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3大AI公式資料から考える|ChatGPT・Claude・Geminiに同じJSONプロンプトを投げる前に知っておきたいこと


はじめに|AIを「使いこなす」から「設計する」へ

ChatGPTやClaude、Geminiを使っていると、同じようなお願いをしたつもりなのに、返ってくる答えの形が少し違うと感じたことはないでしょうか。

ChatGPTではきれいにまとまった。
Claudeでは文章が自然に感じた。
Geminiでは情報整理がしやすかった。

こうした違いは、生成AIを使っている人なら、一度は感じたことがあるかもしれません。

前回の記事では、生成AIに渡す指示を整理するための「JSONプロンプト」の基本テンプレートを紹介しました。

前回の記事はこちらです。

まだJSONプロンプトの基本を読んでいない方は、先にこちらを読むと、今回の「構造化出力」や「3大AI比較」の話がかなり理解しやすくなると思います。

今回はその続編として、ChatGPT・Claude・Geminiという3つの生成AIを比較する前に知っておきたい「構造化出力」という考え方を、3大AIの公式資料をもとに整理してみます。

最初にお伝えしておきたいのは、この記事は「どのAIが一番優秀か」を決めるための記事ではないということです。

目的は、ChatGPT・Claude・Geminiをどう使い分けるとよさそうかを考えるための土台を作ることです。

JSONプロンプトは、AIに丸投げするための魔法の言葉ではありません。

むしろ、AIに渡す指示を整理するための「設計図」に近いものです。

今回は、その設計図を3つのAIで使う前に、まず押さえておきたい前提を整理します。



そもそも「構造化出力」とは何か



「構造化出力」という言葉は、少し硬く聞こえます。

でも、考え方自体はシンプルです。

ひとことで言えば、AIに返してもらう答えの「形」を、あらかじめ決めておくことです。

たとえば、記事のアイデアをAIに考えてもらうとします。

ただ「記事案を出して」と頼むと、AIは自由な文章で返してくれます。

それ自体は悪くありません。

ただ、あとから見返すと、

  • タイトル案がどこにあるのか

  • 想定読者が書かれているのか

  • 見出し構成があるのか

  • まとめが入っているのか

が、少し探しにくいことがあります。

一方で、最初から、

  • タイトル

  • 想定読者

  • 読者の悩み

  • 見出し構成

  • 導入文案

  • 注意点

のように項目を分けて返してもらえば、あとから整理しやすくなります。

これが、構造化出力の基本的な考え方です。

たとえば、自由記述で感想を書いてもらうと、人によって書き方はバラバラになります。

でも、あらかじめ「良かった点」「気になった点」「点数」「理由」のように欄を分けておけば、あとから見比べやすくなります。

構造化出力も、それに近い考え方です。

AIに自由に話してもらうのではなく、必要な項目を決めて返してもらう。

これによって、出力を比較したり、あとから修正したりしやすくなります。

OpenAIやGoogleは、それぞれAPI、つまりプログラムからAIを呼び出す仕組みの中で、「JSON Schema」というルールを使い、AIの出力を決まった形にそろえるStructured Outputsを提供しています。

ここで、ひとつ丁寧に分けておきたいことがあります。

それは、APIのStructured Outputsと、普段のチャット画面で「JSON形式で答えてください」とお願いすることは、似ているようで同じものではないという点です。

