見出し画像

【じーじは見た!】後編:第2回日本成長戦略会議を見てみた! ~ これは凄いぞ ~

Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!

今回は、高市政権の最重要会議、日本成長戦略会議の第2回会合の資料を確認しています。

本編は後編です。前編から読んでいただけると話が繋がります。


4️⃣ Aグループ:労使業界団体代表

前編でお伝えしたとおり、9名の委員提供資料を3つのグループに分けてみていきましょう。

まずは、Aグループのお三名です。
・筒井委員:日本経済団体連合会 ・・・ 大企業代表
・小林委員:日本商工会議所 ・・・ 中小企業代表
・芳野委員:日本労働組合総連合会 ・・・ 労働組合代表


★大企業代表の筒井経団連会長

次の3点の資料を提供していました。
①「科学技術立国」実現に向けた緊急提言
②持続的な成長に向けた コーポレートガバナンスのあり方
③今実現すべき労働時間制度-裁量労働制の拡充

30年無成長経済は、基本的には長期にわたるデフレが大企業に人を安く雇う競争を展開させ、給料をできるだけ上げずに長時間働かせることで、低い生産性の中でも大企業は生き残ってきました。海外で投資を拡大することで何とかなってきたのです。

しかし、インフレ下では、もっと国内に投資をして生産性向上にお金を使うべきなのに、裁量労働制で人を安く長時間働かせる温床になるようなことを望んでいるようでは国際競争力は高まりません。経団連はあかんね。


★中小企業代表の日本商工会議所小林会頭

お題目だけを上げておくと次の4点です。
1)【賃上げ環境整備】 ~ 中小企業の稼ぐ力の強化
2) 【労働市場改革】と【家事等の負担軽減】 ~ 実態に即した柔軟な働き方、両立支援
3)【金融】と【スタートアップ】 ~ 多様なステークホルダーを重視した経営と成長投資促進
4)【新技術立国・競争力強化】と【人材育成】 ~ 予算、教育の拡充、産学の連携も重要

お題目やよし、あとは「How」次第です。
どうやって中小企業の稼ぐ力を強化するんですか、どうやって労働市場改革をするんですか、どうやって中小企業が成長投資に舵を切るんですか、産学連携って何するんですか、ということです。

「あれします、これします」は戦略ではありません。政府丸投げの他責では、中小企業の成長は無理ですよ。


★労働組合代表の連合芳野会長

結構総花的な提言だったので、裁量労働制の拡大を懸念している部分をピックアップしました。経団連が長時間労働を求めているのに対して、芳野会長は更なる労働時間削減を求めている部分です。

〇「働き方改革」から約6年が経過し、長時間労働是正にかかる労使の取り組みが進められてきたものの、依然として一般労働者の総労働時間は2,000時間前後で高止まりするとともに、過労死等による労災認定件数も過去最高を記録している。 こうした「働き方改革」の達成には程遠い現況を踏まえれば、時間外・休日労働 に係る上限時間の段階的・計画的縮減などの方策こそが必要である。
〇他方、一部では、「成長」の観点から上限規制の緩和や裁量労働制の安易な拡大などの労働時間規制の緩和を求める声があるが、これらは「働き方改革」に逆行するものと言わざるを得ない。

芳野委員提供資料より引用①

裁量労働に関する見解は、私も芳野さんの考え方に同感ですね。

(家事支援)サービスの利用により、女性に偏りがちな家事・育児の負担軽減につながる一方で、担い手の多くが女性であることから、「家事・育児は女性の仕事」という意識を払しょくすることが求められる。

芳野委員提供資料より引用②

「家事支援」女性会長ならではの提言ですね。

5️⃣ Bグループ:シンクタンク・コンサル系&学術界代表

Bグループは、下記4名の方です。
会田委員:クレディ・アグリコル証券
片岡委員:PwCコンサルティング合同会社
鈴木委員:東京大学公共政策大学院教授
竹内委員:国際環境経済研究所


