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【じーじは見た!】後編:脱炭素製品等の需要喚起に向けた検討会を見てみた!

Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!

今回は、「脱炭素製品等の需要喚起に向けた検討会」で行われている2027/2028年度からの運用開始を目標とした制度設計の検討状況を確認しています。

第1回検討会 事務局資料(資料3)より抜粋①

本編は後編です。前編から読んでいただけると嬉しいです。


4️⃣ GXリーグの取組み

経産省が進めるGXリーグには、大手製造業や発電事業者を始めとする約700社が参加して、自ら野心的な目標を設定・公表してCO2排出削減に取り組んできました。

•GXリーグは、カーボンニュートラルへの移行に向けた挑戦を果敢に行い、GXを牽引する枠組みとし て2023年に発足。日本のCO2排出量の5割超を占める幅広い企業群が参画(700社超)。
•参画企業は、2025年度及び2030年度の削減目標を設定し、公表
•法律に基づく制度に先駆けて、 2023年度から自主的な排出量取引を試行的に実施してきた。
•また、GX製品の需要創出に貢献する意欲的な企業が集まり、ルール形成等について一体的に取り組む場としても機能。

第1回検討会 資料4より引用①

まずは、CO2の多排出事業者の自主的活動として各社が自主的に目標を設定してCO2排出削減に取り組んできたのがGXリーグです。

そして今、トランプ関税やら中国の産業競争力向上によって、日本の屋台骨だった「鉄」や「自動車」の競争力が低下していることを反転させたくて、米中に対抗できる脱炭素のルールメイキングをするんだと軌道修正を試みているみたいですよ。

第1回検討会 資料4より抜粋①

GXリーグへの参加要件も変更され、下記①(Scope1及びScope2の排出量の算定)及び②(GX需要創出等に係る取組:Å~Cの取組みから2つ以上の具体例を選択)となったようです。

第1回検討会 資料4より抜粋②

•幅広い業種でGXを進めるためには、GX製品・サービスの調達を促すことが重要。
「GX率先実行宣言」では、従来製品の製造とは異なる設備投資等を必要とするものなど自律的に需要が立ち上がらない製品を宣言の対象とし、GX製品・サービスを積極的に調達している企業を見える化している。
• GX率先実行宣言の対象製品を用いて製造した製品のGX評価の見える化をすることが重要であり、GX 価値の表示のあり方について、環境省と連携して整理していく。

第1回検討会 資料4より引用②
第1回検討会 資料4より抜粋③
第1回検討会 資料4より抜粋④

何となく、「頑張れ日本の鉄鋼、頑張れ日本の自動車」に見えませんか?
前編で書いたように脱炭素製品は、機能・性能・品質に変わりない製品の原価が高くなるので、高くても買ってよというところが最大の課題なんですよね。

さあ、どこまで世界で通用するルールメイキングができるのでしょうか?

ちなみに、GXリーグはGX フューチャー・リーグへ衣替えするようです。

5️⃣ 建物のライフサイクルカーボン評価(LCCO2評価)

国土交通省が提供した資料5のタイトルは「建築物のライフサイクルカーボン評価等の促進に向けた施策の検討状況について」という長ったらしい名前です。

要するに「あなたのお家は、CO2をいくら吐き出してできたお家ですよ」ということを可視化していこうというものです。

第1回検討会 資料5より抜粋①

だけど実際にそれをライフサイクルで把握するためには、将来の解体のことも見越して上記のプロセス全てのCO2排出量を把握する必要があるのです。

それをどこまでの精度でどうやって把握し、誰がその正確性を担保するのか等、考えただけで結構大変な手間がビルを建設する事業者に掛かってきそうですよね。

それを単にコストが掛かる面倒な手続きとして「自治体や企業にやっとけー」の丸投げ行政にしてしまうのか、ヨーロッパのように地域産業の障壁として機能させる戦略とするのか、官僚の知恵比べです。

