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「“人じゃないと無理”は本当か?」商店街で、ロボットに話しかけているおばあちゃんを見た。




「“人じゃないと無理”は本当か?」

ゴールデンウィークの日曜日の商店街で、ロボットに話しかけているおばあちゃんを見た。

その光景に、違和感はなかった。
むしろ、自然だった。




買い物客が行き交う中で、
おばあちゃんは立ち止まり、ロボットに向かって話しかけていた。

まるで、知り合いに声をかけるように。


最初に見たとき、少し驚いた。

「え、そんな風に関わるんだ」と。
でも、しばらくその様子を見ていると、考えが変わっていった。


おばあちゃんは、特別なことをしているわけじゃない。
ただ、いつものように話しかけているだけだった。


相手が人か、ロボットか……その違いは、思っていたほど大きくなかった。

むしろ、どこか安心しているようにも見えた。


介護の現場にいると、よく聞く言葉がある。

「人じゃないと無理だよ」
「気持ちが通わないと意味がない」
私自身も、そう思っていた。

介護は“人の仕事”だと。
人の温度がなければ、成立しないものだと。



でも、あの光景を見てから、少しだけ考えが変わった。

本当に“人じゃないと無理”なのは、
受ける側なのか、それとも……
そう思い込んでいる私たちなのか。



もちろん、ロボットがすべてを代替できるとは思わない。


人にしかできない関わりは、確かにある。


ただ一方で、現場はもう限界に近い。
人手は足りず、離職は続き、
「理想」だけでは回らない現実がある。



その中で、ロボットやAIが
ほんの少しでも支えになるなら。
それは“冷たい選択”ではなく、
“現実的な選択”なのかもしれない。


あのおばあちゃんは、ロボットに何を見ていたのだろう。


人ではない存在に、自然に言葉をかける姿を見て、
私は思った。



拒否しているのは、人で。
適応しているのもまた、人なのかもしれない。




“人じゃないと無理”は、本当だろうか。

商店街のあの一角で……

その答えは、少しだけ違って見えた。


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