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40代で、人生の夢ができた。


こんにちは、旅の途中です。

「世界一周が夢なんです。」

そう話すと、驚かれることがある。

でも、この夢を持つようになったのは子どもの頃ではない。

40代になってからだ。

子育て中も、家族で海外旅行には行っていた。

ロサンゼルス、バリ島、ラスベガス。

どれも大切な思い出だ。

でも、夫婦二人だけの海外旅行は、新婚旅行以来、一度もなかった。

子どもたちが巣立ち、約20年ぶりに二人で北欧を旅した。

街を歩き、パン屋さんに立ち寄り、何気ない景色を眺める。

特別なことをしたわけじゃない。

それなのに、胸の奥が満たされていくような時間だった。

旅の終わりに夫が言った。

「また来ようね。」

その一言が、とても嬉しかった。

それから私たちは、少しずつ旅を重ねてきた。

ニューヨーク、ドバイ、バルセロナ、パース、台湾、バンコク、トルコ。

旅先で見た景色は、時間が経っても心に残っている。

でも、一番残っているのは景色だけじゃない。

バリ島で出会った、穏やかな時間。

台湾やタイ、トルコで出会った、人の優しさ。

言葉は通じなくても、笑顔はちゃんと伝わること。

旅に出るたび、世界は思っていたより温かい場所なんだと知った。

そして、そのたびに思う。

日本で困っている外国の人がいたら、今度は私が自然に手を差し伸べられる人でいたい、と。

父は64歳で亡くなった。

私は41歳だった。

あの日から、「いつか」という言葉を少し信じなくなった。

人生は、思っているより短いのかもしれない。

だから、本当にやりたいことは後回しにしたくない。

旅行は、私にとって贅沢ではない。

思い出を増やし、自分の世界を少しずつ広げてくれる時間だ。

旅行の前は、「この旅のために頑張ろう」と思う。

旅行から帰れば、「また次の旅まで頑張ろう」と思える。

その繰り返しが、毎日を前向きにしてくれる。

だから私は、世界一周を夢見ている。

世界中の国を全部巡りたいわけじゃない。

夫婦で美味しいものを食べて。

朝の静かな街を歩いて。

「今日も楽しかったね。」

そう笑い合う日を、一日でも多く重ねていきたい。

世界一周は、ゴールじゃない。

これから先も、人生を楽しみ続けるための約束だ。

その約束を胸に、今日も働く。

そして少しずつ、夢に近づいていく。

焦らなくてもいい。

旅は、目的地に着くまでの時間も、旅なのだから。

今日も、私は旅の途中。


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