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今日もカメラは知らなかったことを教えてくれる #01

「秩父はどうかな。」

彼女がそう提案してくれたとき、あと10日先の予定だったが僕は迷わず新しいフィルムカメラを買った。

「まじで買っちゃった…」


こんにちは。saiです。
カメラの記事を書こうとするといつもレビューっぽくなってしまうのが嫌で、たまには最近の出来事とともに「カメラが教えてくれたこと」について書こうと思います。

せっかく自分の近況についてお話しするので、簡単な自己紹介だけさせてください。

自己紹介

改めまして、saiです。親しい友人たちからはよく「サイニキ」と呼ばれています。
現在大学4年で写真はサークルをきっかけに始めたのですが、それまでがあまりにも無趣味だったこともあり写真を始めてからは毎日がとてつもなく楽しいです。

2023年にSIGMA fpというデジカメを買ったことで写真と映像を本格的にやるようになってカラーグレーディングという分野が好きだったので、そこから「色」に関する発信をSNSやこのnoteでスタートしました。
おそらく「DaVinci Resolveで写真現像してる人」というパターンで知ってくださった方が多い気がします。

基本的には写真を撮ってツイッターをしてnoteを書いて…とかなりカメラ・写真ありきの生活を普段はしています。


・移動してるだけなのに

先日、彼女のお誕生日に秩父に行ってきました。
秩父は都内から約1時間半で行くことができ、せっかくなので『ラビュー』という特急に乗って向かうことに。

ラビューでの移動は想像していた10倍最高でした。

「新幹線くらいの快適さだったらいいね。」と事前に話していたのですが、いざ車両に乗ってみると足元まで外の景色が楽しめる巨大な窓・もふもふのシートととにかく移動中の写真がとても捗りました。

本当のファーストロール、1枚目

僕はこの日の旅行をかなり楽しみにしていたので、新しいカメラが届いてからはどこにも持ち出さずに記念すべき1枚目をこの日撮ると決めていました。マジの1枚目だったので失敗してなくて良かった…

この日は若干曇っていたのですが大きな窓だったおかげでとてもいい光でした。
こっちは彼女のファーストロール、1枚目
めちゃよい。。

ラビューに乗る前に買ったファミマのロイヤルミルクティーフラッペが絶品だったのでおすすめです。

ちなみにラビューは新幹線に比べたらかなりお得にリッチな乗車体験ができるので超おすすめです。(公式サイト)

そしてあっという間に西武秩父駅に到着!

降車後に最後何気なく彼女が撮っていたこちらの写真を見返してたら色々と会話とかが蘇ってきて、本当にただ快適に移動していただけなのにこんなに色んな楽しみがあっていいんですかという気持ちです。

・さすがに人生最高の「お宿体験」かも…

到着は夕方ごろだったので少し駅中を探索してからお宿に向かいました。

広々〜

今回泊まったのが「NIPPONIA 秩父 門前町」さんという古民家ホテルで、我々の選んだお部屋は元々薬局だった建物の『蔵』を活用して泊まれるようになっているそう。これまでに泊まったどんなお部屋よりも天井が高くて広々としていたので、本当にすごかったです。

びっくりするほど天井が高かったのですが建物が木だったからか非常に落ち着いて過ごせました。正直ここであと5泊はしたかったくらい。

奥にある冷蔵庫にはこの世のありとあらゆるジュースとお酒たちが入っておりすべて飲み放題でした^ ^

翌朝、ぐっすり眠ったあとの部屋に差しこむ光がきれいだった

紹介が遅れましたが今回持ってきた3つのカメラについても少し触れていきます。
なんとなく前からフィルム写真メインでの旅行をやってみたいと思っていたため今回は僕と彼女で1台ずつカメラを持っていくことに。

ここまでの写真、彼女はKodakの『FunSaver』というカメラで撮影していました。
使い捨てタイプのフィルムカメラで、特に設定とかもなくすぐに使えて、フラッシュも内蔵で本体が軽いため本当に使いやすかったと言っていました。FunSaverはフィルムなのに気軽に持ち出せる点が旅行にも相性良さそうです。

「FunSaver」と「写ルンです」はほぼ同じ仕様なのですが、今回の旅行は天気に恵まれない可能性がありそうだと思い、ISO800のフィルムでより明るく撮ることができるFunSaverにしてみました。

FunSaverは主に彼女に使ってもらって僕はこちらのKonica HEXAR AFで撮っていくことにしました。

HEXARはレンズ一体型のコンパクトフィルムカメラで、首から下げているときなど非常にかわいいカメラです。
35mm F2.0というかなり使いやすい焦点距離のレンズがついていて、夜も撮れるようにとミニフラッシュを付けてみたところ本体デザインともよくマッチしました。

