【社会の囁き】前編:問題の本質は何だろうか?
Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!
さて、未だに兵庫県の齋藤知事のことで、どうしても齋藤さんを辞めさせたいマスコミ側と選挙で選ばれたことを理由に一歩も引かない齋藤さんとの攻防が続いています。
5月27日に秘密漏えいに関する第三者調査委員会の最終報告書が出てきてまたまた盛り上がっています。
こういった一連の第三者委員会の報告書を待たずに、兵庫県議会が議員全員が知事不信任に賛成して失職に追い込み、報告書が出る前に齋藤知事に選挙で県民からの信任を問う機会を与えてしまった議会の対応こそが責められてしかるべきだと思うのですが、どうなんでしょうか?
結局のところ、告発事項の真偽も分からない中で、告発された本人らが真偽は分かっている、これは誹謗中傷の怪文書だとして犯人捜しをして懲戒処分にした知事側の行動を適切だと主張する齋藤知事と怪文書だとしても告発者探しをするのは違法だとするマスコミ側との攻防が続いているのです。
そこが論点なのですが、知事を失職に追い込んだのが早すぎて、情報漏えいによって政権転覆をねらった怪文書であるイメージができあがったことで、問題の本質(告発者保護の重要性)がぼやけてしまったように思います。
ちょっと冷静に評価してみましょう。
令和7年3月19日付 文書問題に関する第三者調査委員会 調査報告書を分析
まずは、齋藤知事を内部告発した元西播磨県民局長がマスコミに送った告発文書の真偽と内部通報者保護法に照らしての県側の行為の違法性に関する調査結果です。
事実認定から見てみましょう。
告発事項1)21世紀機構の調査結果
21世紀機構の人事に関する県側の行為が五百旗頭氏の命を縮めたとの点自体については、死亡との間の因果関係の有無を裏付ける証拠はなく、不明である。
告発事項2)令和3年知事選挙の調査結果
齋藤知事が就任した後に、新県政推進室などの要職に任命されたとも言えないから、本件文書が指摘するような、令和3年知事選挙において齋藤知事を支援したことによる論功行賞の人事であるとは認められなかった。
告発事項3)次回知事選挙の投票依頼の調査結果
本件文書が指摘するような齋藤知事らが令和7年に実施される予定であった兵庫県知事選挙に向け、兵庫県内各地の商工会議所及び商工会を訪問し、同選挙において齋藤知事への投票を依頼するなどの働きかけをした事実を認めることはできなかった。
告発事項4)贈答品の調査結果
贈収賄と評価できる事実はなく、本件文書で例示された1~4の事実は、いずれも兵庫県に対する贈与か使用貸借であり、齋藤知事個人への贈与ではなかった。
多くの特産品の農産物や食品関係を齋藤知事一人が持ち帰っていたことはおおむね事実であるが、1件1件については、社交儀礼の範囲内を超えていることが明らかとは言えない上、本件文書が指摘するような強欲によるものと断定することはできないし、お土産を必須としていたこと、飲食代を出張先に支払わせていた事実、更には、出張が好きな理由が飲食やお土産にあるという事実は認められなかったと言わざるを得ない。
告発事項5)政治資金パーティの調査結果
本件文書が自工の箇所で指摘した事柄については事実関係が認められず、パーティ券購入依頼に関連して違法行為があったとか、不当な利益供与があったとかの批判には根拠がなかった。
告発事項6)プロ野球球団優勝記念パレードの調査結果
1 本件パレードの協賛金と本件補助金との関係
片山元副知事が各信用金庫に協賛金の拠出を依頼する際に、本件補助金の予算を増額する旨を告知したことを窺わせる証言等は見当たらない。
(中略)
従って、本件パレードの協賛金と本件補助金との間に「キックバック」や「見返り」の関係は認められなかった。
2 本件パレードを担当した職員の問題について
本件文書が言及する職員が「不正行為」に巻き込まれたことは認められなかった。
3 その他
本件文書は、本件パレードの協賛金について信用金庫意外の他の企業に対して便宜供与があった旨を指摘するが、そのような事実は認められなかった。
告発事項7)パワハラ、不適切な言動等の調査結果


以上告発7項目の内、厳しい叱責を伴うパワハラ行為があったとの事実認定の「〇」はいくつも認められました。
ただ、告発7事項に対する真偽だけから言えば、「うそ八百」「誹謗中傷」と言いたくなる齋藤知事の気持ちも分からないではありません。
齋藤さんがどのような人かは分かりませんが、第三者調査委員会が指摘している知事自身の「コミュニケーション不足を背景とする批判耐性の弱さ、冷静さの欠如」は、これだけ時間が経っても問題が終息しない一因になっているように思いました。
齋藤さんが極悪人かといったら、そうは思いません。
20年間続いた井戸前知事の後を受けた齋藤知事は、県政を刷新したいとの思いの強い、県民のための政治をやりたいとの想いの強い認知能力に優れた秀才知事だと思います。
ただし、就任後、新県政推進室を新設した際に、主要メンバーに従前からの知り合いを中心に若いメンバーを登用し、本庁の部長は一人も起用しなかったとの表記があるように、過去から一生懸命に働いてきた職員の気持ちを慮る非認知能力に少し欠けた面のあることも読み取れます。
そうした秀才知事の暴走を制御するのが、民間企業ならコーポレート・ガバナンスなのですが、地方自治体の首長のもつ権力の強さが禍して、幹部職員との間の不協和音が増幅していったことが読み取れます。
そういったコミュニケーション不足が、内部告発を誘引した原因にもなっていたようです。
ただ、今回の内部告発で、もう一つ大事な論点が告発を公益通報とみた場合の公益通報者保護の観点です。そこに関しては「違法」の指摘です。
第三者調査委員会は、本件文書の作成・配布行為の公益通報該当性に関しては、3号通報に該当すると認定しています。
その場合、当事者である齋藤知事や片山副知事が調査を指示し、懲戒処分決定過程に関与したのは、「極めて不当」と評価されています。
また、メール調査と元西播磨県民局長らへの事情聴取についても「違法」、公用パソコンの引き揚げ行為についても「違法」、元西播磨県民局長に対して行った懲戒処分は「違法・無効」と評価しています。
「皆さんは時速40kmのところを45kmで走ったことはないですか?違法です。」「皆さんは、自転車で右側通行したことないですか?違法です。」
違法だからと言っても罰則認定のないものは、ただちに職を辞すほどの重要な違法行為ではないとの詭弁から齋藤知事を擁護する声もあり、齋藤派と反齋藤派の対立が続いています。
この問題をややこしくしたのは、元西播磨県民局長が私的な情報の記録・保存に公用パソコンを使っていたことでした。
公務員としてそんなことを公務の時間にしていて許されるのか?に論点をすり替えると、そちらの違法性がクローズアップされ、違法な目的(政権転覆のためのデマの拡散)をオールドメディアが隠しているかのような印象を植え付けてしまいました。
そしてその個人情報がSNSで拡散したことが誹謗中傷の嵐を呼ぶ原因にもなってしまったのです。
誰が公用パソコンの情報を漏洩したのかということを第三者調査委員会で調査して5月27日に最終報告書が公表されました。
それは、明日確認にしましょう。
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