年齢と自分らしさの間で。白髪と東洋医学の話
こんにちは、鍼灸師のいろはです。
近く髪型を変えようかな、なんて考えています。
短く切りたい。
短くしたら扱いにくい?
結べないと夏は暑いかな。。。
そんなことを考えながら、あれこれ悩んでいるところです。

そして、髪の変化と言えば、もうひとつ。
「白髪が増えてきた。」
そう感じることありませんか?
最近では、”グレイヘア”として、
白髪も「自分らしさ」の一つとしてその経過を楽しむ方も増えてきました。
年齢を重ねたからこその美しさ、という考え方も素敵ですよね。
実は東洋医学では、白髪は単なる“年齢の変化”だけではなく、
”腎”や”血”の状態と深く関係すると考えられています。
今日はそんな、
「白髪と東洋医学」のお話をしてみたいと思います。
◆髪と血の関係
東洋医学では、
「髪は血余(けつよ)」
と言われていて、
血の“余ったもの”でできている、と考えられています。
(私はこの”余ったもの”という表現があまり好きではないのだけど。)
つまり、
「血」がカラダの中に潤沢に足りていないと、
末端から栄養不足になっていく。
という考えです。
これって、冷えの考え方と少し似ていると思いませんか?
例えば、手足の冷え。
カラダの中心──つまり内臓を温める熱が不足していると、身体はまず“命に関わる場所”を優先します。
その結果、
末端の手足まで温める余裕がなくなってしまうんですよね。
そしてこの「熱」も「栄養」も「血」が運びます。
だから、不足すると、
お肌の乾燥
頭痛やめまい
疲れ
筋肉のコリ
髪の変化
など、様々なサインとして現れてくるのです。
私たちが「血」を潤すこと。
それは単に“貧血を防ぐ”という話ではなく、
毎日を心地よく過ごすための、
土台を整えることなのかもしれません。
◆髪と腎の関係
それから、もう一つ、
東洋医学では、
「髪は腎に華する」
と言われています。
腎の状態は、髪に現れる。という意味です。
東洋医学の「腎」は単に”腎臓”を指すのではなく、
成長、老化、生殖、回復力
こういった、「生命のエネルギーの土台」
のようなものを担う場所と考えられています。
だからこそ、
疲れが抜けない。
眠っても回復しない。
ずっと気を張っている。
そんな状態が続くと、
その変化が髪にも現れてくる。
東洋医学では、
白髪をそんなふうに捉えることがあるのです。
◆白髪の生え位置と五臓の関係
これは流派や個人差があると思いますが、
東洋医学は気の流れや五臓との関係から
白髪の出やすい場所を見ていく考え方もあります。
頭頂 → 心
こめかみ → 肝胆
前髪・生え際 → 脾胃
後頭部 → 腎

◇「肝」と側頭部
「肝」は、”巡り”と深く関係しています。
考え過ぎ、ストレス過多、怒りを我慢している時。
気の巡りが滞ってしまうと、
側面――こめかみ周辺に出やすいといわれています。
目の疲れが強い方は、このあたりに変化が出ることも。
◇「心」と頭頂部
「心」は、「血」を全身へ送り出す重要なはたらきを担うところ。
そして、五行では「火」の性質を持つので、気が上へ上へと昇りやすくなります。そのため、気を張り続けていたり、頭を使い過ぎている時は、頭頂部にサインが現れやすいと考えられています。
また、東洋医学では頭頂部は「腎」とも深く関係する場所。
“回復力”と“消耗”の両方が現れやすい場所なのかもしれません。
◇「脾」と前髪・生え際
「脾」は、食べたものを“気血”へ変える場所。
つまり、血を作る土台でもあります。
女性ホルモンのゆらぎや、消化力の低下とも関係しやすいため、
食欲のムラ
甘いもの欲
胃の疲れ
考え過ぎ
などが続いている方は、前髪や生え際に変化が出ることもあります。
◇「腎」と後頭部
「腎」は、生命エネルギーの貯蔵庫。
加齢、疲労、慢性的な緊張、不安。
そういった“静かな消耗”と深く関係しています。
そして後頭部は、自分では一番見えづらい場所。
無理をしていること。
本当は疲れていること。
なかなか表に出せないココロの本音。
そんなものが、私たち自身から見えない場所に現れるのかもしれません。
◆最後に
実は、この記事を数日前からのんびり書いていて、
本日髪を切ってまいりました。
20cmは切ったかな。。。アイコン変えなくちゃですね。笑。
そして、帰り道に車の中で聴いたのは、
ちょうど「グレイヘア」についての話題でした。
その中で、
グレイヘアの象徴的存在と言われる方の発した言葉。
ありのままの自分でいるためにしたグレイヘア。
でも、
グレイヘアでも似合う髪型
グレイヘアでも似合う服
そんな言葉で特集される時、
それは、ありのままの自分ではなくて、
やはりどこかに「年齢に抗う自分」があった、という主旨の話。
その言葉を聞きながら、
あぁ、私たちって、
本当に「年齢」と「自分らしさ」の間を行ったり来たりしているんだな、と思いました。
白髪を隠したい日もある。
そのままでもいいと思える日もある。
若く見られたい気持ちもあるし、
でも、無理をし続けることには少し疲れていたりもする。
きっと、そのどれも本音。
大切なのは、
“どちらが正しいか”ではなく、
今の自分が、
少しでも心地よくいられることなのかもしれませんね。
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
白髪のための養生の基本みたいなお話はこちらでお話してみました。
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