FunSaverに比べてボケ感だったりレンズのキレみたいな部分が全然違うので写真の印象が若干異なると思いますが、どちらも優しい写りでとても気に入っています。

さすがにフィルムカメラだけだと怖かったので手のひらサイズのデジカメも持っていくことに。
DiMAGE Xは内蔵フラッシュがあるため、意図せずに今回持っていった全てのカメラが日中だけでなく暗い場所も難なく撮れたのも本当によかったです。

このカメラはSDカードで撮れるので、フィルムメインの旅行でもスマホにデータを取り込んでリアルタイムでSNSに写真をアップできたのが便利でした。
DiMAGE Xの写真にはフィルムライクのプリセットを当てているのでフィルム写真と合わせて見返していてもあまり違和感ないのがポイント高いです。

素晴らしかったお宿から秩父駅へ

・秩父鉄道、絶品かき氷の喫茶店、長瀞岩畳へ

秩父駅に着いて少しお腹を満たしていたら、どうやら次の列車が30分後らしいのでそれまで写真を色々撮ったりしてました。

こういう待ち時間が楽しくなるのが写真のいいところだなって思いました。
フィルムだったので1枚ずつちょっと悩んだりしながら撮ってたらあっという間に時間が経っていてびっくり。

フラッシュ全開すぎて目潰ったかと思いました
ミニフラッシュの光の届く距離がシビアでちょっと露出不足になっちゃったけれど、いい写真だと思う。

駅構内の内装がとても素敵なところで、本気出せばここでフィルム1本(36枚)を撮り終えることもできたと思います。それくらいいい場所でした。

ホームと改札口の窓の距離感が絶妙でよかったです
座っている。
見てくれた。

危うく電車を乗り過ごすところで僕もホームに向かいます。

鏡越しに街もあります

電車の外観や雰囲気がレトロで今から乗るのにまた乗りに来たくなる、そんな場所でした。
絶対にまた晴れたとき秩父に行きます。

長瀞駅までは少し距離があったのですが、
彼女が「どの駅も可愛くて全部の駅を降りて写真を撮りたいくらいだ。」と言っていたのが印象的でよかったです。
僕もそう思います。

そうこうしているうちに長瀞駅に到着!!!
着いてから1秒でわかる、いい場所だ。

長瀞ではガラス工房にいってキーホルダーを買ったあと、美味しすぎるかき氷があると聞いたかわいい喫茶店に向かいました。

喫茶山草さん、名前からして良い。
かわいらしいお店の看板を彼女が撮っていました。よい。
彼女はストロベリーかき氷を注文
僕が梅ソースのかき氷と梅ソーダジュースを欲張りセットで

こちらのお店は手作りの果実シロップでかき氷を提供しているということでかなり期待していったのですが、期待以上のボリュームと美味しさで魂が震えました。夏の長瀞に行ったときには本当におすすめです。

お店を出ると雨が止んでいたのでお散歩することに。

長瀞の緑は本当に素晴らしく、少し雨が降っていたこともあって山のほうでは霧が出ていました。

この辺の写真はHEXARのキレのある写りが凄まじくて、でも優しい印象なのが本当にいいです。

ここには小規模の畑・家庭用自動車・家・自然、と僕の好きなものが全部ありました。

こういう建築物と自然が一体化してる場所ってなんでこんなにも心躍るのか、不思議です。よい。

ちなみに彼女は荷物整理上手さんなので、こちらの赤いバッグに一泊二日分の荷物が全部入っています。一方で自分は荷物整理下手さんなので、このバッグの3倍は入るであろうアウトドア用のリュックをパンパンにして歩き回っています。
意味がわかりません。

そうしてしばらく歩くと、目的だった岩畳に到着!!!
若干の雨は降っていたものの、光はあったので霧のかかった写真が撮れました。これもまた一興ですね。

旅行の面白いところはその時にしか撮れない「今」がどこかにある点だと思います。そういう意味ではこの写真を撮っているときがこの日の「今」だったのかなと感じます。

意外にもここから写真を撮っていたのは僕らと横にいた女子高校生5人組だけで、謎の愉悦感がありました。

帰りも秩父鉄道で長瀞から秩父に戻るわけですが、ここで僕が先ほどのかき氷と梅ジュースによってお腹がいっぱいになってしまっている事実が判明。

それならと少し早めに都内に戻ってから夜ご飯をしようという運びにしていただきました。大変優しい。

帰りは普通に乗り継いで戻ろうかと思っていたのですが、あまりにも行きがよすぎたので当然帰りもラビュー。

お土産を物色しつつ、いかに帰りのラビューを楽しくするかというためだけのために頭を使って買い物をしていた時間もありました。
結果、かなり美味しそうな秩父限定のお酒とおやつ、おつまみをゲットすることに成功です。

