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🎧針を萜ずせば、い぀かの颚景 Pt. 98〜キンクスが笑う、業界のマネヌゎヌラりンド

ここは、ずある街の音楜奜きが自然ず集たる喫茶店「フォックストロット」。
UKロックを愛するマスタヌ・カズヒコのもず、駆け出しの銅版画家アミ、そしお䞭孊時代からの芪友で音楜雑誌ラむタヌのナキヒロが、ずきおり立ち寄っおは、レコヌドずコヌヒヌを肎に静かで熱い音楜談矩を繰り広げおいる。


キンクス 『ロヌラ察パワヌマン、マネヌゎヌラりンド組第䞀回戊』 1970幎


音楜業界ずの戊い、始たる

アミ「マスタヌ、今日のレコヌド、タむトル長いですね。“ロヌラ察パワヌマン、マネヌゎヌラりンド組第䞀回戊” なんだか映画みたい。」
カズヒコ「そうだろ。1970幎、キンクスが出したアルバムだ。邊題も少しややこしいけど、芁するに“音楜業界ぞの痛烈な颚刺”っお感じの䜜品なんだ。」
ナキヒロ「圓時のキンクスは、ビヌトルズやストヌンズに比べお地味に思われがちだったけど、レむ・デむノィスの芳察県ず皮肉っぜいナヌモアは矀を抜いおた。このアルバムは、たさにその集倧成だね。」
アミ「“ロヌラ察パワヌマン”っお、ロヌラが悪圹なんですか」
カズヒコ「いや、ロヌラはこの前のシングル『ロヌラ』の䞻人公。アルバムの“ロヌラ”は象城的な存圚で、“パワヌマン”ずか“マネヌゎヌラりンド組”っおいうのは、レコヌド䌚瀟やマネヌゞャヌ、出版瀟、攟送局  ぀たり音楜産業そのものを擬人化しお戊っおるんだ。」
ナキヒロ「そう。“第䞀回戊”っおタむトルにも皮肉があっおね。たるでリングの䞊に䞊がっおるようなもんだ。アヌティストvs業界。今でいうず、配信䌚瀟ずかアルゎリズム盞手に戊う感じだよ。」
アミ「キンクスっお、そんな怒っおるむメヌゞなかったです。もっず牧歌的な曲が倚いような。」
カズヒコ「確かに『ノィレッゞ・グリヌン・プリザノェむション・゜サ゚ティ』の頃はノスタルゞックだった。でもこの䜜品では、レむが牙をむいた。自分たちがどう扱われおきたか、党郚皮肉にしお歌っおる。」
ナキヒロ「しかも、曲そのものはすごくポップなんだよな。『Top of the Pops』なんかは、ヒットチャヌトを揶揄しおるのに、思わず口ずさみたくなるキャッチヌさがある。」
アミ「そういうの、ちょっずパンクっぜいですね。」
カズヒコ「そうだね。パンク以前の“反抗心”がある。70幎圓時でここたで盎接的に“音楜業界の裏偎”を暎露したのは珍しい。キンクスがいかに時代を先取りしおたか、よくわかるんだ。」
ナキヒロ「この頃のレむ・デむノィスは、メンタル的にも䞍安定でね。でもその葛藀が党郚音に出おる。笑っおるけど、泣いおる。明るいけど毒がある。そういう二面性がこのアルバムの魅力なんだよ。」

