小さなEC事業者が実践する在庫管理術〜在庫を制する者が、ECを制す!〜
どうも、EC業界歴10年以上のいけぞーです。
「売上は順調に伸びてきたんだけど、在庫が増えて倉庫がパンパン…」「仕入れタイミングがズレて、キャッシュがカツカツになることもある…」なんてお悩み、ありませんか? 実は、年商1〜5億円規模になってくると、在庫管理って避けて通れない“経営の要”なんですよね。
今回のテーマは“小さなEC事業者が実践できる在庫管理術”。
在庫をうまくコントロールできれば、利益をしっかり確保しながら拡大路線に乗れますし、逆に在庫を雑に扱うと「売れてるのにお金がない…」という事態になりかねません。ここでは、細かすぎない大枠をサクッと理解していただき、明日からあなたのECビジネスに活かしてもらえれば嬉しいです。
1. 在庫管理が“経営”と直結するワケ
在庫管理って、パッと見は地味かもしれません。でも実際、売上の拡大と資金繰りの安定は“在庫”にかかっていると言っても過言じゃありません。
大量仕入れでスケールメリットを狙う→売れればいいけど、売れなければ在庫が死蔵してキャッシュアウト。
必要最低限だけ仕入れてリスク低減→品切れリスクが上がり、販売機会を逃す可能性。
特に年商1〜5億円規模になると、在庫量と仕入れ額が一気に跳ね上がりますよね。ここで管理が甘いと、気づいたときには倉庫が商品だらけになって、資金ショート寸前…なんてことに。
以前、僕がサポートしていた会社でも、「売れ筋はこまめに仕入れてるはずなのに、なんで在庫が合わないんだろう?」という問題があったんですよ。よくよくデータを見てみたら、売れない商品の在庫数が増えすぎて、売れ筋への仕入れが遅れていた、なんて事例もありました。
2. 在庫管理のメリット3つ
ざっくり言うと、在庫管理をしっかりやるメリットは以下の通りです。
キャッシュフローが安定する
在庫と仕入れのバランスを調整できるので、「お金は出ていくのに、全然入ってこない!」状態を防ぐ。
粗利率が向上しやすい
売れるタイミングを逃さず仕入れと販売を行えるので、不必要な値下げや在庫処分セールのリスクが減る。
成長速度をコントロールできる
いつどのタイミングで拡大するかを計画できるから、無理な借入れに頼らなくて済む。結果として、自己資本比率(※別記事で解説)も守りやすい。
実際、小さなEC事業者だからこそ、素早く在庫を動かしてキャッシュを回す“回転率重視”のやり方がオススメです。大手みたいに莫大な資金があるわけでもないし、在庫リスクを抱えてしまうとすぐ資金繰りが逼迫しちゃいますからね。
3. 在庫管理における大枠の考え方
3-1. ABC分析で商品を3ランクに分ける
「売れ筋商品」「そこそこ売れる商品」「あまり出ない商品」の3つに分けて、それぞれ仕入れ量や保管場所を変えていく手法です。
A(ハイパー売れ筋):在庫切れが致命傷になるから、厚めにキープ。
B(まずまず売れる):ほどほどに在庫を持つ。もし売れ行きが落ちれば一気にCに格下げする判断をする。
C(滅多に出ない):可能な限り仕入れを絞り、必要なら“早めのセール”などで在庫を圧縮する。
一言で「在庫管理」と言っても、全部同じ温度感で管理しようとすると大変です。まずは優先順位を見極めることが大事。
最初はABCの3種類で良いですが、別の視点を入れるのも良きです。物販なら「通常」「寝かせ」「予約」とかの軸を入れて在庫管理するのもオススメ。
3-2. 棚卸しとデータ管理の習慣化
どれだけ在庫を売り切れているか、何がどれだけ残っているかを把握するには、定期的な棚卸しとシステム管理が必須。
月に1回は簡易的に在庫数と販売数をチェック
3ヶ月に1回は棚卸しをして、実在庫とシステムの数字を照合
「面倒だな」と思うかもしれませんが、経営者としてはここを怠ると在庫ロス・在庫過多が発生してしまうので、定期点検のイメージでやりましょう。
WMSとかを利用している人は理論在庫でも良いです。
月初在個数+仕入れ個数ー出荷数=月末在庫数
となるはずです。
3-3. 在庫回転率を意識する
回転率=「一定期間の販売数量 ÷ 平均在庫数量」なんて数式で表現できますが、大事なのは“どれだけのペースで在庫が動いているか”。売れ筋が“ちょい余り”くらいで回っているか、滞留が多い商品がどれくらいあるか。
