ChatGPTの回答が浅い人へ。JSONプロンプトで出力を安定させる基本テンプト
はじめに|ChatGPTの回答が浅いと感じたことはありませんか?
「ChatGPTに頼んだのに、なんだか薄い」
「もっと具体的な答えがほしいのに、一般論で終わってしまう」
「毎回、出力の形が違って使いにくい」
こんな経験、ありませんか。
同じようなことを聞いているはずなのに、ある日はちゃんとした答えが返ってきて、別の日は当たり障りのない内容で終わる。
Claudeで聞いたときは良かったのに、ChatGPTに同じ質問をすると、なんだか薄くなる。
Geminiに聞くと、また少し違う雰囲気の答えが返ってくる。
こうなると、「AIの性能がイマイチなのかな」と思ってしまいがちです。
でも、実はAIの性能ではなく、指示の出し方が原因になっていることも多いです。
「いい感じにやって」
「うまくまとめて」
「読みやすくして」
こうした、なんとなくの指示だと、AI側も「なんとなく」で答えるしかありません。
そこで役立つのが、今回紹介するJSONプロンプトという考え方です。
難しいプログラミングの話ではありません。
ここでいうJSONプロンプトとは、AIへの指示を、項目ごとに整理して渡す方法です。
このnote「ゴリラAIラボ|AI×JSON実験室」では、生成AIをどう使えば、もっと安定した出力が得られるのかを、実際に試しながら発信しています。
今回はその第一歩として、初心者の方でも使いやすいJSONプロンプトの基本テンプレを紹介します。
なぜ普通のプロンプトはブレるのか

たとえば、こんな指示をAIに出したことはありませんか。
note記事の構成をいい感じに作って
一見、よくありそうな指示です。
でも、この一文には、たくさんの「決めていないこと」が隠れています。
誰に向けた記事なのか
何を伝えたいのか
どんなトーンで書くのか
どんな形式で出してほしいのか
何を避けてほしいのか
これらが決まっていないため、AIは「たぶんこういう感じかな」と推測で補完します。
その結果、
同じ指示でも、毎回少し違う答えが返ってくる
一般的で、当たり障りのない内容になる
読者像やトーンが、こちらの意図とズレる
出力形式がバラバラになる
といったことが起きやすくなります。
これは、AIが悪いというより、指示の中に判断材料が足りない状態です。
人間同士でも、「いい感じにお願い」とだけ言われたら、相手によって仕上がりが変わりますよね。
AIへの指示も同じです。
条件をきちんと分けて伝えるほど、出力の見通しは立てやすくなります。
JSONプロンプトとは何か
ここで出てくるのが、JSONプロンプトです。
「JSON」と聞くと、プログラミングっぽくて難しそうに感じるかもしれません。
でも、ここでは構文の正しさよりも、考え方だけつかめれば大丈夫です。
JSONプロンプトとは、ひとことで言うと、
AIへの指示を、項目ごとに分けて渡す方法
です。
たとえば、先ほどの「note記事の構成をいい感じに作って」という指示を、項目ごとに整理すると、こんな形になります。
{
"目的": "note記事の構成を作る",
"想定読者": "生成AIを使い始めた初心者",
"読者の悩み": "ChatGPTの回答が浅くて使いにくい",
"出力形式": "見出しつきの構成案",
"トーン": "やさしく、実用的に"
}
文章でまとめていた指示を、項目ごとのカードに分けて並べるイメージです。
この形にすると、
何のための作業なのか
誰に向けた内容なのか
どんな悩みに答えるのか
どんな形で出してほしいのか
どんな雰囲気で書いてほしいのか
が見えやすくなります。
人間が見ても「何を頼んでいるのか」がわかりやすくなりますし、AIにとっても「何を、どう作ればいいのか」が整理されます。
これが、JSONプロンプトを使うと出力が安定しやすくなる理由です。
すぐ使えるJSONプロンプト基本テンプレ

ここからが、この記事のメインです。
まずは、どんな場面でも使いやすい基本テンプレを紹介します。
{
"目的": "",
"想定読者": "",
"読者の悩み": "",
"前提条件": "",
"AIにしてほしいこと": "",
"出力形式": "",
"トーン": "",
"含めてほしい要素": [],
"避けてほしい要素": [],
