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幻の酒「YANAGI」について③ーガストロノミーと食後酒ー

こちらから読んでいただけると把握しやすいです。

②からのつづき
食後酒を作ろうと決めたが、そもそも食後酒について理解できていなかった…。
調べていくとフランスのガストロノミーというものが起源らしい。
ガストロノミーって何?


ガストロノミーって?

2010年、ユネスコ無形文化遺産に登録されたフランスのガストロノミー
なんとなく聞いたことはありました。

私の勝手なヨーロッパの国々のイメージですが、世界発信するものの背景に文化があることが多い気がします。
車の電動化の動きでも再生可能エネルギーを率先して使用していくことを表明したり、技術よりも文化や歴史を守ることで他国より優位に立とうとしているイメージです。

食はまさしくそのイメージ。
どの国も来賓などのおもてなし料理はほとんどがフランス料理。
そこに各国の料理が組み合わされてますし、高級店ってイメージするとほとんどフランス料理レストランになります。

それくらいフランス料理=文化でしたが、昨今どの国の料理でも自国で食べることができたり、どこの国に行ってもマクドナルドなどのファストフードといわれる画一化された食べ物を食べることができるようになって、食について文化的な側面が薄れてきている気がします。
食の文化的な面を大事にしたい!
日本の和食もそうですが、きっとフランスもそうだったんでしょう。
2010年、ユネスコ無形文化遺産に「フランスのガストロノミー」が登録されました。

ガストロノミーと聞くと、「美食」というような高級料理に限定される”フランス料理”のイメージをしてしまいます。
しかし、調べてみると
ガストロノミーは「食生活を行う存在としての人間に関わりのあるすべてのものについての論理的知識」のことらしく、
様々な生活場面での解釈によって成り立つようです。
無形文化遺産としてのガストロノミーは、フランスでは食事が個人や集団の生活の最も大切な時を祝うための社会的慣習であるということ。
つまり、より美味しく食事をする慣習のことで、関連するノウハウ(一緒に食事をすること、自然の恵みとの調和、料理とお酒のペアリング、食器、マナーなど)とともに、フランス人のアイデンティティーの一部を成すもののようです。
日本の和食でも、行事ごとにさまざまな食事や祝い事や儀式がありますが、同じようなイメージだと思います。
フランスの食事スタイルは、食前酒ではじまり、前菜・主菜・チーズ・デザートなど、少なくとも2~4品の料理が続き、食後酒にいたるまで、たっぷり時間をかけます。
現代では日本と同じく失われつつあるようですが、それでも日曜日や、イベントなどは、家族そろって食卓を囲み、会話をしながら食事を楽しんでいるのをフランスへ行ったときに見かけました。
フランス人にとって、食は「体にいい」「おいしい」という内容よりもむしろ、「親しい人たちと喜びを分かちあう時間」という意味合いが非常に強く、楽しんでいる感じがあり、食卓で過ごす時間は人生においても重要な意味を持っているようです。

そんな一連の流れの中で提供されるお酒はどんなものなのでしょうか?
想像するに、求められる要素がきまっていそうです。
そこで、食前酒と食後酒の役割にフォーカスしてみました。

食前酒と食後酒に求められるものとは?

日本ではあまり一般的ではありませんが、ヨーロッパの多くの国では食前酒と食後酒はかなり重要なものです。
アペリティフ(食前酒)の時間には、友人と集まって積もる話をしたり、これから始まる食事に備えて体を整えたりします。
ディジェスティフ(食後酒)は、少量ですが、ヨーロッパの食事文化にとって不可欠な存在であり、食事を気分良く締めくくる最高の飲み物です。
実際訪日される海外の方のホテルでの過ごし方をみると、ディナー前にメインバーへ行き、アぺとして1杯のんでからディナー。ディナー後バーに戻ってきてウイスキーなどを飲んでいました。

