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読書感想文note【男尊女卑依存症社会】

「男尊女卑依存症社会」という本を読みました。
とても面白かったです。

さまざまな依存症に共通する原因は
男性優位の社会にあった!

気になった箇所を引用しながら感想を書いてみたいと思います。


環境設定を出発地点にする

私も「男とは安易に人に弱みをみせるものではない」という考えに、縛られていた時期が長くありました。しかしクリニックに就職して依存症の臨床現場で働くことになったとき、現場の上司から1年目の課題として「1日に3回、誰かに『助けて』をいいなさい」といわれました。

p74-75

「自分でいたい」という希望があるとして。
その具体例の一つが、「『助けて』と思ったときに、『助けて』と言えること」ではないでしょうか。
そんな『助けて』が聞こえてこない要因。
その一つには、上記にもあるような「男らしさ」や、「大人なんだから」といった「社会から求められる理想像への適応」があるように思います。
すでにある社会に適応しながら生きてきた人にとって、その考えを変化させるのは簡単なことではないです。
そこで、「課題」として『助けて』をいうというのは、面白いと感じました。
まず、『助けて』が聞こえてくる環境を設定する。
そんな出発地点があっていいと思います。

社会構造の変化に目を向ける

時代が変わっても人体の構造はそうそう変わらないので、社会構造の変化に原因を求めるべきです。

p127

「アルコール依存症の割合は圧倒的に男性が多い。と同時に、2013年、女性のアルコール依存症の人数は10年前に比べると、1.6倍に増えている」
というデータに対しての上記の言葉です。
データを見るときには、「その背景にはどのような社会構造の変化があったのか」を探究することも大事にしたいです。

シラフで生きる

アルコール依存症の臨床現場で、「シラフ(またはクリーン)」といわれる状態があります。一般でも、お酒を飲んで酔っ払っていない状態のことをそういいますが、ここではさらに広い意味で、アルコールを使うことなく人間関係を築けたり、人の痛みを受け入れたり、何かに取り組んだりできるようになることを指しています。
ー中略ー
では、男尊女卑依存症におけるシラフの状態とは? 勝つこと、人より優位に立つことへのこだわりから解放され、自分の弱さを受け入れ認めることができれば、そういっていいと考えます。

p144-145

「人間関係を築けたり、人の痛みを受け入れたり、何かに取り組んだりできるようになること」。
皆さんは、上記のようなことを何かに依存することなく(シラフの状態で)、取り組んでいるでしょうか。
本には、仕事に依存することも「ワーカホリック」として登場しています。
そもそも「依存状態」とは、どのようなことでしょう。
それは、「(人間関係を築くことなどに対し)それなしでは取り組めない状態」と言い換えられるかもしれません。
今ある人間関係、例えば職場の人間関係も、「仕事」を抜きにしても関係が続くようであれば、それは「仕事に依存したものではない」と言えそうです。

一方で、「職場(や学校、社会など)=シラフでいられない場所」という構図があるとしたら、それ自体を変化させていくことに取り組む価値もあると思います。

そして、先にも書きましたが、今の日本には『助けて』と言い出しにくい環境があります。
また、この本を読んだ中で感じたこととして、「勝つこと」へのこだわりは「男尊女卑」との結びつきが強い、ということがあります。
生きのびるため・社会で生きていくための工夫や、適応させてきた自分の考え・言動に気づき、もしそこに「有害といわれるもの」を見つけたとしたら。
そこから「シラフの状態」へ向かうプロセスとは、平易なものではないかもしれません。
「自分にたどり着くこと」を意識したいです。

背景には何がある?

依存症の背景には「らしさ」への過剰適応があります。

p148

「男らしさ」「女らしさ」と聞くと、もうあまり良いイメージは浮かばない人が多いかもしれません。
でも、「自分らしさ」と聞くと、どうでしょう。
一見すると「本人の希望」のように見えるものも、そこには「求められた理想を演じること」が含まれているかもしれません。
また、「らしさ」とは、他者との比較の中で生じるものだと思います。
「自分であること」と「自分らしくあること」の違いを見落としてしまうと、「らしさ」への過剰適応が起こってしまうのかもしれません。

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