【じーじは見た!】前編:脱炭素製品等の需要喚起に向けた検討会を見てみた!
Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!
トランプさんが気候変動問題に関して、国連を中心にした動きから「いち抜けた」と言った途端にグローバル企業や金融・投資関係者がトーンダウンしてしまったのが脱炭素の動きです。
一方で、日本の官僚さんは真面目で、一旦決めたことなんだからと粛々と脱炭素を進めています。その象徴の一つが有識者会議「脱炭素製品等の需要喚起に向けた検討会」です。その昨年12月と本年2月24日に開催された2回分の資料を確認してみましょう。
1️⃣ 脱炭素製品の需要喚起の難しさ
何が問題でトランプさんは気候変動問題から「いち抜けた」と離脱したのでしょうか?
それは、脱炭素にはお金が掛かり過ぎて製品が高くなるからなのです。
もちろん高くても地球環境に良い製品を選ぶエシカルな人も一定数いるものの、世界の工場となって二酸化炭素を吐きまくり、人を安くこき使って安い製品を全世界に供給して得をしてきた国があるのも事実なのです。

世の中には、地球環境のためになる製品だと識別できるのなら、製品価格が10%くらい高くても「買うわ」と答えるエシカルな人が3割程度はいます。
ということは、高かったら買わないという7割が庶民の気持ちなのです。
そこが今回の衆議院選挙で左翼政党の人達が大負けをした理由でもあるわけですね。つまり、きれいごとばかり言いやがって。。。
理想は素晴らしい。
だけど、庶民はこの物価高の中で、目に見えないCO2の問題で更に10%も価格を上げられたらたまらないというのが7割のマジョリティの意見というのが現実であり、理想と現実が乖離しているのです。
問題が複雑化して複数の分野横断的な問題が広がっている中で、日本の競争力が落ちてきている事実に向き合っていない政党だと国民が判断したから左派勢力は大負けをしたのです。
そんな選挙結果が出た中で、今回の委員のみなさんの指摘を見てみると、結構素晴らしい意見を発言されています。
• 既存の表示制度が多数ある中で、本制度として何を改善するのか(谷川委員)
• 既に既存の制度がある中で脱炭素価値をどのように定義するのか(根村委員)
• カーボンプライシング等の政策・業界イニシアティブとの役割整理が必要(西尾委員)
• 最終製品の表示を消費者が見ても、中間材の寄与程度が分からない可能性が高い。また、中間材の 寄与度が小さい場合、信頼性を損なう恐れがある(谷川委員)
• 既存ラベルの問題点や行動変容との結びつきを検証した方が良い。また、ラベルが増えると消費者視点で わかりにくく、企業の負担も増えるため、表示の量を減らす観点も検討頂きたい(谷川委員)
委員の先生方の意見は、官僚さんの思惑とは裏腹に総じて新たな表示義務化にネガティブですね。今ある制度をちゃんとまずは軌道に乗せろよという意見がマジョリティです。
それでも官僚の性として、決められたことなので、粛々と案をまとめあげていくわけなんですよ。何のための有識者会議なんでしょうかねえ?
皆さん、委員の意見が反映されない有識者会議って予算の無駄遣いだと思いませんか?
2️⃣ 委員の確認
委員のメンバーを確認してみましょう。


否定的な意見の急先鋒谷川委員は、経団連の方でしたか。
どうりで、厳しい意見のハズです。
左巻きの方からは大企業は目の敵にされますが、丸投げ行政(ガイドラインを決めてあとは大企業よ、やっとけー)に対応して四苦八苦しているのは中小企業ではなく大企業です。男性育休もリモートワークもやっているのは大企業であり、地球環境投資の主役も大企業です。
今回の委員の皆さんがどんな結論を出すのか、興味深いですね。
早速、第1回の事務局資料から確認していきましょう。
3️⃣ この検討会の目的は何?
1)脱炭素に資する製品・サービスの市場創出
環境省としては、脱炭素に資する製品やサービスの価値が評価されて、 脱炭素製品の需要が伸びていく必要があると考えています。
しかし、対策技術のコストが現状では高く、相対的に製品価格は高くなるため、需要を喚起する手立てを考えないと市場任せにしていたのでは、新な市場は育たないと考えてもいるわけです。
そこで、本検討会では、消費者・企業・政府がその価値を理解して購買・消費することが予見でき、各企業の積極的・継続的な脱炭素投資が行われるような市場創出の後押しを目的としているそうです。
こんなマークを付けたところで。。。(言わないでおこう)
2)今でも製造業にはGX投資を始め脱炭素に負担を強いており、その努力に報いる評価・表示スキームが必要
上流側のGX投資等を行っている大企業によって製造された製品と既存製品とは性能は変わらないのに現時点では環境に良いものは高コストだということです。でも、せめて高くても買ってくれるという3割の人には判別できるラベルを付けておかないと、単に高くて売れない製品になってしまうというのが環境ラベルが必要だという理屈です。
そこで、国が主導して、正確で、 わかりやすく、普及が見込める評価・表示スキームを準備して脱炭素製品/サービスの初期市場の創出・拡大の基盤にしたいということです。
本検討会では、どのような特徴を持った製品・サービスを脱炭素製品等と位置付けるのか、評価の対象とする取組は何なのか、既存制度との連携をどうするのか等について議論することを目的とすると記述されています。

環境省✖経産省で取り組む脱炭素製品の市場創出のフレームワークが上記の図ですが、字が小さくて見えづらいでしょうからポイントを整理しておきます。
A.脱炭素性能・環境価値の訴求
B.製造・調達コストの削減
C.脱炭素市場の確保・拡大
①脱炭素価値の訴求
・LCA(ライフサイクルアセスメント)/CFP(カーボンフットプリント)の算定拡大・・・こんな手間、大企業しか掛けられないよね。
・効果的な表示【本検討会での主な検討内容】
②初期市場の確保・・・政府や自治体調達で支えることが重要です。
・グリーン調達拡大(B2G:企業to政府、つまり政府調達の脱炭素製品の拡大)
・GX率先実行宣言(B2B:企業to企業、GXリーグ参加企業の取組み)
・市場調査(B2C:企業to消費者)
③脱炭素製造・ 調達のコスト削減
・カーボンプライシング
・エンゲージメント支援策
・R&D関連施策
④脱炭素価値訴求の 高度化
・マーケモデル事業
・ポイント施策
⑤その他のコスト削減
⑥マス市場への拡大
後編では、「GXリーグにおける検討の方向性」(資料4:経産省)及び「建築物のライフサイクルカーボン評価等の 促進に向けた施策の検討状況について」(資料5:国交省)の内容を確認してみましょう。
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