★アグリコル証券の会田委員

超リフレ派の会田委員の考え方は、第1回会合の記事の中で詳しく紹介していますので、ここでは省略します。今回の提供資料は これ でした。URLが貼ってあるので資料をご覧ください。

単に減税したり、国債発行したら景気が良くなって経済成長するかのように主張する政党もありますが、持続的な経済成長には片手落ちです。そういった主張の方々には是非目を通していただきたい資料です。
会田さんの資料は勉強になります。


★PwC片岡委員

コンサルらしく、どこぞの政党のように単に「します」「やります」の列挙ではなく、立法措置を伴う制度変更や政策手段の必要性に言及されています。

①成長戦略実現のために必要な制度変更
✓ 例えば長期視点に立った財政運営を可能にするための仕組み変更、等
②分野共通の政策手段
✓ 例えば、設備投資を活発化させるための仕組み(投資減税、R&D減税、社会的割引率低下
✓ 労働市場改革
③労働・投資領域の連関から生じる労働・資本投入拡大、生産性向上の関係を整理
✓ 成長を考える際、単に重要分野を列挙して政府の財政出動の重要性を主張するのみでは不十分。
✓ 成長17分野と資源領域が成長するには、その資源を用いた財・サービスが生まれることが必要条件となる。資源領域とその他の分野との連関を考えることが重要。
成長17分野はサービス業が全く考慮されていない。成長17分野がサービス業とどうつ ながりながら日本経済全体として成長するかの絵姿が必須。

片岡委員提供資料より引用

★東大の鈴木委員

人材育成に関しては、科学技術人材とその他強い経済の基盤となる人材の育成が一体化さ れている点は極めて重要である。これまで文理融合人材の育成が議論されていたが、特に技術経営人材など、具体的に社会実装にかかわる人材の育成を示唆している点は是非、最重要課題として推進していただきたい。付け加えるとすれば、経営だけでなく、国際情勢や経済 安全保障、輸出管理、技術流出といった危機管理人材の育成も重要である。

鈴木委員提供資料より引用

鈴木委員が注目した「技術経営人材」を大王製紙の中興の祖である井川高雄氏は、自身の経営哲学の中で自分の頭で考えて実践していました。ジョブローテーションアルゴリズムを通じた自社での人材育成方程式がありました。


★国際環境経済研究所の竹内委員

竹内委員の提言は、実に具体的で共感する内容ですね。
お題目だけを列挙すると、次の5点です。

1)何はなくとも安定・安価なエネルギー(電力)を
2)変化・成長に前向きな人材の育成に向けた教育改革
3)GX分野での先行投資を“成功体験”に
4)攻めのサイバーセキュリティと守りのサイバーセキュリティ
5)スタートアップからスケールアップへ

最後の「スタートアップからスケールアップへ」は、実にいい標語ですね。

第1回会合で話題に出たOishiiのような例が米国では起こって、日本では起こらない、MLBでは選手に複数年1,000億円の契約を提示できるが、日本ではせいぜい10億円規模、このスケールの差を縮めたいですね。

6️⃣ Cグループ:産業界代表

産業界の両極端の代表として次の2社が資料提供しました。
橋本委員:日本製鉄株式会社 ・・・ 老舗製造業の大企業
平野委員:株式会社シナモン ・・・ 新興のAIスタートアップ


★日本製鉄の橋本委員

老舗巨大企業らしい要望を伝えています。

1) 工事単価が上がっている要因の一つは、人手不足の中で一律労働時間規制により工事の工期が長くなっているためである。工期短縮の工夫や機械化だけでは対応不可であり、弾力的な 運用が可能となるよう早急に見直していただきたい。我が国の理工系卒業者が激減し中国の 約30分の1となっている。若手技術者の育成がより重要となっているが、労働時間規制は若手技術者の育成上も大きなネックとなっており投資決定にもブレーキが掛かる。

2) 確固たる電力政策の確立。電力の需要が増えるから原子力ということではなく、自立性(建設 ~運転~メンテに関わる国産技術あり)・安定供給力・調整力・コスト競争力の総合力におい て頼りになるグリーン電力は安全性を確認した原子力のみであり、再稼動・リプレイスを進 めていただきたい。

