九州支店長から電話があった。12月~1月にかけて九州ではキットカットがよく売れる
キットカットは日本のチョコレート菓子かと思っていたら、イギリス生まれだと知りました。
現在は、スイスに本社がある世界最大の食品飲料会社のネスレが製造販売しております。
世界100か国以上で販売されているチョコレート菓子のブランドで、知らない人はいないでしょう。
日本ではネスレ日本が製造販売し、発祥国イギリスに次ぐ世界第2位の消費国です。
他のチョコレートブランドが、バレンタインデーがある2月が売り上げのピークになるのに対して、キットカットは受験生応援のチョコレートとして、12月~1月に売り上げがピークとなるとのこと。
当初からこのようなコンセプトがあったわけではありません。

2000年代の始め頃、キットカットブランドは岐路に立っていました。
それまでは、世界共通のキャッチコピーである「Have a break a KitKat」を前面に出したテレビCMを中心に宣伝していましたが、莫大な広告費をかけている割にはあまり効果があがらず、お母さんが家庭用に大袋で買うというイメージでした。
「Have a break」は「休憩しよう」という意味ですが、日本人にとっては「ストレスからの解放」という意味が強いと考え、受験などのストレスにさらされている中高生にターゲットを変えようと考えていました。
ちょうどその頃、九州支店長から本社に以下のような電話が入りました。
12月~1月にかけて九州ではキットカットがよく売れる。
鹿児島のスーパーの社長が調べたところ、受験生の親御さんが子供に買っていることがわかった。
理由は「きっと勝つ」の方言「きっと勝っとお」に似ているから縁起がいいので、お守り代わりに渡しているらしい。
受験シーズンにあわせてキットカットの特設売り場に受験生向けのPOPをつくりたい。
広告・広報の責任者はその言葉にピンときました。
「キットカット=受験生を応援するお守り」というコンセプトで「キットカット受験生応援キャンペーン」を始めることを決断します。
ただし、キャンペーンを始める前に絶対に守るべきと決めたルールがありました。
それは「キットカットはきっと勝つ」などのテレビCMは一切流さないということでした。
メーカー側から直接発信すると、商売に利用していると思われ確実に拒否反応が生まれる。
あくまで消費者の間に勝手に広まっていくような仕掛けを考えようというルールでした。
キャチコピーは、「キット、サクラサクよ。」というフレーズに決まりました。
昔の受験の電報にあった「サクラサク」。
これなら、受験生の心に寄り添うメッセージになると考えたのです。
「キットカット=受験生を応援するお守り」はすぐに浸透したわけではありません。
最初は、予備校などで販売してもまったく反応はありませんでした。
しかし、数年かけてじわじわと浸透していきました。
ちょうど新たなコンセプトを考えている中で、たまたまかかってきた一本の電話を見逃さずに取り入れたことが,大成功の要因となりました。

ネスレは、日本ではなんとなくコーヒーのメーカーのようなイメージがあります。
実は世界最大の食品飲料メーカーです。
冷酷なくらい世界戦略をねっている会社です。
国民の所得が一人当たりどれくらいになると、どのような飲料水が売れる、というデータを持っています。
国民所得が低い国は、砂糖の濃い飲料水が売れます。
所得があがるにつれて、健康に注意するようになり、薄味が好まれるようになり最終的には水に近くなるのです。
これには、自分自身の人生を振り返ると、納得感があります。
私が小学生の頃は、ファンタやグレープ、不二家ネクターといった濃い味のジュースが中心でしたが、その後、薄くなり、お茶やミネラルウオーターが登場しておどろいたものです。

ゴディバのチョコレート戦略も恐ろしいです。
初めてゴディバのチョコレートを食べたときに、高すぎ・苦すぎ・少なすぎと感じました。
百貨店で売られている高級チョコレートは、私の口にはあいませんでした。
私の推しは、ロッテのガーナチョコレートです。
椎葉村の私の実家の前にあったお店でも販売しておりました。
そんな高級チョコレートが、高鍋町のコンビニで売られていたので腰を抜かしました。
身近なコンビニでゴデイバの認知度を上げて、買わせる戦略かと思いました。
人は知らないものは買いません。
自分へのご褒美に買い、プチ贅沢を味わってしまったのです。
こうして、私はGODIVAファンになっていました。
マーケティングは大事だと感じました。

東京に住んでいる高校の同級生から、スコールのお菓子がコンビニに売っていたと連絡がありました。
頑張れ、スコール!
