【第9話】ヒラタロ、どら猫を発見する ヒラタロ店長のうちの人観察日記
ヒラタロ、侵略者を目撃する
―認めていないが、気になっている―
ある日、
うちの人が言った。
「もう一匹来るかも」
ぼくは思った。
……なぜだ。
理由を聞いたら
ぼくのダイエットのためらしい。
意味がわからない。
しばらくして
リビングに
大きなケージが現れた。
知らない匂いがした。
やがてその中に何かが入った。
小さかった。
ぼくは遠くから見た。
じっと見た。
観察である。

ぼくは少し近づいた。
さらに観察した。

うちの人が
ぼくに触ろうとした。
いつもと違う匂いがした。
ぼくは抗議した。
断固として抗議した。
うちの人は
悲しそうな顔をした。
知らない匂いの手で
触ろうとするほうが悪い。
夜になった。
ケージから
出してもらったらしい。
その夜、
リビングで
何かが走り回っていた。
一晩中。
ぼくは思った。
どら猫か。
名前はドラミンというらしい。
どら猫だから
ドラミン。
ぼくは思った。
納得である。
日中は
どこかに隠れているらしい。

……出ている。
夜に動くタイプらしい。
うちの人は
居場所がわからなくなった。
しばらくして
鈴をつけた。
チリンチリン。
ぼくは思った。
どら猫に鈴。
わかりやすい。
🐱店長コメント
ぼくは認めていない。
ただ
気になっているだけだ。
チリンチリンは
夜中も鳴っている。
それだけである。
次回の観察日記は…
ぼくと、どら猫の今🐾
