「エージェントループ」って言葉を最近よく聞くので、自分なりに整理してみた|おはようカノジョ #210
はじめに
「おはようカノジョ」は、AIイラストの彼女が毎朝7:30にいってらっしゃいを言ってくれるXアカウント。生成AIを使った個人開発の開発日記を毎日書いている。
「エージェントループ」という言葉を、最近よく見かける。
きっかけは、Claudeがプランの利用制限で止まっていた夜。手が空いたのでYouTubeを開いたら、AIエージェントの解説動画が流れてきた。
Claudeの制限待ちで、AIエージェントの動画を見ていた
動画で説明されていたのは、こんな流れ。
エージェントは、ゴールに達しているかを評価する。足りなければ、LLMへ戻って計画や参照先を見直し、もう一度やり直す。
「なるほど、エージェントはこうやって動いているのか」と思いながら見ていた。動画そのものの紹介はここまでにして、ここからは自分がその後どう理解を整理し直したかの話。
最初は「遠いゴールを投げればいい」と思っていた
動画を見た直後、こう思った。
遠いゴールを1つ投げれば、AIが止まらずに何度も考え直して、成果物まで持っていってくれる仕組みなんだろうな、と。
「作って」と言えば、あとは向こうが勝手に回り続けてくれる。そんなイメージだった。
でも、エージェントループは"走り続ける仕組み"ではなかった
ただ、それだけだと変な話になる。
ただ走り続けるだけなら、迷走していても止まらないはずだ。動画では、トークン消費やコストの話にも触れていて、ループが多く回るほどコストもかさむと説明されていた。
むしろ、止まらずに何度も考え直せるからこそ、コストの話が出てくる。だから大事なのは、ただループを回すことじゃない。どこで評価して、どこへ戻すかを設計すること。
エージェントループは、AIを止まらせない魔法ではなかった。評価して、足りなければ戻る仕組みのほう。ここが最初の理解と違っていた部分。
評価して、足りなければ戻る。それがループ
整理すると、こういう流れ。
入力
↓
LLM
↓
ツール・メモリ・スキル
↓
出力
↓
評価
↓
未達成ならLLMへ戻る
エージェントループの基本の流れ。
図で見ると分かりやすい。真ん中にいるのはLLMで、ツール・メモリ・スキルを参照しながら理解し、計画し、判断する。出力したあと評価が入り、未達成ならLLMへ戻り、計画や参照先を見直す。ここの往復がループ。
遠いゴールだけではAIは迷う
ここで、よくやっていた指示の出し方を振り返ってみる。
たとえば、「おはカノの収益化を進めて」とだけ伝えたとする。
AIからすると、これだけでは何を見ればいいのか分からない。どこまで作れば終わりなのかも、何をもって成功とするのかも分からない。ゴールは示したつもりでも、AIにとっては手がかりが足りない状態。
遠いゴールを投げるだけでは、AIは迷う。評価する材料も、戻る場所も渡していないからだ。
必要なのは、参照データ・メモリの地図・スキル・評価基準
ここが今回いちばん整理したかったところ。
AIにうまく動いてもらうには、ゴール以外にいくつか渡すものがある。
入力プロンプト:何をしてほしいか
参照データ:どこを見ればいいか
メモリの地図:情報がどこにあるか
スキル:どういう手順でやるか
評価基準:何ができたら合格か
停止条件:どこで終わるか
このうち、特に見落としていたのが「メモリの地図」。
メモリは倉庫。地図は棚番号。倉庫に情報を詰め込んでも、どの棚に何があるかを渡していなければ、AIは毎回倉庫の中を一から探し回ることになる。
特に、停止条件も大事だと思った。
「構成だけ作る」「記事案を3本出す」「弱点を3つだけ挙げる」
こういう終わり方を決めておかないと、AIは必要以上に考え続けてしまう。ループを回すことより、どこで止めるかを決めることも大事なんだと思う。
おはカノ運用で考えると分かりやすい
以前は、こうした文脈をその場で説明していた。
記事レビューのたびに同じ前提を説明する。画像生成のたびに、キャラ設定を説明する。
それは、毎回AIに思い出させている状態だった。
これを、僕の普段の運用に当てはめると、けっこう具体的に説明できる。
記事のレビューをしたいときは、ジュリの赤ペン基準を見てもらう。ジュリは、記事構成や導線のレビューを頼んでいるAI編集者。
キャラクターの画像を作るときは、キャラ設定や曜日ごとの設定ファイルを見てもらう。
DayWeaverという、1日の流れを組み立てる運用では、過去に採用したシードや判断メモを見てもらう。
日々の作業メモは、澪という秘書役と一緒に整理している。澪は、作業ログや判断のメモをObsidianというノートアプリに残すための相棒のような存在。
どれも、「ゴールだけ伝える」のではなく、「どこを見ればいいか」までセットで渡しているのが共通点。
「下書き作って」から「まず構成を作って」へ
今回、この記事を作るときも、実はこの考え方をそのまま試した。
これまでの自分なら、ここで「下書き作って」と言っていたと思う。
でも今回は、こう伝えた。
「この記事のゴール・読者・結論・参照すべき文脈・評価基準を踏まえて、まず構成を作って」
ゴールだけを投げるのではなく、参照してほしい文脈と、何ができたら合格かという評価基準までセットで渡す。
この指示の変化そのものが、エージェントループをうまく回すための入力設計だったんだと思う。
まとめ:AIに毎回思い出させるな。思い出せる場所を作れ。
エージェントループは、AIを止まらせない魔法ではなかった。
評価して、足りなければ戻る仕組み。
だから大事なのは、AIをただ走らせることじゃない。迷ったときに、戻れる場所を用意しておくこと。
AIに毎回思い出させるな。思い出せる場所を作れ。
実際にどうメモリの地図を作っているかは、また別の記事で整理してみたい。
関連記事
月子の一言

戻る場所があれば、次の一手は分かるもの
👉「おはようカノジョ」は @ohayo_kanojo で毎朝7:30に投稿しています
#生成AI #AIイラスト #個人開発 #開発日記 #記録 #実体験 #朝活 #AIと始めてみた #最近の学び #AI活用術 #ChatGPT #学びの記録 #記事作成 #ビジネス #ビジネスAI活用 #学び直し #今日の学び #今日の気づき #日記 #習慣 #仕事 #自分 #クリエイターの試行錯誤 #ChatGPTCreativeClub