回転率が高い商品ほど、最優先で在庫を手厚く確保し、機会ロスを防ぐ。
回転率が低い商品は、なぜ売れないのか?そもそも仕入れ量が多すぎるのか?をチェックして判断する。
4. 簡単にできる在庫管理ステップ
じゃあ実際に何から始めればいいか?ざっくり以下のステップを踏んでみてください。
まずはSKU(商品ごとの管理)を整理する
商品数が多いなら、無理に全部から始めなくてもOK。売上上位〜中位のSKU(AとB)に集中して管理を始める。
販売データを見て、売れ行きの傾向をつかむ
直近3〜6ヶ月くらいの販売数、季節要因、広告投下のタイミングなどをチェックし、“どれくらい仕入れるとちょうどいいか”を感覚ではなく数字でイメージする。
定期的な棚卸しと在庫確認のルールを決める
システム化できるならベストですが、エクセルやスプレッドシートでも構わない。定期的に在庫数を更新するしくみを作って、常に「今どれくらい残っているか」を把握しておく。
過剰在庫と死に筋商品の対策を急ぐ
Cランク商品を抱えすぎている場合は思い切ってセールに回すか、広告でテコ入れするか、早い段階で対策する。放っておくと倉庫代や管理コストをひたすら浪費するだけ。
仕入れタイミングを最適化する
仕入れ先とのリードタイム(発注から納品までの期間)や、シーズン変動を考慮して、なるべく“売れそうな数”を適切なタイミングで投入。これが掴めると、キャッシュフローも安定してきます。
5. 在庫管理がうまくいくと何が変わる?
キャッシュに余裕ができる
売れない在庫が減ることで、お金の流れが良くなり、新しい広告施策や新商品開発にも踏み切りやすくなる。粗利率が上がる
無駄な値下げや在庫処分が減るから、きちんと利益を確保できる。従業員の負担も軽減
倉庫内がスッキリして、出荷作業や棚卸しが楽になる。人員が少ないEC事業者ほど、この差は大きいです。
マジで倉庫内がぐちゃぐちゃだと棚卸したくないし、棚卸にかける人件費もバカにならない。うちの倉庫を全部実棚(全部、ちゃんと数える)と1カ月はかかるから20万くらい別でコスト掛かっているのと一緒
6. 他にも知っておいた方が良いもの
在庫管理とセットで押さえておきたいポイントを、いくつかピックアップしておきます。
「自己資本比率を高める財務戦略」
在庫と資金繰りは表裏一体。自己資本比率を意識して無理のない拡大を目指すと、在庫リスクをコントロールしやすくなります。「ECで失敗しない新商品テストマーケのやり方〜小さく試して大きく当てる、ECならではの“攻め”と“守り”〜」
新商材を仕入れる前に小規模でテストして、在庫を最小限に抑えるやり方を紹介しています。
「EC事業者のための月次・四半期決算のポイント」
売上や在庫、仕入れのタイミングを総合的に把握するためには、定期的な数字のチェックが必須。月次・四半期ごとにどうやって管理すれば良いかを解説しています。
7. まとめ:在庫管理は“攻め”の経営ツール
「在庫管理」って聞くと、どうしても面倒なイメージが先行しがち。でも、きちんとコントロールできるようになると、ビジネスを加速させる強い武器になるんです。
売れ筋は切らさない
死に筋は素早く処理する
仕入れリードタイムを把握して適量を仕入れる
これらをやるだけでも、経営の数字はかなり改善されます。
ぜひ今回の内容をヒントに、自社の在庫管理を見直してみてください。最初は面倒かもしれませんが、慣れてくると「数字通りに回って気持ちいい!」ってなるはずですよ。
もし「在庫管理や仕入れ調整を一人でやるのは大変…」という方は、当社のコンサルティングや物流代行サービスもあるので、気軽に声をかけてみてください。僕自身、いろんなEC事業者を見てきましたが、在庫まわりが整うと会社がグッと元気になるのを何度も目の当たりにしてます。
在庫を制する者が、ECを制す!
あなたのEC事業が、より安定して伸びていくことを応援しています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
自己紹介note
それではまた次回の記事で。お疲れさまでした!
