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所有した楽器から私が学んだこと(購入する時の基準) その3

ベーシストの楽器の出したい音を出すお手伝いをしているhirokiと申します。
主にエレクトリックベースを弾いていて楽器の調整や楽器、pu製作、ジャズベースタイプのpu集めが好きなことから、puはじめとしたパーツ選びの相談を受けることが多いです。


* 私の自己紹介はこちら



私が今の楽器製作、pu製作、調整をするにいたるまでに、色んな楽器を所有して、よいなと感じたり、所有する前に気づかなかったことに気づいたり、不満があってパーツを買ったり調整楽器屋に出したり自分で調整したりを繰り返してきました。



楽器に限らず失敗の経験から色んなことを学んで成長していくと思うので、今手元にある楽器から教えてもらったこと、特に、


こんなはずではなかったな、

ここを確認してから買うべきだったな、


という視点を中心に楽器を紹介していく、という記事の3回目になります。

1回目、2回目の記事はこちらです。


▶︎1回目


▶︎2回目



所有してきた楽器については、Xのプロフの画像、結構前のもので朝から夜中まで毎日働いててストレスと物欲が凄く沢山勢いで購入して並べた自己満足写真がわかりやすいです。

3回目はこの写真の右から5番目から紹介していきます。









1    TSC


1-①購入経緯、理由

まずこのベースはフレットレスであることなのとこれまで紹介したジャズベースタイプとは異なるのであまり比較参考にはならないかもしれません。


少し昔のproix Geki-NARI 5というモデルをカスタムオーダーしました。


きっかけとしては1回目で紹介したInnerwoodの音が自分に合わず自分で改造したりしているときにTSCさんをインターネットで知ったのがきっかけ。


当時同じInnerwood所有の方がここに預けて調整してもらったという記事をアップしていて連絡をとらせていただき、Innerwoodを調整(ボディとネック以外全てパーツ交換して調整)してもらったあとでオーダーしたい、と思って決めました。


大阪まで出向いて楽器弾いて決めたのをよく覚えています。


当時のモデルのYouTubeがないのですが試奏した時の印象はこれでした。


Innerwoodの同じくらいの低い弦高ながら更に弦を弾いたときのピッキングニュアンス、ビビった音がリアルにどの弦でも同じように感じられ同時に音程感のあるクリアな低音が同居していてノイズレスという衝撃を受けました。



この当時、今ほど小さなメーカーブランドが住まいの関東圏で簡単に購入したりネットですぐ買うことができなかったので、楽器見に旅行行ったりしていました。

地方に住んでいらっしゃるミュージシャンの方にアポ取ってレッスンしていただいたり、大阪いったついでにBossaにも訪問したようなことを覚えています。


TSCさんでフレッテッドとフレットレス両方弾いた結果フレットレスの音が素晴らしくフレットレスでフレッテッドのような音も出た衝撃が大きかったのもあり、ここで買うならフレットレス買ってこれをきっかけにフレットレスも少し弾けるようになろう、と思いました。


 


1-②買って学んだこと


<欲しい音がある時の楽器の買い方>

当時フレットレスに興味を持ち始めたのがジャコパストリアスではなく、永井敏己さんでした。


ジャコのポコポコとした音とは別のフレッテッドにも負けないようなフレッテッドで弾くような曲も弾けるような太いアンサンブルで抜ける強い音がして、当時フュージョン等の歌がないジャンルの音楽に初めて興味をもってライブにも何度も足を運び、こんなにかっこいいベースの音があるんだと真似できないけど目標の一つにしていました。


音は生で聴いてもまさにこんな音!



TSCさんのフレットレスにはこの力強さを感じ、このフレットレス買うことで同じにはならないものの近いものが得られるかも、と思いました(この時永井さんがP-projectのベースを弾いていたのは知っていましたがそちらを検討することは何故かしませんでした)。
 
 

実際そうは行かずご本人の指や弾き方によることが大きいのはもちろん、楽器が全然違うな、ということにあとあと気づきました。


フレットレスをなんとなくしか聴いていないのに目指したい方の音を作っている楽器とは違うメーカーのものを買ってしまった、というところは失敗かなと思います。



<レアなメーカーを買うことの良し悪し>

TSCさんの楽器使っている人が少なく周りに楽器の扱い方とか聞ける方いないのも苦労しました。

買ったあと今ほどDAWでラインの音を聴いて音作りしたり、季節によってネックが動いたり、好きな弦高に直したりとかの調整の知識もなかったので、TSCさんで弾かせていただいた時のような心地よい音を作ることがなかなかできずにいました(もちろん自分の演奏能力のなさも大きいです)。