ここまで読んでくださった皆さまに問いたいのですが、「旅行の定義」とはなんでしょうか。
自分たちは「少し遠くにある場所に行き、目的を果たすまで“家には帰らないこと”」だと考えている節があります。

写真の通り、僕たちは秩父からラビューを満喫して家に向かっているのですが今回の旅行で達成できていなかったことが1つだけあります。
そう「晴れの日にフィルムでいい写真を撮る!」がまだ達成できていないのです。

そして、なんと明日は晴れるらしい。

ということで、先ほどの理論に則って考えると家に帰らなければ“旅行”を続行することはできているということです!
つまり「秩父旅行」あらため、「旅行2」に僕たちは移行してもう少しこの旅行を楽しむことにしました。

・秩父旅あらため、「旅行2」のスタート

旅行前、何かの間違いで当日は晴れるかもと思ってフィルムをもう1本持ってきていたことが功を奏しました。

旅行2

場所は晴天のときの日の入り方が好きでたまに来る葛西臨海公園です。
コンディションはもちろん最高。

この日は大体開放F2.8〜F4.0くらいで撮っていまして、この写真なんかもちょっと絞ってボケ感は落ちているはずなのに「圧」があるのが本当に好きです。

ちょっと那須みたいな空気感の葛西臨海公園

勝手な印象ですが、F2.0はじまりのレンズって本当にどれもハズレなくないですか?!
例に漏れず、HEXARのレンズも最高だと感じます。
インターネットでは、Leicaのズミクロンに匹敵するとかしないとかささやかれてました。
実際はどうか知りませんが、僕個人としてはめちゃめちゃ好みの写りです。

自分は写真を始めたときから焦点距離が50mmのレンズばかりを触っていたのですが、ここ最近デジカメ(DiMAGE X)をきっかけに35mmらへんのレンズは今までと同じ位置からさらに一歩引いたような距離間で撮れることの良さにめちゃめちゃ感動してしまったんですよね。
結果ぶっつけ本番でこの日もHEXARで撮っていたのですが、本当にこれ求めてたやつ〜〜!!って現像が返ってきた時の脳汁がやばかったです。(脳汁NG界隈の方ごめんなさい)

ここで一度施設のベンチにてフィルムを交換して撮影を再開したのですが、まさかこれがあんなことになるとは。

ちなみにHEXARを買うときのリスクとして唯一シャッタースピード1/250秒が最速でそれ以上では撮れないというのを覚悟の上で買っていたのですが、これマジで関係なかったです。

NDフィルターを常用で用意しようかなとも思ったのですが、ぶっちゃけフィルムはオーバーで撮る分にはほぼ関係ないかと用意しなかった結果がこれです。
おそらくここまでの写真でオーバーだなと思った人はほぼいないと思います。
この日もカメラ内露出計と体感でおそらく適正+2〜3段分くらいでは常に撮っていましたが現像後のシャドウ側の感じを見ていると、結果かなりいい具合の露出になっていたんじゃないかなと予想しています。

また、自分は開放以外にもF4.0くらいまでは普段からよく使う絞り値だったこともあってこの日ほど晴れててひらけてる撮影条件ってあまりないと思うので、個人的には無理に絞る必要がない範囲でいい感じに撮れるただの最高なカメラでした。

こういう露出が難しいときに変にアンダーで撮ってしまうみたいなこともないので、いい意味でシャッタースピード1/250秒の縛りはプラスに働いてくれているように感じます。

名前のとおりHEXAR AFはオートフォーカスで撮るカメラなので、実際のところかなりの精度&爆速AFでした。
動いてる人を撮るのも楽々でいい感じです。

AFの精度と速度に関してはまったく期待していなかったのですが、特にAFの速度が異様にはやいです。その結果狙ったタイミングで撮るのが非常にやりやすいと感じます。

この季節の葛西臨海公園はひまわり畑のブースが特に圧巻で、駅近でここまでのものが見れる場所はそうそうないと思います。
多分穴場なのでおすすめです。

AFなのに素通しのガラスファインダーだからなのかシャッターの歩留まりがいいんですよね。
これとかめっちゃオーバーかもって思ったけど、全然いけてた。
多分F5.6くらいです。

