「6つの資本」という“学びの見取り図”
i-nacで歩む、学びの旅のはじまりに
i-nacは、自然の中で学び、生きる力を育てる学校です。 私たちi-nacが大切にしているのは、 専門の技術や知識だけではなく、「何のためにその知識や技術を使うのか」「どのように使うのか」を探究することです。
自然と向き合い、人や生き物と出会い、自分自身と対話する。 それぞれの経験は、まるで冒険のようであり、旅のようでもあります。
その旅路を進むうえで、頼りになるのが「自分というコンパス」。 そして、そのコンパスをどう使い、どの方向に進むかを考えるときに役立つのが、「6つの資本」という“学びの地図”です。
*「6つの資本フレームワーク」がスポーツ産業新報(4/20発行)で紹介されました。
先日PRTimesにリリースしたニュース、スポーツ産業新報(4/20発行)に取り上げていただきました! 今後も、i-nac提唱の新概念「自然関係資本」について、探求を続けてまいります。 新たな概念「自然関係資本」を含む独自の教育モデル「...
Posted by 国際自然環境アウトドア専門学校 on Monday, April 21, 2025
6つの資本とは?
このフレームワークは、あなたの「今いる場所」を見つめ直し、「これからどこに向かうのか?」を考えるための“見取り図”です。あなたの経験や成長をふりかえったり、これからの学びを描き出したりする時に役立ちます。
この図は、6つの資本を「どのレベルで作用するか(自然・個人・組織)」と「ハード(構造・制度)」または「ソフト(関係・感情)」という視点で整理した見取り図です。

縦軸:関係するレイヤー(自然・個人・組織)
横軸:資本の性質(ハード=仕組み/ソフト=関係性)
この見取り図のどこに自分が関心を持っているのかを意識することで、より広く深い学びの方向性が見えてきます。
6つの資本の概要

① 人的資本(Human Capital)
自分の「できる」を増やす
専門的な知識や技術、資格といった「自分ができること」を積み上げていく領域です。i-nacでは、野外での授業・実習の中で、「プロとして通用するレベルの“できる”」を増やしていきます。
② 心理的資本(Psychological Capital)
自分の「やりたい」を増やす
自信・前向きさ・レジリエンス(立ち直る力)・希望など。学びや挑戦に向かう“心のエネルギー”です。i-nacでは、振り返りや対話、フィールドでの経験を通して「内なる力」を増やします。
③ 社会関係資本(Social Capital)
「つながり」や「信頼」を増やす
仲間とのチームワーク、指導者や地域との信頼関係、自分が社会とどうつながっているか。授業だけでなく、生活の中にも「関係性の学び」があふれています。
④ 構造的資本(Structural Capital)
環境や仕組みを改善していく
道具・制度・ルールなど、環境をよりよくするための工夫や働きかけ。ツアー企画やイベント運営など、自分たちで「仕組みを作る・デザインする」授業が多いi-nacならではの学びです。
⑤ 自然関係資本(Nature Relational Capital)
自然との関係から「世界」と「人間」の見方・視点を増やす
自然の中での学びは、「自分とは何か?」「人間とはどんな存在か?」という問いに向き合わせてくれます。自然との関係を育むことで、視野が広がり、感性が磨かれます。
⑥ 自然資本(Natural Capital)
自然の状態を「ポジティブ」にする
自然環境そのものの豊かさ。アウトドアを楽しむだけでなく、自然の中で生きる者として「守る」「育てる」視点を持つこと。フィールド整備やエコツーリズム、自然再生への関心にもつながります。
なぜ「6つの資本」なのか?
この6つの視点は、個人の成長だけでなく、社会や地球との関係をどう築くかという視点を含んでいます。だからこそ、i-nacでの学びが「仕事に使えるスキル」にとどまらず、これからの時代を生き抜く“生きる力”になるのです。
この「見取り図」をどう活用する?
自分の「学び・成長の見取り図」として使う
自己評価・目標設定のツールとして使う
チームや授業の振り返りで「共通のモノサシ」として使う
*こちらの記事で「山菜採り」の授業を「6つの資本フレームワーク」と紐づけた事例を紹介
最後に
この「6つの資本」は、i-nacでのすべての学びをつなげ、広げ、深めていくための道しるべです。
これからの学びの旅路で、「あなたはどんな資本を育てたいですか?」
この地図を片手に、自分というコンパスを信じて、いまの一歩から始めていきましょう。
執筆者:田辺慎一(教務部長・就職部長)