そんな食前酒と食後酒の違いについてまとめてみました。

その1:食前酒と食後酒の違い
食前酒(アペリティフ)とは、食欲を刺激し、本格的な食事に備えて体を整えるために、食事の前に飲むアルコール飲料のことです。一般的には辛口のお酒ですが、甘い食前酒もあります。日本だと梅酒を飲むことがありますね。
食前酒には通常、ナッツやチーズ、オリーブ、パテなどのオードブルやフィンガーフードを添えます。
フランスでは、夕食の前にこうした食前酒やおつまみを取る習慣を「アペロ」と呼びます。「アペリティフ」という言葉は、ラテン語の動詞「aperire(開く)」が語源となっています。
食後酒(ディジェスティフ)とは、食後に胃を落ち着かせて消化を促すために、食後に飲むアルコール飲料のことです。食前酒よりもアルコール度数の高いお酒であり、通常はストレートで飲みます。
コーヒーの後に飲むときもあります。イタリアのアマーロなど、苦みの効いた蒸留酒は、多くのハーブが消化を助けるとされています。

その2:歴史の違い
食前酒と食後酒を飲む習慣は、1,500年以上前に遡りますが、食前酒が一般的になったのは1800年代のヨーロッパです。イタリアの大都市(ローマ、トリノ、ジェノヴァ)のカフェ文化により、夕食前に食前酒を飲むことが流行しました。フランスでは、19世紀半ばに化学者のジョゼフ・デュボネが、キニーネ入りのマラリアの特効薬「デュボネ」を作ったのがきっかけです。デュボネは、キニーネの味を隠すためにハーブやスパイスをブレンドしました。デュボネの妻はその薬を気に入り、本格的な食事の前後に、友人と一緒に飲むようになったとされます。

一方、食後酒はもともと薬用として作られたものです。アルコール度数の高い飲み物ですが、大昔は一般に胃痛からその他の疾患に至るまで、巷のあらゆる病気の薬として処方されていました。蒸留したお酒は命の水なんて言われていることもありましたね。長い食事の後の消化を助ける用途で食卓に上るようになったのは、1700年代になってからのことです。

その3:タイミングの違い
食前酒と食後酒の最大の違いは、それを飲むタイミングと甘さの程度です。食前酒は食事の前に飲み、一般的に辛口であるのに対し、
食後酒は食後に飲み、甘口でよりアルコール度数が高く、苦みが強い傾向があります。

その4:お酒の種類の違い
食前酒には、ベルモットやパスティス、ドライ・シェリー、シャンパーニュが人気です。辛口で酸味のある白ワインもよく飲まれます。フランスでは、地方ごとに食前酒の種類が異なります。南部では、食前にパスティスを飲むのが一般的ですが、ノルマンディー地方ではカルヴァドスを飲むのがはやっています。またキールは、フランス全体で人気のある食前酒です。カシスのリキュールに白ワインを少量加えて作ります。白ワインの代わりにシャンパーニュを注ぐと、キール・ロワイヤルになります。

一般的な食後酒としては、酒精強化ワイン(スイートシェリー、ポートワイン、マデイラ酒)、ブランデー類(コニャックなど)、ビターリキュール(フェルネット、シャルトリューズ、サンブーカ)、その他グラッパや、リキュール(メスカル、アクアヴィット)などがあります。

その5:楽しみ方の違い
食前酒は通常、軽いおつまみと一緒に取ります。チップスやナッツ、塩気の効いたオリーブを小皿に入れ、辛口の美味しいお酒を楽しみます。

食後酒はもっとシンプルです。ストレートで飲むことが多く、栓を開けて、注いで、消化を促すだけ。
食後酒は、長時間食事をした後なので、普通おつまみは付けませんが、小さなクッキーやビスコッティを添えて、強いお酒を楽しみます。

以上のことから食後酒として求められることは、
①食前酒よりもアルコール度数の高いお酒であり、通常はストレートで飲む
②アルコール度数の高い飲み物で、長い食事の後の消化を助ける用途
③甘口でよりアルコール度数が高く、苦みが強い傾向がある
④酒精強化ワイン、ブランデー類、ビターリキュール、その他のリキュール
⑤栓を開けて、注いで、消化を促す
加えて香りが強いイメージもあります。
こういう用途で作られたものは日本にはまだないと思われます。
この要件を反映させた日本発の食後酒をどうやって作るのか?
次はどうやってYANAGIを構築していったのか?
振り返ってみます。

とりあえずどんなもの作ったのか、先に知りたいからはこちらをごらんください。


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