初心者向けにたとえるなら、こんな感じです。

チャット画面で使うJSONプロンプトは、

こういう形で盛り付けてください

とお願いするようなものです。

一方で、APIのStructured Outputsは、

この型に合わせて出してください

と、より強く出力形式を指定する仕組みです。

ただし、型に収まっていることと、中身が正しいことは別の話です。

構造化出力は、出力の形をそろえやすくする仕組みです。
しかし、形が整っていても、中身が正しいとは限りません。

ここはとても大事な前提です。


公式資料から見える3つの共通点


OpenAI、Anthropic、Googleの公式資料を見比べると、生成AIを扱ううえで共通して大切にされている考え方が見えてきます。

ここでは、3つに絞って整理します。

共通点1|データの「形」を決めることが重要になっている

OpenAIは、Structured Outputsについて、JSON modeよりもスキーマへの準拠を重視する仕組みとして説明しています。

JSON modeは、出力を有効なJSONにするための機能です。

一方で、Structured Outputsは、あらかじめ指定したスキーマに沿った出力を目指す仕組みです。

Googleも、Gemini APIでJSON Schemaに沿った構造化出力を生成できる仕組みを提供しています。

これにより、文章から必要な情報を取り出したり、分類したり、別のツールやAPIに渡しやすい形にしたりできます。

つまり、AIの出力を「人が読む文章」としてだけではなく、「次の作業に渡せるデータ」として扱う流れが強くなっているということです。

これは、普段のnote執筆にも関係します。

たとえばAIに記事案を出してもらうときも、自由な文章で返されるより、

  • タイトル案

  • 想定読者

  • 読者の悩み

  • 見出し構成

  • 導入文案

  • 注意点

のように形がそろっていた方が、後から使いやすくなります。

共通点2|項目名と説明が大事

構造化出力では、単に項目を並べればいいわけではありません。

その項目が何を意味しているのかを、AIにわかりやすく伝えることが大切です。

GoogleのGemini APIの資料では、スキーマの中で title や description を使い、項目の意味を説明できることが示されています。

これは、普段のJSONプロンプトでも同じです。

たとえば、

{
  "読者": "初心者"
}

とだけ書くよりも、

{
  "想定読者": "ChatGPTを使い始めたばかりで、プロンプト設計に苦手意識がある初心者"
}

と書いた方が、AIは意図をつかみやすくなります。

「目的」
「想定読者」
「出力形式」
「避けてほしい表現」

このように項目を分けるだけでも効果はあります。

さらに、それぞれの項目を具体的に書くことで、AIの出力はよりこちらの意図に近づきやすくなります。

共通点3|構造化しても検証は必要

ここが、この記事で一番大事なポイントです。

JSON形式で出力されたからといって、中身まで自動的に正しくなるわけではありません。

たとえば、AIが次のようなJSONを返したとします。

{
  "タイトル": "初心者向けAI活用ガイド",
  "想定読者": "AIを使い始めた初心者",
  "結論": "JSONプロンプトを使えばすべて解決します"
}

形式としては整っています。

でも、最後の「JSONプロンプトを使えばすべて解決します」という結論は、少し言いすぎです。

つまり、形が整っていることと、内容が正しいことは別です。

Googleの資料でも、構造化出力は構文的に正しいJSONを返す助けにはなるものの、値の意味的な正しさまでは保証されないため、最終的な検証が必要だと説明されています。