3) 企業利益が株主への分配に過度に偏ることなく、設備投資や従業員・取引先等への還元との バランスがとれていることが必要であり、その観点からのコーポレートガバナンス・コー ド、スチュワードシップ・コード、更には株主提案権に関する会社法等の見直しを進めていただきたい。

4) 中国からの圧力に対抗していくには企業間統合による事業規模拡大も必要となってこよう。 日本市場が置かれた立場を適切に評価し、独占禁止法の更なる弾力的運用も検討すべきである。

橋本委員提供資料より引用

★シナモンの平野委員

AI 分野においては、グローバルテック企業がトップAI研究者に対し、数億円から数十億 円規模の報酬で獲得競争を行う事例が増加している。これは、ごく少数の高度人材の知的貢献そのものがイノベーションの源泉であり、企業価値や国家競争力を左右する資本となっていることを示唆している。
・一人の知的貢献が巨大なスケールで波及する
・勝者総取りとなりやすい
・安全保障や基盤産業と直結する
上記条件を満たす場合、量子、バイオ・創薬、宇宙、気候・エネルギー、神経科学など他分野においても今後顕在化する可能性がある。

平野委員提供資料より引用

平野委員の指摘は、ムラ社会「日本」が苦手としている部分ですね。
勝者総取りは、資本力だけではなく、たった一人の秀でた知的貢献を認め、出る杭を叩くのではなく、引っこ抜いてスケールさせるフレームワーク作りが得意な米国に有利で、日本社会は苦手な分野で不利なんですよね。

いかがでしたか?
結構委員の皆さんの指摘、面白かったでしょう。
今後は、分科会にも注目していきますね。

令和8年度予算は石破政権の「骨太の方針」が基になって予算編成されたものです。

選挙結果が気になるところですが、高市政権が進めてきた成長戦略を今からガラガラポンして、通常国会の間に「骨太の方針」を挿げ替えたり骨抜きにするのは、「変わらない日本」の現状維持を望む方にはいいのかもしれませんが、新たな無成長30年の始まりになるかもしれません。

地方自治法や中小企業基本法、それに選挙制度や予算編成のあり方の改革など、時代を前に進めていくためのボトルネック変革こそが必要な時代なんでしょうね。国会議員の数をちょろちょろっと減らすよりも、それこそが、真の身を切る改革となることでしょう。

頑張れZ世代!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
よろしかったら「スキ」🤍ポッチンをお願いします😊😊
コメントなんかいただけたら、飛び上がって喜んじゃいます😂😂

じーじの投稿のアーカイブです👇

🌳定年のおっちゃんねる一番の人気シリーズ🌳
【熔ける前の井川意高物語】

🌳じーじと孫娘との思い出づくりのシリーズ🌳
【じーじのボヤキ】

🌳
じーじの初期投稿3点セット+時代の振り返りシリーズ🌳
その時あなたは何してた?(1985年~2020年)
【日米成長力格差】~日本は絶対に復活するんだ~
【気候変動問題の盲点】~森林大国の日本だからこそできること~
【みんなで地球を助けよう】~脱炭素社会はZ世代のあなたが創る~

🌳
じーじが中央官庁のHP等から情報をピックアップしたシリーズ🌳
【じーじは見た!】サイトマップ第1弾
【じーじは見た!】サイトマップ第2弾

🌳じーじの政治・経済・環境・時々教育に関連した投稿です🌳
【じーじのもろもろ】サイトマップ
【ちょっとブレーク】サイトマップ
【社会の囁き(1)】マガジン

🌳じーじの時事川柳シリーズ🌳
【note川柳】

🌳
じーじが感激した話のシリーズ🌳
【じーじ感激!】

🌳定年に備えてのじーじの準備シリーズのマガジン🌳
【じーじの準備】のマガジン

😄
Z世代応援団のじーじをよろしくお願いします😄
Z世代応援団のじーじの自己紹介⁉

その他は
【じーじのアラカルト】をごらんください。

いいなと思ったら応援しよう!