こういう時に強いのが同じ楽器を持っている方に、楽器本体のセッティング(弦高、プリアンプの設定など)を聴くことができるかどうかというのはとても大きいのですがそれがなかなかできなかったです。


1-③学んだことから他の方に伝えたいこと


欲しい音があるのならまずは楽器をちゃんと真似ること


を、すべきだと思います。


①のちゃんと、というのは私の今回の例で言うと、永井敏己さんがいいなと思ったわけで


メーカー → P-project

ピックアップ → EMGピックアップ


のベースを買うべきでした。


同じモデルを買えればベストですがなかなか買えないのでせめてコレだけは、と(あくまで個人的に)に思う3つが、


1 フレット数

 20フレット、21フレットの違いはまだしも、出したい音のプレイヤーが24フレットを使用している場合は真似た方が良いです。



2 ピックアップの種類とその位置

 本人がジャズベースタイプを使っているならジャズベースタイプを買い、ジャズベースタイプであればブリッジピックアップがどれだけブリッジから離れているか(フェンダージャズベースの60年代仕様なのか70年代仕様なのか)


注) 私の例で言うと永井敏己さんがEMGという超個性的なピックアップを使用していたのでEMGについてはただジャズベースタイプを真似したから出せる音でなくEMGのジャズベースタイプでないと出せない音です。




3 指板材

 特にメイプルなのがローズウッドなのか。これは楽器の調整で後々なんとかなるものでないと思っています。







2    Alleva coppolo


2-①購入経緯、理由


 楽器買うつもりなくて別な用事でお出かけした隙間時間に楽器店を歩いていたら、値段がついていない状態で吊るしてあるの発見して、実物初めて見てすぐに試奏させていただき購入しました。
 
 
 お値段決まっていなかったようでその場でショップの方がお値段付けてくださり買いますって言って買いました。


 弾いた瞬間おー、ともそこまで思わず(思える経験値や判断基準がなかった)、メイプル指板のベースばかりもっていたので次買うならローズ指板のフェンダー系のジャズベ、もしくはフェンダーでよいのあったらそれでもよいからほしいな、と思っていたところ、当時殆ど新品はおろか中古すら世の中にで回らない状況で幻的なベースで音の情報もなく、今買わないと当分みつからないこと、あとは当時サラリーマンで結構バリバリ働いていてお金もそれなりに稼ぐ一方、お金使うことと寝ることがストレス解消だった状況もあり月の手取りで買えるし即決でいいかな、と購入(当時40万円台)しました。


当時コッポロのベース使っているのはプロでは鈴木渉さんくらい、ネットに購入した方の情報がほんの少し、、という感じでした。


私が欲しいと思った動画参考にあげておきます。


▶︎その1

ポールターナー。
コッポロの少しブリッジピックアップ寄りにした素の音が聞こえます。
ブリッジピックアップ寄りにすると音が軽く聞こえがちなのにそうならないバランスが最高です。



▶︎その2

当時高橋玄さんという名前で動画出していたと思いますがまぁ本当楽器もプレイも素晴らしい!






2-②買って学んだこと


<定番のスペックのベースの良さ>

 このベースは定番と言えるサンバーストでフェンダーでも一番見かける、アルダーボディ、ローズウッド指板のフェンダータイプのベースの中でもさらにフェンダータイプのベースです(個性的なヘッドシェイプを除く)。


 これのおかげとブランドが結構本数が少なめのレアでありながらレアすぎないところがあり資産価値が結構上がったことと、元々苦手だったサンバーストのベースが所有してから好きになりました。
 
 
 
 人にもよりますが定番で売れているベースの形やカラーはいずれ自分が好きになるという可能性が高いなと感じています。


 買った当初はフュージョンバンドやっていたこともありスラップの音がカッコよくでるもっとアクティブ感あるベースが好みということもありあんまり出番が多くなかったですが日に日にこのベースの素晴らしさがわかってきたり、好みが変わってきたりで本当にこの時所有できてよかったな、と。