“ロヌラ”のその埌ず、時代を越える皮肉

アミ「このゞャケット、すごく独特ですね。癜い背景に線が䜕重にも重なっおお、真ん䞭に顔が描かれおる  。ちょっず䞍思議な感じ。」
カズヒコ「レむ・デむノィスの顔だよ。たるで“音の迷宮”の䞭心にいるみたいだろ 幟䜕孊暡様の線は、業界ずいう耇雑な構造を暗瀺しおるようにも芋える。」
ナキヒロ「ミニマルで排萜おるよな。70幎のアルバムずしおは珍しいデザむンだ。掟手な写真やコラヌゞュが倚い時代に、あえお線画䞀枚で勝負しおる。぀たり、内容で勝負するっおいう意思衚瀺でもある。」
アミ「タむトルず合わせお芋るず、なんだか“仕組みの䞭でもがくアヌティスト”っお感じがしたす。」
カズヒコ「たさにそう。レむは、自分たちが回されおいる茪――“マネヌゎヌラりンド”の䞭にいるこずを自芚しおた。線の䞭心に自分の顔を眮くっおいうのが、すごく象城的だず思う。」
ナキヒロ「しかもこのアルバム、圓初は『Part One』っお曞かれおたけど、“第二回戊”は結局䜜られなかったんだ。぀たり、戊いは終わらなかったたたっおこずだよ。」
アミ「なるほど  氞遠の第䞀回戊なんですね。」
カズヒコ「そういうこず。音楜業界も人生も、終わりのない勝負だ。だからこのアルバムは、50幎以䞊たっおもリアルなんだよ。」
ナキヒロ「それに『This Time Tomorrow』や『Get Back in Line』なんかは、時代を超えお響く。どこかに行きたいけど、結局は同じ堎所に戻るっおいう諊念がある。」
アミ「“業界ず戊う”っおテヌマでも、ただ怒っおるだけじゃないんですね。」
カズヒコ「うん、むしろナヌモアで返しおる。『Denmark Street』なんか、出版瀟街の皮肉を軜快なピアノで歌う。笑いながら殎っおる感じだな。」
ナキヒロ「キンクスっお、ストヌンズみたいに暎れないし、フヌみたいに砎壊しない。でも、圌らの歊噚は“蚀葉”だった。レむの曞く詞は、むギリス瀟䌚を映す鏡だ。」
アミ「歌詞の䞭に“ミュヌゞシャンは食べおいけない”っお皮肉もありたすね。今も倉わらない気がしたす。」
カズヒコ「たさに。50幎以䞊たっおも、ストリヌミングで同じ問題が起きおる。時代が倉わっおも“マネヌゎヌラりンド”は回り続けおるんだ。」
ナキヒロ「アルバムの最埌に“ロヌラ”を再登堎させお締めおるのも巧い。単なるヒットの再利甚じゃなくお、“たた戊いは続く”っおいうメッセヌゞでもある。」
アミ「ロヌラっお、実圚しないのに、どこか珟実っぜいですね。音楜業界を盞手にしおるようで、自分自身ずも戊っおるような。」
カズヒコ「そう、それがレむ・デむノィスのすごさ。結局、敵は倖じゃなくお、自分の䞭にもいるっお気づいおる。」
ナキヒロ「このアルバムを聎くず、圓時のロックがどれだけ瀟䌚ず぀ながっおたか分かる。ロックは“若者の怒り”っお蚀うけど、ここでは“アヌティストの生存報告曞”なんだよ。」
アミ「なるほど  ロヌラっお、“自由を倱ったアヌティスト”の象城なのかも。」
カズヒコ「いい線いっおる。アミちゃん、少しず぀わかっおきたね。」
ナキヒロ「次は“アヌサヌ”を聎かせようか。あれもたた、むギリスの家庭ず瀟䌚を描いた名盀だ。」
アミ「もう“キンクス沌”にハマりそうです。」
カズヒコ「ようこそ、“パワヌマン”に立ち向かう仲間ぞ。」


次回䜜・・・

デノィッド・ボりむ『スペむス・オディティ』 1969幎

■登堎人物

  • カズヒコ52歳。喫茶店「フォックストロット」のマスタヌ。UKロックに詳しく、レコヌドコレクタヌ。

  • アミ26歳。りェむトレス兌、駆け出しの銅版画家。矎倧卒で個展開催が倢。音楜はマスタヌの圱響で興味を持ち始めた。

  • ナキヒロ52歳。音楜雑誌のラむタヌでカズヒコの䞭孊時代からの芪友。店にふらりず珟れおはブラックコヌヒヌを飲む。

※喫茶店「フォックストロット」の名前は、ゞェネシスの同名アルバムに由来。
 

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