、その感覚そのものが薄れていくことがあります。

今回は、疲れていることに気づけなくなる心のしくみと、
心からの小さなサインを見逃さないための考え方についてお話しします。


疲れは「慣れる」ことで見えなくなる

人は同じ環境が続くと、それを「普通」と感じるようになります。

これは環境に適応する力でもあります。

新しい仕事を始めた頃は大変だったことも、
数か月後には自然にこなせるようになります。
引っ越したばかりの生活も、やがて当たり前になります。

この適応する力は、生きていくうえで欠かせないものです。

けれど、この力は疲れに対しても働きます。

最初は「少し疲れた」と感じていた状態でも、それが毎日続くと、
「これくらいは普通」と認識するようになります。

疲れが消えたのではありません。

疲れを感じる基準そのものが変わってしまうのです。

だから、自分では元気なつもりでも、周囲から
「最近無理していない?」と声をかけられて初めて驚くことがあります。

疲れに慣れることは、回復したこととは違います。

それは、心が警報音に慣れてしまった状態に近いのです。

ここから先は

3,158字
この記事のみ ¥ 500
Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

『コネクション・マスターズ』は、 仕事だけでなく日常の人間関係や心の負担を少し軽くしたい方のためのメ…

ベーシックプラン

¥500 / 月
1ヶ月無料

よろしければサポートをお願いします!皆様の応援が大きな力となります!