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「7時間労働で自分らしく」と主張する人たちのお花畑


むしろ中途半端な時間が増えて、堕落するだけなのがオチ

今日、あるところで、「最低賃金を1,500円に」と「1日の労働時間を7時間に」を書かれたポスターを見ました。
これだけで、誰の主張なのかわかる方も一定数いらっしゃると思いますが、正直、いちいち政策スローガンに掲げるようなことなのかと思うわけです。

最低賃金の想定は、高校生アルバイトの時給レベルである

現在の最低賃金は1,100円前後で、フルタイム(160時間)でも月17.6万円しかなく、自立して生活できない。ポスターはそう訴えていました。
しかし現実には、令和7年時点で、初任給は大卒が26万円、高卒でも21万円が平均です。正規雇用で最低賃金水準の求人はほぼ存在せず、仮にあっても「自立したい」人が応募するとは考えづらいでしょう。

実際、コンビニや飲食店のアルバイトですら最低賃金を上回る時給で募集しており、最低賃金なのはそれでも生活に困らない層への求人が中心です。
もしこれを1,500円に引き上げれば、この人たちの労働時間を奪うだけではなく、正規雇用との賃金差も縮まります。そうすると、高度な教育を受けたり専門職へ就いたりする動機を損ねてしまい、社会的にはマイナスです。

もっとも、インフレの進行などで時給1,500円には10年前後で到達するはずです。これを人為的に急上昇させる必要はありません。急激な賃上げは中小企業の経営を圧迫し、彼らが守ろうとする「労働者の生活」を一層苦しいものにするだけです。

つまり、この主張は机上の空論に過ぎないのです。

7時間労働にしても、「自分の時間」は大して変わらない

「7時間労働で自分らしさを実現」とポスターは訴えます。
しかし、厚労省の毎月勤労統計(令和7年)を見る限り、フルタイム労働者の年間労働時間は約1,900時間で、1日あたりの実働は8.4時間前後です。

これを7時間にしたところで始業が9時なら退勤が18時半から17時に、始業が8時なら17時半から16時になるだけです。夏はより暑い時間帯に帰宅するだけで、冬はどっちにしても日没後です。この状態でどのようにオフの時間が充実するというのか、私にはさっぱりわかりません。

むしろ、月平均で19日も働いていることの方が問題ではないでしょうか。
平日は年間約250日、年末年始やこの時期などに休業する事業所が多いことを思うと所定労働日数は240日程度でしょうか。そうすると、月平均の所定労働日数は20日で、そのうち19日勤務しているなら、有給休暇すらまともに消化できていない計算になります。

そうなると、休日を増やし、まとまった休暇を取れるようにしてONとOFFを分離することが優先すべきであり、7時間労働なんて二の次でしょう。

誰の味方になるのかは人それぞれ違っていて結構ですけど、主張の根拠が間違っていると、誰も救えないと思うのは私だけでしょうか。

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あゆざく|ロスジェネ会社員 心に留まるものが少しでもありましたら、応援いただけると励みになります。