これはnote記事でも同じです。

AIがきれいな構成を返してくれたとしても、

  • 読者の悩みに合っているか

  • 断定しすぎていないか

  • 根拠があるか

  • 自分の言葉になっているか

  • 公開して問題ない内容か

は、人間が確認する必要があります。

構造化は、確認を省くためのものではありません。

確認しやすくするためのものです。


AIの回答がもっともらしく見えても、内容が正しいとは限りません。

この「AIの知ったかぶり」やハルシネーションについては、以前こちらの記事でも整理しています。

構造化出力やJSONプロンプトは、AIのミスをゼロにするものではありません。
ただ、どこを確認すればいいかを見えやすくする効果はあります。


ChatGPT・Claude・Geminiを比較するときの5つの評価軸

3つのAIに同じJSONプロンプトを投げて出力を比べるとき、ただ「どれが良かったか」で見ると、少し感覚的になりすぎます。

そこで、比較するときは評価軸を決めておくと見やすくなります。

今回は、次の5つの軸で見るのがよさそうです。

1. 形式遵守

指定したフォーマットをどのくらい守ってくれるか。

たとえば、

  • タイトル案を5個出しているか

  • 見出し構成が指定どおりになっているか

  • JSONの項目を勝手に増やしすぎていないか

  • 余計な前置きや補足が入っていないか

を見る視点です。

構造化された指示を使うなら、まずはここが基本になります。

2. 文脈理解

プロンプトに書いた目的や前提条件を、どれくらい拾えているか。

たとえば、

  • 初心者向けと書いたのに、専門用語だらけになっていないか

  • 「煽らない」と書いたのに、強い売り文句になっていないか

  • 読者の悩みに対して、きちんと答えているか

を見る視点です。

形式が守られていても、文脈がズレていると使いにくくなります。

3. 具体性

一般論で終わらず、使えるレベルまで落とし込めているか。

たとえば、

AIを活用しましょう

で終わるのではなく、

タイトル案を5個出す
見出し構成を作る
導入文案を3パターン作る

のように、実際の行動に落ちているかを見る視点です。

4. 情報整理

複数の情報を、分類したり比較しやすい形にできているか。

特にGeminiやClaude、ChatGPTを比較するときは、単に文章がうまいかどうかだけでなく、情報の整理の仕方を見ると違いが見えやすくなります。

5. 修正しやすさ

出力をもらったあと、どこをどう直せばよいかが見えやすいか。

AIの出力は、基本的にそのまま使うものではありません。

あとから人間が直すことを前提に考えると、

  • どこが良いか

  • どこがズレているか

  • どの項目を直せば改善しそうか

が見える出力の方が扱いやすいです。

この5つの軸は、AIの優劣を決めるためではありません。

自分の作業に、どのAIの出力が合いやすいかを見るための軸です。


3大AIを「順位」ではなく「役割」で見る


ここからは、あくまで使い分けの仮説として、ChatGPT・Claude・Geminiをそれぞれどんな役割で使えそうかを整理します。

断定ではなく、「こういう用途で試す価値がありそう」という見方です。

ChatGPT|まず全体像を出すためのバランス型

ChatGPTは、タイトル案、構成案、要約、アイデア出しなど、何かを考え始める最初の一手として使いやすいAIです。

特に、まだ考えがまとまっていない段階で、

  • 記事テーマを広げる

  • タイトル案を複数出す

  • 見出し構成を作る

  • 方向性を整理する

といった用途に向いていると感じる場面があります。

APIを使う場合には、Structured Outputsによって、スキーマに準拠した出力を重視する使い方もできます。

ただし、ここで注意したいのは、チャット画面で「JSON形式で答えて」と頼むことと、APIのStructured Outputsは別物だということです。

普段のチャットで使うJSONプロンプトは、あくまで「こういう形で答えてください」という指示です。

それでも、目的や出力形式を整理して渡すことで、かなり使いやすくなります。

ChatGPTは、まず全体像を出すためのバランス型として使いやすい候補です。

Claude|文章と文脈を整える編集者タイプ

Claudeは、長い文章の文脈を整理したり、自然な文章の流れを作ったりする場面で使いやすいと感じることがあります。

note記事のように、読者への伝わり方や文章の温度感が大事なコンテンツでは、Claudeの出力が合う場面もあります。

Anthropicのプロンプトエンジニアリングに関する資料では、プロンプトを改善する前に、成功基準や評価方法を明確にしておくことが推奨されています。

これは、「AIの思考の中身が見える」という話ではありません。

何をもって良い出力とするのかを、人間側が先に決めておくという考え方です。

たとえばnote記事なら、

  • 初心者にも伝わるか

  • 文章が硬すぎないか

  • 断定しすぎていないか

  • 読者の悩みに答えているか

  • 最後まで読みやすい流れになっているか

といった基準を先に決めておくと、Claudeの出力も評価しやすくなります。

Claudeは、文章と文脈を整える編集者タイプとして試す価値がありそうです。

Gemini|情報整理と比較に使いたいリサーチ補助タイプ

GeminiのStructured Outputも、JSON Schemaに沿った出力に対応しています。

そのため、複数の情報を分類したり、比較表のような形に整理したり、文章から必要な項目を抜き出したりする用途で試してみたいタイプです。

たとえば、

  • 複数の資料を比較する

  • 記事の要点を分類する

  • 情報を表にまとめる

  • 長文から項目ごとに抜き出す

といった作業です。

ただし、先ほど触れたとおり、Googleの資料でも構造化出力は文法的に正しいJSONを返す助けにはなるものの、値の意味的な正しさまでは保証されないとされています。

