水彩詩集 私の本棚は誰かの孤独と繋…◆花粉症に悩まされる苦痛の日々
私の本棚は、誰かの孤独と繋がっている。
その書物は、誰かに読まれることを待っているのか?
【※この詩と絵は『嫌われる勇気』に登場する、哲人と青年の対話からインスパイアして、その世界観を形にしたものです。】
鼻水の青年と、夜ふけの哲人
【青年】
止まらぬ涙、溢れる鼻水 春が過ぎても、
私の夜は明けない これは肉体のバグ、
自然の呪い 孤独な苦しみに、
他人の影などどこにある?
先生、あなたの言う
「すべての悩みは人間関係」など
机上の空論、冷酷な暴論だ!
【哲人】
静かに目を閉じ、問いかけてごらんなさい
その止まらぬ涙は、誰に見せるためのもの?
アレルギーという厳然たる事実を
あなたの心は、どんな「目的」の盾にした?
「体調が悪いから、出来なくて当然だ」と
他者の評価から、
自分を守るカードにしてはいないか。
【青年】
ああ、なんという恐ろしい言葉だ!
私が望んで、この病を患っているというのか?
サボるため、同情を引くため、
わざと不快感に溺れているというのか!
私はただ、痛みに耐えているだけなのに!
【哲人】
責めているのではない、鍵を渡しているのだ
もし原因が「自然」なら、あなたは一生、
無力な犠牲者 だが、
目的が「対人関係の恐怖」なら
今この瞬間から、あなたの生き方は変えられる。
「鼻水が出る身体」は、変えられぬ事実、
「だから不幸せだ」とするのは、あなたの解釈。
【青年】
変えられぬ事実を、受け入れろと?
この不快な身体のままで、どうやって?
平穏な日々は、健康の向こうにあるのではないのか!
【哲人】
完璧な自分にならねば、幸せになれないという執着
それこそが、あなたの心を塞ぐ本当の目詰まり。
鼻水を出しながらでも、他者を信じることは出来る
不完全なままの自分で、今を踊ることは出来る。
必要なのは、治癒を待つ時間ではない
今の自分を受け入れ、
他者へ踏み出す「嫌われる勇気」だ!
【青年】
……夜風が、私の頬の涙を乾かしていく
呪っていたのは、スギの木ではなく
傷つくことを恐れた、私自身の臆病さだったか。
まだ鼻は詰まったままだ、
しかし 私の心は今、かすかに呼吸を始めたようだ。
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