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身体に残る「心の結び目」を、そっと緩める──心が守ってくれた、見えない鎧

心に、ひと呼吸の余白を。
咲かなくても、あなたは美しい。

こんにちは。ゆきのです。


見えない鎧に気づく瞬間


ふとした瞬間、奥歯にギュッと力が入っていることに気づく。

肩が耳につくくらい上がっている。

呼吸が、喉のあたりだけで浅く繰り返されている。

そんなこと、ありませんか。


私はよくあります。

パソコンに向かっているとき。

「ちゃんとしなきゃ」と、人に気を遣って言葉を選んでいるとき。

まるで、見えない鎧を着込んでいるかのように。
身体じゅうがカチカチに強張っているのです。

「リラックスしなきゃ」と思えば思うほど、身体はいうことを聞いてくれない。

その強張りは、頭の中が忙しすぎて聞こえなくなっている

「もう十分だよ」という、小さなささやきなのかもしれません。


身体という、静かな記録係


身体は、心の言葉を感覚にして知らせてくれる、正直な記録係です。

心が「これは違う」と感じたとき。
頭で理解するより先に、

肩が縮こまったり、
息が浅くなったり、
お腹が痛くなったりする。

それは批判ではなく、あなたを守るためのメッセージ。


「ここは、安全じゃないかもしれない」
「本当は、もう疲れているよ」
「無理、しすぎているよ」
 

言葉にならない心の声を、身体がそっと引き受けて、感覚として知らせてくれているのだと思います。

私自身、長い間この知らせに気づけませんでした。
「気のせいかな」
「我慢しなきゃ」
と、身体の声を脇に追いやっていたのです。


身体に残る、小さな「結び目」


私たちの身体には、心が受け止めきれなかった感情が、小さな「結び目」として残ります。

言えなかった言葉。
飲み込んだ悲しみ。
耐え抜いたプレッシャー。

心が受け止めきれなかった感情は、どこかへ消えてしまうのではなく、
「緊張」という形をとって、肩や背中、みぞおちの辺りに、
小さな結び目として残ります。

以前の私は、この結び目を「敵」のように感じていました。

「どうしてこんなに肩が凝るの」
強く揉みほぐそうとしたり、自分を責めたり。

でも、固く結ばれた紐は、力任せに引っ張ると余計に固くなりますよね。

身体も同じでした。
「治そう」
「なくそう」
と焦るほど、結び目はぎゅっと縮こまっていったのです。

身体の緊張は、あなたを困らせるためのものではありません。

それは、あなたを守ろうとしてできた、小さな盾のようなもの。

まずは、「今まで、ずっと守ってくれていたんだね」
そっと認めることから始めてみませんか。


5年かけて、少しずつ分かってきたこと


かつて、精神保健福祉士さんがこんなことを教えてくれました。

「身体の声を聞くというのは、
身体をコントロールすることじゃないんですよ」

「ただ、今の状態を『そうなんだ』と感じてあげること」

「それだけでいいんです」


当時の私は、「そんな悠長なこと言っていられない」と心の中で反発していました。

でも、どうしようもなく立ち止まる時間が続く中で、その言葉がどこか身体の奥に残り続けてくれていたのだと思います。

あれから5年という時間を経て、今は少しわかる気がします。

完璧にリラックスできなくてもいい。

痛みがゼロにならなくてもいい。

「ああ、私、今すごく力が入っているな」と
ただ気づくだけで、
結び目はほんの少しだけ、空気を含んで柔らかくなります。

「脱力する」というのは、
全部を手放してだらりとすることではなく、
両手いっぱいに抱えていた荷物を、
ひとつだけ床に置いてみるようなことなのかもしれません。


【今日から1分:わざと力を入れて、手放す】


もし今、少しだけ心に余裕があったら。
座ったままで大丈夫です。
ほんの1分、身体の声に耳を傾けてみませんか。

なぜ「わざと力を入れる」のでしょう

私たちは普段、無意識に力を入れています。
それを意識的に再現することで、「力を入れている状態」と「抜けた状態」の違いを、身体が明確に認識できるようになります。


① 両肩にぎゅっと、力を入れる

息を吸いながら、両肩を耳に近づけるように、そっと持ち上げます。
「あえて」肩と腕に力を込めて、ぎゅっと緊張をつくります。

② 3秒キープ

そのまま、心の中でゆっくり3つ数えます。
1、2、3……。

「ここまで守ってくれてありがとう」と、小さくつぶやいてみてもいいかもしれません。

③ ストン、と落とす

息を「はぁ〜」と吐きながら、一気に肩をストンと落とし、手を開きます。


そのあと数秒、
指先がじんわりする感じや、
肩から少し重りが抜けていくような感覚を、
ただ眺めるように味わってみてください。

何も感じなくても、大丈夫です。

「自分のために、1分だけ時間を使おうとした」
その行為そのものが、もう十分な優しさです。


ほどけないままの結び目も、ここにいていい


一度でスッキリしなくても、まったく問題ありません。

長い年月をかけて、あなたを守ってくれた鎧や結び目です。
すぐには手放せなくて当然です。

それでも、「今は力が入っているな」と気づけた瞬間ごとに、
あなたはご自身を大切に扱っています。

その小さな「気づき」の積み重ねが、いつか

「もう、少しだけ力を抜いても大丈夫かも」

と、身体が自然に結び目を緩めてくれる日につながっていくのだと思います。


咲かなくても、強張ったままでも、あなたは美しい。


あなたの身体は、今日も懸命に生きています。

ココミチは、あなたが鎧を脱げる日も、脱げない日も、
そのまま深呼吸できる、小さな心の安全基地でありたいと願っています。

あなたの身体が、今日もこうして生きてくれていることに、心から感謝を。

そして、あなたの中の『結び目』が、今日はそのままでも、いつか少しずつ、やさしくほどけていきますように。

今日ここまで読んでくださった、今のあなたのままを、
そっと抱きしめるような気持ちで。


ゆきの



【ココミチの「心の図書館」へようこそ】

この記事が、あなたの心に少しでも余白を届けられたなら幸いです。
「ココミチ」では、これからも心のゆとりと小さな気づきをお届けしていけたらと思います。


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【 あなたの心に近い枝葉 】

□ 心が揺れるとき、身体の声を聴く
→ [ 身体という、最初の安全基地 ]

□ 身体の緊張の奥にある感情を知りたくなったら
 
→ [ 感情は、優しい翻訳者 ]

□ 「〜すべき」が鎧を作っていると気づいたら
→ [ 思考は雲、あなたは空 ]

□ 身体が休める小さな場所を作りたくなったら
 
→ [ 一坪の花壇に、優しさが咲く ]

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