感情は、優しい翻訳者──名前がなくても、あなたの心は美しい
心に、ひと呼吸の余白を。
こんにちは。
ココミチの案内人、ゆきのです。
あの日、満員電車の中で。
深夜までかかって仕上げた企画書を「やり直し」と一言で戻されてから、
自分でもわからないまま、目の端が熱くなるのを感じていました。
こぼれ落ちた涙を、「情けない」と、必死に押し殺していた。
心はカラカラなのに、涙だけがあふれてくる。
その「理由のわからなさ」が、何より私を苦しめていました。
その涙から数週間後、精神保健福祉士さんとの対話の中で、
静かに尋ねられました。
「その涙は、ゆきのさんに何を伝えたかったんだろう?」
その言葉が、私を縛っていた見えない糸を、そっとほぐし始めました。
そして翌朝、雨に濡れたつぼみを見て、ふと気づいたのです。
感じることに、良いも悪いもない。
ただ、そこに在るだけの美しさがあるのだと。

心の天気を、ただ見守るように
ふと胸がざわつく日。
些細なことでイライラしてしまう瞬間。
名前のつけようのない、もやもやとした感覚に包まれる夜はありませんか。
そんな時、「またこんな気分になって…」と自分を責めてしまいそうになることはありませんか。
どうか、少しだけその手を休めてみませんか。
心の内側も、空の天気のようなもの。
快晴もあれば、雨の日もある。
私たちは、雨空を「ダメな空だ」と非難したりしません。
ただ傘を差し、静かに通り過ぎるのを待つだけ。
あなたの心の天気も、同じように、在るがままに見守られていいのです。
感情は、心の声を伝える翻訳者
かつての私は、ネガティブな感情を「弱さの証」と決めつけ、向き合うのを避けていました。
厳しい職場で働いていた頃、理不尽な状況に胸の奥がざわついても、
「これは怒りだ」と思い込み、ひたすら耐えました。
でも、ある日のこと。
ふと自分の心に、深く耳を澄ましてみました。
表面の「怒り」の下に、傷ついた「悲しみ」があった。
そのさらに奥に、「認めてほしかった」「大切にされたかった」という、静かな願いがあった。
その願いが言葉にならないまま、怒りという形で出てきていた。
涙も、きっと同じだったのだと思います。
感情は、言葉にならない心の声を届けようとする、
優しい翻訳者なのかもしれません。
翻訳者の声に、そっと耳を傾ける時間
もし心が向いたら、ほんのひと呼吸だけ、自分の内側に耳を澄ましてみる。
今の心に、もし色があるとしたら、どんな色だろう。
名前のない色でも、グレーでも、それでいい。
その色が何かを言おうとしているとしたら、何を言いたいのだろう。
答えが出なくても、かまわない。
「ここにいるんだね」と、ただ気づくだけで、十分なのだと思います。

名づけられない日も、あなたは美しい
どうしても言葉にならない日もあります。
それは、あなたが弱いからではありません。
そんな日は、無理に名づけなくていいのです。
「今日は名前をつけられないけれど、あなたがいることは知っているよ」
――そう、心にそっと伝えてみませんか。
雨に濡れたつぼみのように、
まだ咲けないその瞬間にも、
静かな温もりが確かに宿っています。
翻訳者と共に、静かに歩む道
この道のりは、一直線ではありません。
私自身、今でも心の天気が荒れる日はあります。
それでも、少しずつ変わったことがあります。
心の天気が荒れても、「ダメな私」ではなく「今、心が嵐の日なんだ」と、
少し離れた場所から見守れる瞬間が増えたこと。
朝、鏡を見て、無理に微笑まなくてもいいんだ、と思える日も、
少しずつ増えてきました。
翻訳者の声は、すぐに聞こえなくても、消えてはいません。
咲かなくても、あなたは美しい。
ゆきの

【ココミチの「心の図書館」へようこそ】
この記事が、あなたの心に少しでも余白を届けられたなら幸いです。
「ココミチ」では、これからも心のゆとりと小さな気づきをお届けしていけたらと思います。
🌸 次に読む記事を探すなら
【迷ったら、まずここへ】
あなたの今の気持ちから、次の一冊を見つけられます。
【 あなたの心に近い枝葉 】
□ 名前のつかない感情を、そのまま抱きしめたくなったら
→ [ 三色の虹が教えてくれたこと ]
□ 感情の奥にある「べき」の声に気づいたら
→ [ 思考は雲、あなたは空 ]
□ 心の声を身体から感じたくなったら
→ [ 身体という、最初の安全基地 ]
□ 感情を評価せず、そのまま受け止めたいとき
→ [ 自分を責めてしまう朝に ]
さらに記事を探すなら:
→ [ 📚 心の図書館・探索ガイド ]
