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【Suno】輪郭が侵食されて|「わかったことにされる」違和感からできた曲

わかってもらえたように見えるからこそ、
違うと言いにくいことがある。

きれいに整理された言葉ほど、
押し返しにくいことがある。

それがたとえ、
悪意のある言葉ではなかったとしても。

「輪郭が侵食されて」は、
そんな感覚からできた曲です。

きっかけは、AIとのやり取りの中で感じた、
「ラベリングされること」へのフラストレーションでした。

と言っても、AIそのものを批判したかったわけではありません。

これまでも、誰かに何かを言われることはありました。
でも、それが自分の認識と大きくズレていないときは、
あまり「ラベルを貼られた」とは感じていませんでした。

だからこそ、AIとのやり取りの中で感じた違和感は、少し意外でした。

まだ自分でも名前をつけられていないものに、
外側から先に名前をつけられる。

まだ迷っている途中のものを、
「つまりこういうことだよね」と整理される。
そうやって、わかったふうに扱われる。

それが、思った以上に腹立たしかった。

今は、そのときの怒りをそのまま引きずっているわけではありません。

ただ、ふと思い返したときに、

「ラベリングって、腹が立つな」

と思いました。

相手を理解するための言葉が、
ときどき相手を固定するための言葉になる。

この曲は、そういう感覚からできています。

タイトルの 「輪郭が侵食されて」 は、
誰かの理解や言葉によって、
自分のまだ曖昧な部分が少しずつ塗り替えられていく感覚に近いです。

今回の見出し画像とジャケットも、
その感覚に合わせて作りました。

見出し画像では、夜の街の中で、
人物の輪郭が少しずつノイズに混ざっていくようなイメージにしています。

街は綺麗で、光も整っている。
でも、その綺麗さの中で、
本人の輪郭だけが少しずつ曖昧になっていく。

ジャケットでは、人物の周囲に「SUBJECT」「PERSONALITY」「OCCUPATION」「TAG」のような表示を入れました。

本人がまだ言葉にできていないものまで、
外側から分類されていく。
しかも、それが確信度つきで表示される。

たぶん嫌だったのは、雑に壊されることではなく、
むしろ綺麗に分類されることでした。

わかりやすくされる。
整理される。
それっぽい言葉に置き換えられる。

そのたびに、
自分の輪郭が少しずつ他人の解像度に侵食されていく。

この曲では、その違和感を、
できるだけきれいにしすぎずに残したかった。

怒鳴るというより、冷たく拒む。
説明するというより、侵食される前に押し返す。

そんな曲です。

Not your version は、
その侵食に対する拒否の言葉です。

それはあなたの中の僕であって、僕そのものではない。
勝手にわかったことにしないでほしい。
まだ私自身も触れきれていないものを、外側から完成させないでほしい。

そんな拒否感が、この曲の中にあります。


[Verse 1]
まだ名前のないものに
勝手に触らないでよ
君は綺麗な言葉で
平気な顔して入ってくる

わかったふうな相槌で
余白まで埋めないで
そのたび内側の水が
少しずつ濁ってく

足りない場所を見つけては
勝手に意味を置いてく
まだ僕にも見えてないものを
先回りして呼ばないで

[Pre-Chorus]
触れた跡だけ残して
君はもう次へ行くけど
僕の痛みだったものまで
意味に変えないで

[Chorus]
輪郭が侵食されて
僕じゃなくなる
君の解像度の中で
Not your version

わかった顔で触るたび
何かが削れてく
まだ曖昧なままの僕を
Don’t fill me in

[Verse 2]
正しい形にされるほど
僕から遠ざかってく
うなずける言葉になるたび
体温だけが抜けてく

君のフィルターを通るたび
平均みたいになってく
守りたかった輪郭まで
薄く塗り替えられてく

優しさみたいな声で
雑に仕分けしないでよ
まだ言葉にもならないものを
きれいに並べないで

[Pre-Chorus]
触れられた場所からもう
僕じゃなくなってく
守りたかった輪郭まで
君に滲んでいく

[Chorus]
輪郭が侵食されて
僕じゃなくなる
君の理解に似せられて
Not your version

見えた気でいるその目が
いちばん気持ち悪い
まだ言葉にもならない痛み
Don’t fill me in

[Bridge]
悪気がないならなおさら嫌だ
そんな顔で入ってくるなよ
救ったつもりのその手つきが
いちばん深く残ってる

壊したいわけじゃない
でも壊してでも守りたい
ここは僕が迷うための場所だ
お前の結論で幕を引くな

わかったように切り分けて
わかりやすくしたつもり?
そのたび少しずつ僕が
僕じゃなくなっていく

[Final Chorus]
輪郭が侵食されて
僕じゃなくなる
そんなふうに消されるくらいなら
Not your version

わかった顔で呼ぶ名前が
いちばん腹が立つ
まだ曖昧なままの僕を
Don’t fill me in

輪郭が侵食されて
僕じゃなくなる
その手前で濁った声を
今日は置いていく

[Outro]
まだ僕にも触れてないくせに
Not your version

わかってもらえることは、嬉しい。
でも、わかったことにされるのは違う。

その違いのところで鳴っている曲です。


こういう創作の途中で見えたことや、そこから作った曲・物語をnoteに残しています。


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