アドラー心理学で解く悩み相談 / エヌビディアの株価急落に悩む青年の心境
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一時は「億り人」となったエヌビディアの株価
青年は悩んでいました。それは今まで、日経平均の上昇をけん引していたエヌビディア、一時は「億り人」と呼ばれていましたが、
最近は株価が3万円台後半まで値下がりし、なけなしのお金を叩いて2株ほど買った青年は大損しています。
AI・半導体の流れは、日本経済の潮流であると思っていますが、この状況を青年はどうしたら良いかと悩んでいるのです。
全ての商品・サービスの価格が加速度的に高騰する中で、賃金はそれに見合った上昇をしておらず、
現在・将来の暮らしがどうなってしまうのか、青年は不安であり、青年は哲人へ回答を求めたのです。
エヌビディア株価の幻影の談話(問答形式)
【青年】
哲人よ、私はもう夜も眠れないほど、追い詰められているのです!
AIの未来、そして日本経済の潮流だと信じて、なけなしの金を叩いて、あのエヌビディアの半導体関連株を2株買いました。
一時は市場を牽引し、世間では「億り人」などと浮かれていたと言うのに……今や株価は落ち込み、私は大損です!
それだけではありません。街に出ればあらゆるモノの価格が上がり続けているのに、私たちの給料は一向に追いつかない。
このままでは現在も、そして将来の暮らしも破滅です。私は一体どうすればいいのですか!?
【哲人】
……ずいぶんと大きな嵐の中に、身を置いているようですね。
しかし青年よ、まず一つ確認させてください。あなたが今苦しんでいるのは、「株価が下がったこと」そのものですか?
それとも「インフレと将来の不安」ですか?
【青年】
両方ですよ!株で損をしたことも痛手ですが、根本にあるのは「この先、世界や経済がどうなってしまうのか」と言う激しい不安です。
先が見えない恐怖に、心が押し潰されそうなのです!
「課題の分離」と言う観点
【哲人】
なるほど。アドラー心理学では、これを「課題の分離」と言う観点から解き明かします。
青年よ、日経平均の動向や半導体市場の株価、あるいは世界的なインフレの波……これらは「あなたの課題」でしょうか?
それとも「市場や社会の課題」でしょうか?
【青年】
そんなの、社会や市場の課題に決まっています!私一人の力で世界の株価や、物価を動かせるわけがありません!
【哲人】
その通りです。あなたがどれほど頭を抱えて苦しんでも、落ちた株価が明日跳ね上がる訳でも、物価上昇が止まる訳でもない。
つまり、あなたがコントロール出来ない「他者の課題(市場の課題)」に執着し、それを自分の不幸の理由にしているのです。
【青年】
ですが、現実に私は損をして、将来の暮らしに、不安を抱えているのですよ!?
これを無視して「他者の課題だ」と割り切れと言うのですか!そんなのは、ただの現実逃避だ!
【哲人】
いいえ、逆です。現実から逃げているのは、むしろ「市場や時代のせい」にして、立ち尽くしているあなたの方です。
アドラー心理学の目的論から言えば、あなたは「将来への不安」を口実にすることで、「今、ここ」で自分が果たすべき課題から、目を背けようとしているのかもしれません。
【青年】
私が……逃げているのだと!?
【哲人】
2株買ったという事実は、過去のあなたの選択です。そして市場の暴落はコントロール不能な環境です。
では、「今、この瞬間にあなたがコントロール出来ること」は何でしょうか?
【青年】
それは……働くことや、日々の支出を見直すこと、あるいは学び直すこと……でしょうか。
【哲人】
正にそれこそが「あなたの課題」です。
社会の潮流を憂う前に、自分の人生の舵を握り直しなさい。
世界がどれほど揺れ動こうとも、あなたが踏み出す「今、ここ」の一歩だけは、誰にも奪えない確固たる事実なのですから。
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