夜職保育士さんと僕⑧ 治せない傷〜前編〜
この物語はたぶんフィクションです
ミキさんと僕もたぶん空想上の誰かです
でも、空想上でも良いから、2人のかけがえのない時間を残せたら良いなと思います
《注意》
今回の話は暴力を含む、性的な表現が含まれています。
強い不快感を感じたり、トラウマを思い出してしまう可能性があります
そのような方は、お読みになる事を控えていただきますようにお願いします
今では少なくなったのかも知れない、当時が多かったかって言われたら、正直僕には全く分からない
いわゆる『枕営業』と言うやつだ
ミキさんはしていた
理由は分からないし、聞いたこともない
お金が目的じゃないと思いたいのは、僕がそう信じたいだけなんだと思う
でも、他の理由を考えれば考えるほどお金が目的だった方が割り切れる分、良かったのかもしれない
相手は何人?どんな人?いくらもらってるの?
ミキさんはどんな顔してるの?
想像すると心が壊れてしまいそうになった
土曜の夜だった
何となくテレビを見流しついると、玄関が開く音がする
たぶん2時半くらいだった
(……おかしいな、今日はアフターなかったのかな)
なんて思っていると、ミキさんは直接リビングに来た
やっぱり少しおかしいと思いながら
「お帰りなさい、早かったね」
声をかけたけど
「……」
無言、僕を見ようともしない
服を脱ぎ始めたけど、下着をつけてなかった
これはやばい、なんかあったんだ…
声をかけようとしたけど、ミキさんはそのままお風呂に行ってシャワーを浴び始めてしまった
シャワーを浴びるにしては長い時間が経った
ミキさんはリビングに戻ってきた
玄関、バスルーム、リビングと全部の灯りを消して
ついているのはテレビだけ
うっすらとミキさんの姿が見える程度だけど、裸なのは確認できた
「何かあったの、大丈夫?」
僕は確かにそう言おうとしていた
でも言い終える前に、ミキさんは僕の前に立つ
見上げた僕に向かって右手を振り上げる
顔の左半分が無くなったかと思うほどの衝撃
キーンと耳鳴りだけが聞こえる
一瞬の混乱はあったけど、すぐに殴られた事を理解できた
身構えようとしたけど、もうミキさんは僕に馬乗りになっている
「「なんで」」
二人の声が重なる
僕の言葉は続かない
「妊娠できないって、何で知ってるのよ。だから、良かったじゃん。って笑ったんだよ」
「中に出しても平気じゃん。って何なのよ」
そう言いながらもう一度右手を振り上げる
次の痛みは鼻
血の匂いと味がする
(鼻血が出てる、口の中も切れてるかも)
鼻が使えない、喉の奥にも血が流れてるのが分かる
「やることやって、10万渡せばすっきりできて、何やっても良いと思ってんの!」
「中に出しても平気じゃん。って、私はそんなんじゃない」
「君だってそうなんでしょ。挿れさせてあげるよ。中に出したいんでしょ」
ミキさんは僕のズボンを下ろす
そして、そのまま本当に挿れてしまった
ミキさんは泣いていた
「こんなのいやだよ、こんなのやだ」
「ごめんね、痛かったよね」
「君じゃないのに…、君は悪くないのに…」
「だから助けて…、お願い、助けて…」
そう言って顔を撫でてくれた
そのあと二人でシャワーを浴びた
鏡で自分の顔を見て思わず「うわっ」と言ってしまった
これはまずい、早く冷やさなきゃダメなやつだった
と後悔したけどもはや手遅れだった
鼻は折れてなかったけど、一週間顔の腫れは引かず、左目もちゃんと開かなかった
当然専門学校は休んだ
そしてミキさんは、昼間は保育園に行ったけど、夜職はお休みした
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