"確認したいこと": ""
}
このテンプレの空欄を埋めて、ChatGPTやClaudeにそのまま貼り付けるだけで使えます。
それぞれの項目を、簡単に説明します。
目的
AIに、何のために作業してもらうのかを書きます。
たとえば、
記事の構成を作る
タイトル案を出す
文章を要約する
アイデアを整理する
などです。
最初に目的を書くことで、AIが作業の方向性をつかみやすくなります。
想定読者
誰に向けた文章・アイデアなのかを書きます。
たとえば、
生成AIを使い始めた初心者
noteで発信を始めたい人
AI画像生成に興味がある人
プロンプト設計を学びたい人
のように書きます。
読者が明確になると、説明の深さや言葉選びが変わります。
読者の悩み
読者が何に困っているのかを書きます。
ここがあると、内容が一般論で終わりにくくなります。
たとえば、
ChatGPTの回答が浅い
AIに頼んでも記事がありきたりになる
画像生成でキャラクターが固定できない
noteを書いても読まれない
などです。
前提条件
守ってほしい条件や、背景情報を書きます。
たとえば、
売り込み感は出さない
初心者向けにする
専門用語はかみ砕く
収益化を煽らない
といった条件です。
AIにしてほしいこと
AIに実行してほしい作業を、具体的に書きます。
「記事を書いて」よりも、
タイトル案を5個出す
見出し構成を作る
導入文を3パターン作る
既存文章を読みやすく直す
のように書いた方が、出力は安定しやすくなります。
出力形式
どんな形で返してほしいかを書きます。
たとえば、
箇条書き
表
見出し構成
チェックリスト
JSON形式
タイトル案と本文案
などです。
ここを指定しておくと、毎回の出力形式がそろいやすくなります。
トーン
文章の雰囲気を書きます。
たとえば、
やさしく
実用的に
専門的すぎない
煽らない
読者に寄り添う
フラットに
などです。
トーンを指定しておくと、「なんか違う」というズレが減りやすくなります。
含めてほしい要素
必ず入れてほしいキーワードや観点を書きます。
リスト形式にすると、入れ忘れを防ぎやすくなります。
避けてほしい要素
禁止したい表現や、避けたいトーンを書きます。
たとえば、
誰でも簡単に稼げる表現
根拠のない断言
専門用語だらけの説明
読者を煽る表現
などです。
ここを入れておくと、修正のやり取りが少なくなります。
確認したいこと
最後にAIにチェックしてほしい観点を書きます。
たとえば、
初心者にもわかる内容になっているか
文章が長すぎないか
煽り表現が入っていないか
読者の悩みに答えているか
などです。
すべての項目を毎回埋める必要はありません。
まずは「目的」「想定読者」「出力形式」だけでも書いてみると、出力の見通しはかなり立てやすくなると思います。
実例|note記事構成を作るJSONプロンプト
実際に、このテンプレを使って「note記事の構成を作ってもらう」場合のサンプルを紹介します。
{
"目的": "note記事の構成を作る",
"想定読者": "ChatGPTを使って記事を書きたい初心者",
"読者の悩み": "AIに頼んでもありきたりな記事になる",
"前提条件": "売り込み感は出さず、実験記録として書く",
"AIにしてほしいこと": "記事タイトル案と見出し構成を作る",
"出力形式": "タイトル案5個、見出し構成、導入文案",
"トーン": "やさしく、実用的、煽らない",
"含めてほしい要素": [
"AI活用",
"JSONプロンプト",
"失敗例",
"改善方法"
],
"避けてほしい要素": [
"誰でも簡単に稼げる表現",
"専門用語だらけの説明",
"根拠のない断言"
],
"確認したいこと": "初心者にもわかる内容になっているか"
}
このプロンプトを使うと、いくつかの変化が起きます。
まず、AI側が「何を作ればいいか」で迷いにくくなります。
目的と作業内容がはっきりしているため、的外れな提案が減りやすくなります。
次に、出力形式が安定します。
「タイトル案5個、見出し構成、導入文案」と指定しているので、毎回同じ形式で返ってきやすくなります。
また、想定読者と読者の悩みを書いているため、内容が一般論ではなく、読者に寄った内容になりやすくなります。
「避けてほしい要素」を書いておくことで、禁止事項も明確に伝えられます。
