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TOEIC275点だった私が935点まで伸びた英語学習記録【第2話】

第1話では、275点という結果を受けて単語帳を手に取るところまで
書きました。ただ、実際はすぐに動き出したわけではありませんでした。
あの結果が出てから、何もしない時間がかなり続いていました。

英語にもともと興味があったわけでもない。
点数が低くても仕事に支障はなかった。
「まあいつかやらないといけないかな」という程度の気持ちで、
放置していたのです。

そんな中、二つのことが重なって、ようやく動き出すことになりました。

焦りの正体

気づけば、同僚たちがどんどん昇進していく年齢になっていました。
自分だけ取り残されているような気がして、モヤモヤしていました。

当時、昇進条件はTOEIC450点。275点の自分には遠い話で、しかもその条件が550点に上がるらしいという噂まで聞こえてきました。

そんなある日、昼休みに年下の後輩が真剣にTOEICの勉強をしている姿を見て、胸にぐっと来ました。机に単語帳を広げて、付箋だらけのページを黙々とめくっている。誰に言われたわけでもなく、自主的にやっている感じが伝わってきました。

「ここまで来たか」と思いました。

英語が好きだからとか、グローバルに活躍したいとか、
そういう話ではありませんでした。
ただ、昇進したかった。
取り残されたくなかった。
それだけでした。

どの単語帳を選んだか、という話

その後輩が使っていたのが、DUOでした。英文の中で単語を覚えていく
タイプの本で、評判のいい本でした。

「同じにしようかな」と思いながら、結局やめました。
同じ本を使って後から追いかけても、勝てない気がしたから。

書店にはTOEIC頻出単語をうたった本もありました。
でも中身を見ても「これは本当に効くのか?」という確信が持てなかった。結局、DUOと同じように英文の中で単語を覚えていくスタイルで、
評判のいい別の本を選ぶことにしました。
それが「速読速聴英単語」でした。
第1話で「DUOのような本」と書いたのは、このことです。
同じスタイルでも、同じ本ではない。少し負けず嫌いな選び方でしたが、
当時の自分にはそれが精一杯の差別化でした。

知らない言葉の山に、押しつぶされそうになった

そもそもの問題として、TOEICで使われている単語が、ほとんどわからなかった。それが正直なところでした。

ページを開くたびに、見たことも聞いたこともない英単語がずらり
と並んでいました。高校でも、大学でも、ほとんど出会わなかった
言葉ばかり。

「今まで自分が覚えてきた英語って、
TOEICの前ではこんなに足りないんだ」

そう気づいたとき、胸の奥がずんと重くなりました。
量も膨大でした。「1日10単語」という小さな目標すら、
なかなかクリアできない。英文の中で出てくる単語を覚えようとしても、
そもそも文章の意味が追えない。
頭のどこにも引っかかる場所がない状態でした。

本が、真っ黒になっていった

チェックだらけになった単語帳(イメージ)

知らない単語にチェックを入れていくようにしていました。
「これは覚えた、これはまだ」という整理のつもりで。

でもしばらく経って気づいたことがありました。

チェックが、ほぼ全部の単語についていました。

覚えたはずの単語も、数日後に見直すとまた知らない顔をしている。
だからまたチェックを入れる。
そうしているうちに本がどんどん汚れていって、
どれが重要な単語なのかもわからなくなっていきました。

チェックだらけの単語帳を眺めながら、「自分は一体どこまで進んで
いるんだろう」と感じました。
これまで学校で積み上げてきた英語の知識が、TOEICの前では
全く通用しない——受験英語とは違う単語、違う文脈、違う場面。
底なし沼を歩いているような感覚でした。

「全部覚えなくていい」――それでも、めくり続けた

それでも当時の自分には、単語帳を続ける以外の選択肢が
見えませんでした。これが正しい勉強法なのかもわからない。
正解かどうかもわからないまま、とにかくページをめくっていました。

「全部覚えられなくていい。1個でも頭に引っかかれば、
今日はそれでいい」

そう自分に言い聞かせながら、なんとか続けていました。

それが正しい方法だったかどうかは、今もわかりません。
ただ、その焦りがなければ、チェックだらけの単語帳を前にして、
もっと早く諦めていたかもしれません。

(第3話へ続く)


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