見出し画像

Episode 144 地域差を感じてしまうのです。

昔、明石家さんま師匠がテレビで言っていたことで、ものすごく印象に残っている話があります。
大阪弁の告白は軽いジョークに紛れさせることが出来るって類のネタだったのですが、
「おまえのこと、好きやねん!」
「なに言うてるの、アホちゃうか?」
それで、この後、どっちにも転ばせられると。
「そやねん、アホやねん、頭おかしゅうなっとって…。」と持って行くか、「ホンマやって…」と持って行くか。

ここまでの漫才トークで告白ってなると余程のこととは思いますが、このくらい核心を「ズバッ!」と刺す言葉を投げても、その言葉が爆弾級の破壊をもたらすケースは意外と少なかったように感じます。
投げた言葉に対してのレスポンスが速い…という感じでしょうかね、ちょっと問題ありの言葉を投げてしまったときに、大爆発する前に撃ち落としてくれるという感じでしょうかね。
「何言ってんねん!あほちゃうか?」
どれだけこの言葉に救われたことか…。

転勤で日本海側の某政令指定都市に異動して、真っ先に感じたのはこの感覚の差でした。
「反応が鈍い」というのが率直な感想。

ASDの私は、人の顔色を見るなんて高等技術は持ち合わせていませんから、それに代わる「技術」を駆使して人の心を推し量るワケですが…。
自分の持ちうるどんな技術を使っても、相手から返ってくる反応が薄い。
相手が怒っているのか、悲しんでいるのか分からない。
相手が楽しんでいるのか、喜んでいるのか分からない。
喜怒哀楽の感情が表に出てこない、それは私にとって霧の中を手探りで進むみたいな話です。

最初、大阪に行った時に「関西弁のキツさ」を感じました。
良いものは良い、ダメなものはダメ、それをハッキリと相手に伝える傾向が東日本よりも強くて、反応も速い。
ただ、それ故に素直で意思は伝わりやすい、慣れてくると「言葉尻のキツさ」の裏側の「やさしさ、温かさ」が透けてくる…と言う感じでしょうかね。

その一方で、転勤先の日本海側は、言葉が跳ね返ってこない、吸収されて取り込まれるようなイメージ。
「あ?効かねぇな…。」なんて言いながら、ゆらりと立ち上がるマンガの悪役みたいな感じ。

地域性というのはどうしてもあるもので、それが良い悪いではないんです。
ただ、私のような気持ちを推し量るのに難があるような人にとって、反応が良い地域から反応が弱い地域への引越しがもたらす感覚の差が、ストレスの原因になりうるというのは経験上の事実です。
私は経験しませんでしたが、その逆もあるのかもしれません。
反応が良すぎてストレスになるケース…あってもおかしくないと思います。

東日本の転勤は関東・東北と前職で飛び回り、方言などのカルチャーショックは感じるものの、大きな感覚の差を感じることは少なかったと思います。
でも、私は東西の差をダイレクトに引き受けてしまったのです。

霧の中で手探りの私は、次第に不安を募らせていきます。
何をしても、何を言っても感じてしまう「ボッチ」感。
本社の広いフロアで、大勢が仕事をする中で感じる孤独感は、次第に私を蝕み始めるのです。

旧ブログ アーカイブ 2019/2/5

いいなと思ったら応援しよう!