そして、もし出力が思っていたものと違った場合も、「どの項目を変えればよさそうか」が見えるので、修正依頼がしやすくなります。
なんとなく頼んで、なんとなく直す。
そこから、項目を見ながら調整する。
この違いが、JSONプロンプトの大きなメリットです。
ChatGPT・Claude・Geminiで使うときの注意
同じJSONプロンプトを使っても、AIによって出力の雰囲気が少し変わることがあります。
ざっくりとした印象としては、次のような違いを感じる場面があります。
ChatGPT:汎用的で、アイデア出しや文章作成全般に使いやすい
Claude:長文の構成づくりや、自然な文章の流れを作るのに向いていると感じる場面がある
Gemini:情報の整理や比較、Google系サービスとの組み合わせで試してみたい場面がある
これは「どれが一番優れている」という話ではありません。
同じ指示でも、AIによって出力の雰囲気や得意な部分が少し違う、という程度の話です。
この記事は、AIの性能比較を目的としたものではありません。
ただ、ここで紹介したJSONプロンプトの考え方は、どのAIに対しても共通して使えるものです。
今後、このnoteでは、同じJSONプロンプトをChatGPT・Claude・Geminiに投げて、出力の違いも実際に検証していきます。
同じ指示で、どこまで結果が変わるのか。
そのあたりも、実験記録としてまとめていく予定です。
JSONプロンプトを使うときの注意点
JSONプロンプトは便利な考え方ですが、万能ではありません。
ここは、誠実にお伝えしておきたいポイントです。
まず、JSON形式にしたからといって、必ず良い答えが返ってくるわけではありません。
入れる情報の質が浅ければ、出力の質も浅くなります。
「想定読者」や「目的」を深く考えずに書いてしまうと、形だけ整理されていても、内容自体はあまり変わらないこともあります。
また、「避けてほしい要素」を入れすぎると、AIが必要以上に慎重になり、文章が硬くなったり、当たり障りのない表現に寄ってしまうこともあります。
禁止事項は、本当に重要なものに絞るのがおすすめです。
そして、もっとも大事なのは、AIの回答をそのまま使わないことです。
JSONプロンプトを使うと出力は整理されやすくなります。
ただし、最終的に公開する前には、必ず人間の目で確認し、自分の言葉で編集する必要があります。
JSONプロンプトは、AIに丸投げするための道具ではありません。
AIとのやり取りを整理するための道具です。
この感覚で使うと、かなり扱いやすくなると思います。
まとめ|プロンプトはお願いではなく設計図
ここまで、JSONプロンプトの基本について紹介してきました。
最後に、この記事の内容をまとめます。
生成AIをうまく使うコツは、特別な「魔法の言葉」を覚えることではありません。
大事なのは、AIへの指示を整理することです。
「いい感じに」
「うまくまとめて」
「読みやすくして」
こうした、なんとなくのお願いから、
目的
想定読者
読者の悩み
出力形式
トーン
避けてほしい要素
などを項目ごとに分けて伝える形に変える。
それだけで、出力のブレは減りやすくなり、修正のやり取りもしやすくなります。
JSONプロンプトは、そのための設計図です。
最初は、すべての項目を埋めなくても大丈夫です。
まずは今回紹介した基本テンプレを、いつものプロンプトの代わりに一度だけ試してみてください。
このnote全体のテーマや、今後扱っていく実験内容はこちらの固定記事にまとめています。
▶ 【初めての方へ】このnoteは「生成AI×JSON×発信」の実験室です
このnoteでは、「生成AI×JSON×発信」をテーマに、実際に試したことを記録しています。
次回は、このテンプレを使って、ChatGPT・Claude・Geminiでどのように出力が変わるのかを比較していく予定です。
生成AIやJSONプロンプトの記事は、こちらのマガジンにまとめています。
▶ AI×JSONプロンプト実験室
続きが気になる方は、フォローして次の記事も読んでいただけると嬉しいです。
ChatGPT・Claude・Geminiに同じJSONプロンプトを投げて、記事構成の違いも比較してみました。
3つのAIをどう使い分けるか知りたい方はこちらもどうぞ。