そして帰宅。



から4時間後。
撮り終わって交換したはずの“使用済みフィルムがなくなっていること”に気づく。



人生でさすがにここまで血の気が引いたのは久々というか段違いでした。
幸いなのかはあれですが忘れた場所にはなんとなく思い当たる節があって、、おそらくフィルムを交換したときのベンチで僕のADHDが暴発したのだと気づくことができました。



翌日。
開園朝9時と同時に僕は再び葛西臨海公園に舞い降りました。


「あった。」と思わず声に出て、ちょっと涙も出そうでした。

なんと、マジで、ありました。

そういうわけで例のこのツイートがあったのです。
マジでよかっった。

さすがに感謝の正拳突きをさせていただきました。

いい写真で悔しい。

フィルムの写真はデジタルのSDカードトラブルみたいなのがないからめっちゃ安全!と思って油断していた自分をマジで殴りたくなりましたね。まさかこんなやらかしをするとは思いませんでした。
人生最大の油断だったと思います。

本当にあって良かった、この写真が見れてよかった。
誰も捨てないでくれたこの"奇跡"に、ありがとうございます。

自分はずっと運が悪い人間だと思ってきたけど、20年分の運はここで使うという予定調和だったのかも。

・今日もカメラは知らなかったことを教えてくれる

実はこの旅行前に、HEXARを買う代わりにGR IIIxという気が狂わない限りは売らないだろうというカメラを生贄にしてきました。

DiMAGE X(右)と比べても大差ないサイズのGRですが、撮れる画は“極上”です。
GR IIIx
GR IIIx

GRほど手のひらサイズに収まってここまで綺麗に撮れるカメラって本当に唯一無二なのでなんで手放すの?!って感じだと思いますが、実は僕自身もそう思っていました。
というのも僕もこのカメラを手放すことは多分ないとずっと思っていて、でもどこかで手放すんだろうなという感覚だけがずっと頭の片隅にあったのです。2年間もこのカメラを持っていたのに相棒感があまりなかったというか、どこか他人で仲良くなれないような手になじまない感じがずっとありました。

そしてそれは今回の旅行でHEXARに賭けたことで自分の中での疑念が確信に変わったのです。

僕はGRという手のひらに収まる小さなカメラを売却して、手のひらには収まらない一般的に「不便」とされるカメラを買ったわけですが、不便がいいという綺麗事が言いたいわけではありません。

正確には、コンパクトなカメラ=常に持ち出して毎日撮れるカメラにGRでもならないということに気づきました。
僕自身サイズが小さければ持ち出す頻度は上がるし、その分だけいい写真が撮れる確率は上がるだろうと思っていました。多分そういう旨のツイートもしたことがある気がするのですが、実際GRにはそうなるだけのポテンシャルは確かにあったと思います。

ですが、自分にとってはGRのような「極限まで便利さと性能を突き詰めたような最高のカメラ」は「自分を撮りたいという気持ちに“させてくれる”こと」とは比例関係にないのだと、この旅行以降HEXARを使い込んでいくうちに気づかされました。GRをいつもポッケや手元ではなくポーチにしまっちゃってたのがいい証拠だと思います。


この旅行から今は1ヶ月が経ち、その間僕と会った人は知っているかと思いますがHEXARを持ってる日はほぼずっと首から下げてすぐ手に取れる位置にあるようにしています。
縛りや義務的にそうしているというよりかは、自分が本心からそうしたいなと思っているというかしっくりくる感じが既にあります。(かなりいい傾向)

多分こんなこと些細なこと気にしてないで将来のこととかを考えて生きていたらきっと人生には色んな楽しみ方があるとは思うのですが、今日もカメラが写真を通して知らないことを教えてくれる“この感じ”が今の自分にとっては欠かせないものになりつつある気がしています。

正直な話、こういう旅行だけしてぽやぽや生きていけたらいいのになって毎日100回くらいは思っているので、もしこの記事を読んでここにも行ってみてほしいだったり、おすすめのお宿やサイニキたちが好きそうなお店とかあればぜひぜひコメント等いただけたら嬉しいです!

この記事の通り、僕は早起きができないし美味しいご飯ばかり食べてすぐお腹いっぱいになるし、計画通りの行動とかは本気で無理でたくさん寝ちゃうのですが、写真が超好きでお出かけも大好きだなと改めて実感しました。

↓ぜひコメントやDMお待ちしてます!

ということで、長くなりましたがもしここまで読んでくださった方がいましたら最後までお付き合いいただきありがとうございました!!!

▼今回使ったカメラやフィルムはこちら

・Kodak FunSaver

・Kodak Gold 200

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