【じーじは見た!】前編:令和8年度第1回経済財政諮問会議を見てみた!
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さて、前年の令和7年度の経済財政諮問会議は、令和7年6月の「骨太の方針」をまとめるまで、次のメンバーで構成されていました。
①十倉 雅和(経団連会長)②中空 麻奈(BNPパリバ証券)③新浪 剛史(元サントリー会長)④柳川 範之(東大教授)の4名が委員でした。
このメンバーが高市政権になって変更されました。
令和8年度の「骨太の方針」に向かってメンバーが変更されたのは、2025年11月の経済財政諮問会議でした。
年が明けて令和8年度の骨太方針に向けた第1回会合では、どんなことが話合われたのかを一緒に見ていきましょう。
1️⃣ 新しい民間委員4名
新なメンバーは、①筒井 義信(経団連会長)②永濱 利廣(第一生命経済研究所 首席エコノミスト)③南場 智子(株式会社ディ・エヌ・エー 代表取締役会長)④若田部昌澄(早稲田大学教授)の4名です。
高市政権による「責任ある積極財政」によって今なぜ政府支出を増やす必要があるのか?の理屈が重要です。
日本成長戦略会議の会田委員は、それは国民の資産(国民にお金が回る)を増やすためなんですよと説明しています。今の民間国内投資意欲が弱いので、政府支出でテコ入れして勢いを付ける必要があるんですよと解説していました。
さて、骨太の方針を決める本家の「経済財政諮問会議」はどんな方向で「骨太の方針」をまとめようとしているのか、まずは、官僚さんが準備した資料を確認する前に4名の委員連名で提出した資料を見てみましょう。

2️⃣「責任ある積極財政」の実行に向けて有識者4名の視点①
1)「強い経済」と「財政の持続可能性」の両立
①骨太方針に向けては、名目成長率の範囲内に政府債務残高の伸びを抑えて、債務残高対GDP 比を安定的に引き下げるという方向性をより明確にする骨太の方針になりますね。(単年度プライマリーバランス黒字からの脱却)
②金融市場の動向を踏まえて、利払費(対 GDP比・税収比・歳入比)も確認すべき指標に取り上げるべきであるとしています。
③一般政府の部門別収支等についても、その性質を踏まえつつ確認すべき指標に取り上げるべきであるとのことです。

上記の部門別収支の意味合いは、企業が借金してでも国内に投資しようとすれば、企業部門の収支はマイナス(▲)になりますが、今はその勢いがないので当面は政府が支出を増やす必要があるということだそうですよ。
④官僚さんが準備した中長期試算において示された様々な指標も確認しながら、市場の信認確保を念頭に置いた整理を行うべきであり、また、シーリングを含めた予算編成の方針の見直しを検討すべきであるとしています。
3️⃣ 「責任ある積極財政」の実行に向けて有識者4名の視点②
2)「強い経済」の実現に向けて
4名の委員は、危機管理投資・成長投資が経済や財政に与える影響を分析し、高市内閣が目指す経済財政の姿を分かりやすい形で早期に提示すべきであるとの方針を示しています。
①危機管理投資・成長投資の実現に向けた仕組みの構築
● 複数年度にわたる予算措置のコミットメントと新たな財源の枠組み
● 官による需要創出(政府調達・規制改革等)
● 官民連携による質の高い投資を促進する観点から、各分野における対応状況の着実なフォローアップ
● 目標・道筋・政策手段を明確化する「官民投資ロードマップ」の策定
②科学技術・イノベーション力の強化に向けた取組の具体化と着手
● 次期「科学技術・イノベーション基本計画」の着実な実施
● 官民による研究開発投資の拡大。特に、基礎研究への政府予算増額(運営費交付金・科研 費の拡充等)と戦略領域への重点投資の両立
● フロンティア(経済安全保障等)
● 大学の再編・統廃合・改革と伸ばすべき大学への優先的リソース配分
● 人材育成(初等中等教育の抜本改革、エンジニアリング人材の育成・確保、若手研究者の 処遇改善)・流動化、国際頭脳循環
● スタートアップエコシステムの強化に向けた取組(大学発ディープテックスタートアップの発 掘、グローバル水準へのスケールアップに向けた海外VCの呼び込み、政府調達強化)
③働きたいとの希望を実現し、働くことが報われる仕組み
● 適度な物価上昇を前提とした賃上げの力強いモメンタムのさらなる定着
● リスキリング支援策の点検・強化、生産性の高い柔軟な働き方につながる労働市場改革
● 働き方に中立的な制度の構築に向けた点検・見直し(社会保険、企業の配偶者手当等)
● 就職氷河期世代への集中的支援(賃上げ・能力開発・処遇改善のパッケージ)
ここでは経団連の筒井会長は、裁量労働制適用拡大の強い要望を入れたかったのでしょうが、引用したお題目には入っていませんでした。

上記のとおり、労働時間がGDPの伸びに負の影響を与えている訳です。しかしそれは、短時間労働者が増えてのことで、フルタイム労働者の中味を見てみると非正規労働者が増えているための労働時間減少であり、働き控えが進んでいる結果なのかもしれませんよ。
「働き控え」を招く政策との不整合によるボトルネックを解消するためには 「働き方に中立的な制度の構築に向けた点検・見直し(社会保険、企業の配偶者手当等)」をすべきであるとの方向性を示しています。裁量労働制の適用拡大の前にまずそれですよ、まともですね。
④ 社会保障と税の一体改革に関する国民的議論に向けて
● 給付と負担の将来見通しの提示、所得階層別・世帯類型別の給付と負担の見える化
● 与党間の合意に基づき現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくための社会保障改革の実施
● 飲食料品は2年間に限り消費税の対象としないことについて、システム対応などの事業者負担、外食等の他の取引への影響、給付付き税額控除等の実施時期との関係、金利や為替 等の金融市場や地方財政への影響、特例公債に頼らない財源の在り方等の課題を検討
● 中・低所得者の負担を軽減し、所得に応じて手取りが増えるようにするため、給付付き税額控除の制度設計を含め、「社会保障と税の一体改革」について速やかに検討(デジタルの 徹底活用など、制度に合致したシステム設計を含む(例えば、税と社会保障のデータ連結、 一体的かつ効率的に国民に還元する仕組み等)) 等
⑤国民や市場とのコミュニケーション強化
●「強い経済」を実現するサナエノミクスの狙いやシナリオ、経済・物価動向や財政状況等を踏 まえた経済財政運営の適時適切かつ分かりやすく、訴求力のある発信
いかがでしたか、新しいメンバー4名の意見は?
後編では官僚さんが準備してくれた資料を確認してみましょう。
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