 
 この気持ちになったのもレアなメーカーでありながら定番のスペックだったからだと思います。



<楽器の作りと音>

日本の代理店でもあるsleek elite広瀬さんが、

クオリティの高さの中にも独特の”ゆるさ”が存在している


と紹介しています。


これの具体的な意味はわかりませんが私的には、国産の見た目の仕上げが丁寧なメーカーと比べてフレットの処理だったり配線、塗装の仕上げ等見た目の美しさに少し欠けると感じる部分もあり(特にこれで楽器としての機能で困ったことは私はなく全ての楽器がそうとも限らないと思うのですが)、これのことを言っているのかなと思います。


あとはボディやネックの形がモノや時期によって微妙に違ったり、、、、とか同じモデルでも1点モノ感があるなと感じたり。


楽器に見た目等の細かな美しさを求める方には向かないかな、と思います。

この部分が多少気になったとしても音はとても魅力的な楽器だと思います。


現状のお値段については流石に高すぎるとは思いますが、買う人がいれば値段はどんどん上がっていくべきであるとも考えます。



<楽器による人との出会い>

 このベースに限らないのですが、このベースを所有していることで同じベース所有している方にお声がけいただいたりとか、それこそ楽器の調整を仕事にしてから調整で同じ楽器を預ったりとか出会いが多いです。


 世の中で適度にレアで人気のあるベースを所有していることでいろんな方に出会うことができることを感じたベースです。



<世の中の楽器のレビューと違う音>

 今はそこまで多くないですが、この楽器が日本で出回り始めた時に、フェンダーっぽい音のする5弦、フェンダーライクなとかというキャッチフレーズを結構見かけた気がします。

 ただ所有して思うのは全くそんな音はせず、結構個性的な音がすると感じています。
 

 人のいうことは信じすぎず、自分の耳で聴くことが大事だな、と感じた次第です。

 私が今ある程度楽器を所有して、楽器関係の仕事をするようになっていろいろ知識をつけた上でこの楽器の音の特徴を説明をすると、
 
 
 Alleva coppoloの音がする、


としか言えずそれだけ個性的な音がします。



2-③学んだことから他の方に伝えたいこと


<5弦の選択肢の一つとしてお勧め>

 飽きない音がするというのが正しいかもしれません。

 パッシブのベースで5弦が欲しい、けどパッシブでは少し物足りないのでちょうど良い塩梅のアクティブ感を加えたいベースが欲しい

 という方にとてもピッタリです。


 現状(2025)で資産価値も結構あるところもよいかなと思います。



<好みが分かれる点>

 アクティブベースですがアンサンブルに埋もれないプリアンプを使った強い音づくり(私がここで考える強い、とはプリアンプのハイをブースとしてバキバキのスラップ音を出すとか、音程感・音の芯がアンサンブル抜けてくる音がづくり)ができるかというとそうではないです。


 あくまでパッシブのベースに気持ちアクティブ感(ハイエンドベースのような雑味の少ないオーディオ的なアクティブ感とは違う雑味のある感じ)を足すような感じです。




3 最後に


読んでくださっている方がいらっしゃって感謝しています。

私以上に沢山のベース購入されたり沢山改造したりしてる方は沢山の気づきを得ていると思います。

気づきは楽しいし素晴らしい楽器に出会えるとすごい物欲にがられたり、私の場合ビルダーにあってみたいとか調整したの誰だろう?という気持ちになり心動かされ人生楽しくなります。


今回購入して気づいて次買う時はという学びを少し書いてきましたが購入しなくても済む場合もあります。


最後に、

実は楽器そのものを購入しなくても手持ちの楽器を少しパーツ変えたり調整してもらったりで解決することもあります。
 

とはいえ、パーツ交換して試奏なんてできないし、という交換して違った音になるかと、という心配もあるか思います。私もそうでした。


楽器の調整やパーツ交換の経験からこんな音になりそうだよ、とか何となく今の楽器の音が不満で音を変えたいんだけど何からてをつけていいかわからない、といった悩みを聞いて、

その人にとって意味のある楽器の調整
その人にとって意味のあるパーツ交換

をするお手伝いをしてプレイヤーを幸せにしたいと思って私自身楽器を調整したり日々勉強しています。

皆様にそれぞれにとっての、弾いてて心地よい楽器に出会えて弾くのが楽しくなるヒントになればと思います。


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