そのため、Geminiを使う場合も、出力された内容をそのまま信用するのではなく、最後に人間が確認する前提で使うのがよさそうです。

Geminiは、文章を丸ごと仕上げるというより、情報整理や比較の補助として使うと力を発揮しやすいかもしれません。


使い分けの実例

ここまでの内容を、もう少し具体的な場面に落とし込むと、次のような使い分けが考えられます。

記事の方向性やタイトル案を広げたいときは、ChatGPT。

本文の流れや読者への伝わり方を整えたいときは、Claude。

複数のソースや情報を分類・比較したいときは、Gemini。

出力結果をそのままプログラムに渡す前提があるなら、APIのStructured Outputsの利用を検討する。

note記事の下書きや構成作成であれば、チャット画面で使うJSONプロンプトでも十分役に立ちます。

もちろん、これは固定された正解ではありません。

テーマや作業内容、自分の好みによっても変わります。

ただ、「どのAIが一番強いか」ではなく、「今やりたい作業にどのAIが合いそうか」で考えると、かなり使いやすくなります。

たとえば、私なら次のように使います。

まずChatGPTで、記事の方向性やタイトル案を広げる。

次にClaudeで、文章の流れや読者への伝わり方を整える。

最後にGeminiで、比較表や要点整理、抜け漏れチェックを試す。

このように役割を分けると、3つのAIを競わせるのではなく、それぞれの得意そうな部分を活かしやすくなります。


ただし、JSONプロンプトは万能ではない

ここまで、JSONプロンプトや構造化出力の便利さについて見てきました。

ただ、最後に少し立ち止まっておきたいことがあります。

JSONプロンプトは、AIに渡す指示や、AIから返ってくる出力を整理しやすくするための工夫です。

しかし、それによってAIの答えの中身そのものが正しくなるわけではありません。

入力として渡す情報が浅いままだと、出力の内容も浅くなりやすいです。

また、形式がきれいに整っていると、一見「ちゃんとした答えが返ってきた」ように見えてしまい、内容の誤りに気づきにくくなる場合もあります。

これは、かなり大事です。

箇条書きで整っている。
JSON形式で返ってきている。
見出しもきれいに並んでいる。

それだけで、なんとなく信頼できそうに見えてしまうことがあります。

でも、見た目が整っていることと、内容が正しいことは別です。

だからこそ、最後は人間が確認する必要があります。

  • 事実関係は合っているか

  • 断定しすぎていないか

  • 読者に誤解を与えないか

  • 自分の意見とAIの出力が混ざりすぎていないか

  • 公開して問題ない内容か

ここは、AIに任せきりにしない方が安全です。

構造化は、丸投げのための仕組みではありません。

人間が確認しやすくするための設計図です。

JSONプロンプトも同じです。

AIの答えを安定させるためというより、AIとのやり取りを整理し、修正しやすくするための道具として考えると、かなり扱いやすくなります。

ちなみに、JSONプロンプトは文章作成だけでなく、AI画像生成でもかなり役立ちます。

たとえば、キャラクターの見た目や表情、構図、背景、避けたい要素を項目ごとに整理しておくと、画像生成でもブレを減らしやすくなります。

AI画像生成でキャラクターを固定したい方はこちらも参考になると思います。



まとめ|最強のAIではなく、相性のいいAIを選ぶ

今回は、ChatGPT・Claude・Geminiという3つの生成AIを、性能の順位ではなく「役割」として見る視点を整理してきました。

ポイントをまとめると、次のようになります。

  • JSONプロンプトは、3つのAIの違いを見るための共通の設計図として使える

  • APIのStructured Outputsと、チャット画面でのJSONプロンプトは別物

  • 構造化しても、中身の正しさまでは保証されない

  • ChatGPTは、まず全体像を出すバランス型として使いやすい

  • Claudeは、文章と文脈を整える編集者タイプとして試す価値がある

  • Geminiは、情報整理や比較の補助として使ってみたい

  • 最後の確認は、人間が行う必要がある

ChatGPT・Claude・Geminiを比較するとき、つい「どれが一番優秀か」を決めたくなります。

でも、実際にはそれぞれ得意そうな場面が違います。

大事なのは、最強のAIを決めることではなく、自分の作業に合うAIを選ぶことです。

そして、その比較の軸になるのがJSONプロンプトです。

同じ設計図を渡すことで、AIごとの出力の違いが見えやすくなります。

次回の記事では、実際に同じJSONプロンプトをChatGPT・Claude・Geminiに投げてみて、その出力を見比べていく予定です。

「自分の作業にはどのAIが合いそうか」を考えるヒントになれば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

このnoteでは、生成AI、JSONプロンプト、AI画像生成、note運用の実験を発信しています。

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