生き抜く理由がまた一つ増えた、パリから日帰りジュネーブ旅。
どこで聞いたかは分からない。チャッピーに聞いても答えは返ってこない。でも、確かに、「スイスは天国に一番近い」と聞いた覚えがある。それ以来わたしは、この世界から消える前にぜったいスイスに行くと決めていた。
1年前、なんかうまくいかなかった。
仕事はそこそこ順調。自分で言うのもなんだけど、信頼されてる自覚はある。人間関係も良好。友達や同期、先輩後輩などなど、わたしの周りにいる人はみんないい人。嫌な人はいない。
恵まれている。それなのに、なんかうまくいかない。原因はない。言語化できない。ぜんぶ、捨てたくなった。
未曾有のパンデミック、若手社会人。だいすきだった「海外」「旅」なんて言葉は、頭の片隅に追いやられすぎて見えなくなっていた。趣味はなんですか?という質問になかなか答えられないわたしにとって、海外旅は一つの趣味と言えるのだろう。
25歳になった数日後、推しと推しがスイス旅行したvlogを見た。心が動かされた瞬間。
「来年の夏は、ぜったいにスイスに行く。」
そう決めて、iPhoneのロック画面をスイスにした。苦しくなったらスイスを思い出そう。来年の夏、人生で一度でいいからと願ったスイスに行くんだ。はじめて、自分に約束をした。
世界一物価が高い国と言われるスイス。そう現実は甘くない。存分に満喫しようと思ったら、ぜんぜん貯金は足りない。悩みに悩んだ結果、25歳の夏はフランスへ行くことにした。
フランス6日目。どうしてもスイスを諦めきれなかったわたしは、日帰りジュネーブ旅を決行した。夜は高校時代のバディ、パリジェンヌとのご飯があるため、滞在時間は3時間。それでも行くと決めたわたし、行動力と頑固さの恐ろしさに自分で怯える。

前日のブリュッセルとは異なり、ジュネーブへはTGVで行く。片道3時間ちょっと。往復6時間半。つくづくあほだと思う。それでも行くと決めたわたしは、なかなかに頑固者だ。
パリに来て、はじめてのクロワッサンを購入し、TGVに乗り込む。


1回食べれば個人的には満足かな。
たぶん、チケット通りいけばわたしは通路側のはずだったんだけど、インド系のおじさんがすでにわたしの席に座っていた。隣のおじさんが窓際。窓際がよかったし、ラッキー!の精神で座ってみた。おじさん、何も言わない。チケット確認に来た車掌さんも、何も言わない。なんか違うけど、まぁいっか。

ジュネーブで見たいもの、国際連合ジュネーブ事務局、壊れた椅子、レマン湖の大噴水の3つ。そして、白鳥に会いたい。
滞在3時間、帰りのTGV逃したら終わりという状況でもすべて回れるよう、行きの車内で超念密に計画を立てた。
地図が読めない方向音痴のわたしでも、流石にここ数日Googleマップとお友達すぎて慣れてくる。方向を確認し、超早歩きで向かう。
まずは、Broken Chair。

すべてが曖昧だけど、もっと海外旅行する人が増えれば、その土地や人のこと、思い出があるから戦争しようなんて思わないだろう的なことを、だれかが言ってたと思う。
ほんとに、その通り。

ピースフルな世界がいいよね、なんて思いながら来た道を戻る。スイスに降り立っているという事実だけで、しあわせいっぱい。
ずっと夢見てた、この景色。



スイスらしいことは何ひとつできなかった。
チーズフォンデュを食べたいし、氷河特急に乗りたい。大自然をバックに空を飛んだり、スライダーに乗ったりしたい。
何ひとつできないってわかっていたけど、今回ジュネーブに来れてよかった。絶対また、必ずスイスに行くんだ。これはわたしとの約束。
やっぱりわたしは、旅が好きだ。

もっと天気がよければな、、、!