だけど国内のガラパゴスルールにしてしまうと欧州内でビル建設の受注をしたい日本企業にとっては、コスト競争力を削がれかねません。

欧州委員会は、2024年4月にEU建築物エネルギー指令を改正し、加盟国に対して、2028年から一定規模以上 の新築建築物に対して、ライフサイクルGWP※の算定及び開示を義務付けることを決定。既に現時点で欧州9か 国でエンボディドカーボンやライフサイクルカーボンを算定することを義務付ける制度を導入。
ライフサイクルGWP(GlobalWarmingPotential):建築物のライフサイクル全体(50年)における温室効果ガスの影響を二酸化炭素量に換算したもの(kgCO2eq/㎡)

第1回検討会 資料5より引用
第1回検討会 資料5より抜粋②

欧州では、ビルを建てるのにCO2排出上限値が設定されているのですから、もし日本のゼネコンやハウジングメーカーが欧州で商売をしたいのであれば対応せざるを得ない訳です。

第1回検討会 資料5より抜粋③

防火・耐火性能と同様に脱炭素性能がビルの性能として評価されるようになるとしても、欧州の事業者は欧州内でのみ商売をすればいいのであって、閉鎖的な日本市場に出ていく気がないのであれば、日本のガラパゴス基準なんて気にしなくていいのです。しかし、日本のグローバル企業が欧州で商売をする場合、日本の基準プラス欧州基準に適応しなくてはいけない訳です。

これが脱炭素に関する欧州勢の新たな参入障壁構築戦略でした。日本が独自の基準を考えれば考える程、日本企業の欧州参入障壁は高くなります。

目的が同じであれば、2つも3つも標準が存在することが、日本企業のコスト負担を高め、海外での競争力を削ぐ訳です。

しかもオランダのCO2排出量評価義務化から遅れること13年で有識者会議の立ち上げですからね。よく考えないと日本の競争力は高まりません。

6️⃣ 脱炭素評価にはどんなものがあるのか?

農産品の「みえるらべる」(2024年)、製品・サービス全般ラベルの「旧CFPマーク」(カーボンフットプリントの試行事業、2009年)、製品・サービス全般ラベルの「デカボスコア」(2022年)、ISO規格に則った第三者認証「エコマーク」(1989年)、エアコン・冷蔵庫・テレビを対象にした「家電エコポイント」(2009年)などがあります。

あほかというくらいの環境マークがあるでしょ。

会議では、フランスの衣類・繊維製品を対象とした「環境コスト」マーク(2026年義務化予定)及び欧州の食品・飲料品を対象にした「Foundation Earth」マーク(2021年)が紹介されています。👇

第1回検討会 参考資料より抜粋①

グローバルに活躍している日本企業は大変です。
それなのにいつも左巻き政党から目の敵にされるのはそんな世界で活躍してきた「大企業」、何となく可哀そうになりますね。失われた30年、給料の上がらない30年は、大企業を責め続けて、中小企業を過度に甘やかせた30年でもありました。

官僚さんとしては、決められたことを決められた期限までに法制案にまとめるのが仕事ですから、日本の企業の競争力が弱らないように口を挟むのは政治家の仕事ですよ。

陰謀論は、検証が難しいあるいは反証がむずかしい事象をストーリー(ナラティブ)仕立てで語るもので、SNSを賑わせます。地球温暖化なんて最たるテーマで「今、地球は寒冷期に向かっているので実は温暖化はありがたい」と言い出して、化石燃料をどんどん燃やすのが正解だぞと主張する者に対して、40年近く世界の科学界が積上げてきた人為的なCO2排出による温暖化説をインフルエンサーが簡単に覆す(眞鍋先生がノーベル賞を受賞した理由まで陰謀論は否定する)テーマでもあるので、脱・脱炭素は陰謀論にもってこいなんですよね。

頑張ってよ、日本の国会議員さん!

頑張れZ世代!

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