【クラシック音楽】ドビュッシーが受けた19世紀パリ万博の衝撃〜万博は終わっても終わりません〜
◾️実は万博の先輩だった作曲家ドビュッシー
歴史と文化が大好きな
フリーダム教育ママの
harukaです。
最近万博ネタばっかりなんですが
今日は、まもなく終わる万博に寄せて
万博は終わっても終わらない
的なお話をしてみようと思います。
(伝わりますか)
さて、本日のトピックは
19世紀フランスの作曲家
クロード・ドビュッシー(1862-1918)。
フィギュアスケートのBGMでもお馴染みの
「アラベスク」や「月の光」を作曲した
フランスを代表する偉大な音楽家の一人です。
案外、聴いたことが
あったのではないでしょうか?
音楽の教科書にも載ってるレベルの
作曲家ドビュッシーさんなのですが
実は彼、1889年のパリ万博に
足を運んでいた万博の大先輩!
しかも、単に万博に行っていただけでなく
その時に受けた衝撃が
比較的わかりやすい形で
彼の音楽に残っているのです。
つまり、万博は終わっても終わらない
(伝わりますか)
会期終了後に
万博に通うことは叶わなくなりますが
万博に行った、そこで感動した
という事実は、想像を超える形で
後世に残ったりするのです。
そんな一例として
万博ロスに震える
万博民の方はもちろん
ちょっと変わった切り口からの
教養系万博トークということで
楽しんでいただけますと幸いです!
◾️来場者数3000万人以上?!1889年パリ万博
万博の発祥は
今から170年前の1851年。
イギリス・ロンドンで
第1回万博が開催されて以来
「万国博覧会」は欧米を中心に
不定期で開かれていました。
今回話題にする
1889年パリ万博は
パリで開催された4回目の万博で
エッフェル塔が建設された回でも有名です。

エッフェル塔の異物感が伝わってくる。
周囲にはパビリオンも見える。
英語版Wikipediaより

セーヌ川やパビリオン群が見える。
英語版Wikipediaより

植民地などから生きた人間やその生活も
呼び物として「展示」していた。
英語版Wikipediaより
当時の会期は
5月6日〜10月31日の180日間。
動員数は3,225万人。
参加国は35カ国。
2025年の大阪・関西万博と比べると
参加国は少ないものの
130年前のインフラを考えると
驚異的な動員数ですね!
◾️ドビュッシーが受けた「アジア」の衝撃
そんなパリ万博で
ドビュッシーはどんな体験をしたのか?
最も有名なのが
インドネシア・ジャワ島の
ガムラン音楽に衝撃を受けた
というものです。
ドビュッシー曰く
ジャワのガムラン音楽に比べたら
「西洋音楽など児戯に等しい」そうで🤣
ドビュッシーは万博の会期中
何度もジャワのエリアに足を運び
ガムラン音楽をはじめとする
東洋の音楽に心酔していたそうです。
それは単純に
「今まで聴いたことがないから」
「エキゾチック」「異国趣味」など
新鮮さゆえの魅力だけでなく
ガムラン音楽が持つ
独特の世界観に
新しい音楽のヒントを
見つけていたためだそうです。
◾️そもそもガムラン音楽とは?
ガムラン音楽とは
主に銅鑼や鍵盤打楽器などで
構成される民族音楽で
ユネスコの無形文化遺産にも
登録されている
世界的にも評価の高い芸術です。
実は私も学生時代に授業で
ガムラン音楽を1年近く
演奏していた経験があるのですが
(音大でもないのに貴重な経験だった…)
楽器の音も美しいですし
壮大な宇宙を感じさせる
反復のメロディーが陶酔的で
1度は生で体感していただきたい
素晴らしい音楽世界です。
起承転結の物語を感じさせる
西洋音楽とは違って
ガムランの音楽は円環的。
ラヴェルのボレロのように
同じメロディーを反復しつつ
少しずつ変化し、発展します。
楽器の音も
金属の響きが心地よく
また、ハーモニーには
独特の「うねり」が感じられます。
そんなガムラン音楽の
独特の時間の流れや
和音、響きの美しさ、複雑さは
まだまだアジアが遠かった
当時のフランスや
ヨーロッパの人々にとって
相当のインパクトがあったことでしょう。
◾️万博みを感じるドビュッシーの「映像」
そんなガムラン音楽の影響を
個人的にめっちゃ感じちゃうのが
ドビュッシーのピアノ曲集「映像」(Images)です。
私は音楽の専門家じゃないので
あくまでも個人の感想にはなるのですが
この曲集は文字通り
映像や絵画のように
情景が浮かんでくるような
描写的な楽曲ばかり。
その中でも今回ご紹介したいのが
「そして月は廃寺に落ちる」
ピアノ曲のはずなのに
どこかアジア的な
鐘の音を感じさせる響き。
同じ「夜」を感じさせる
ショパンのノクターンと比べても
雰囲気やアプローチが
全く異なりますよね。
月夜を映した水面に
鐘の余韻がこだまするような
金属の音を思わせる
表現が秀逸です。
ドビュッシーは実際には
アジアに足を運んだことはない筈ですが
中国や日本のお寺や塔を想像させる
この響きの再現は凄い。
続いて、「葉ずえを渡る鐘の音」
タイトルも素敵ですよね。
序盤のハーモニーもですが
なんとなく中盤からの
右手の旋律とか、左手の響きとか
なんとなくガムランぽいなーって。
フランスを代表する作曲家のはずなのに
アジアを感じさせる響き。
130年前の有名人も
私たちと同じように万博に通い
そこで新しい刺激を得ていたのかと思うと
歴史がグッと身近に感じられますね。
ちなみに同じ「映像」には
日本の漆器に金粉で描かれた
錦鯉の絵に触発されて作曲された
「金色の魚」という作品もあります。
ドビュッシーの音楽は
本当に絵画を見ているようで
聴いているだけで
感性が豊かになった気分になります。
◾️終わりに
以上、本日は意外な切り口から
万博ロス(?)について
語ってみました。
このように
例え万博という催しが
会期終了を迎えたとしても
そこでの感動や衝撃は
今の私たちからは
想像もしない形で
これからも人類史に残っていくのです。
ドビュッシーの作品は
そのほんの一例。
それくらい、万博というイベントは
歴史的に見ても
貴重な文化の出会いの場なのです。
ただし、写真のキャプションにも書きましたが
当時は生きた人間の展示もあり
植民地支配の時代だったとはいえ
今日的な目から見ても色々問題はありました。
2025年の大阪関西万博も
陰に陽に様々な問題を
含んでいるかと思います。
それでも、比類なき文化・技術の交差点として
この度の万博が
これからの私たちに暮らしに
想像を超えた残響を
もたらしてくれることと思います。
時を超えて、国を超えて
人類がより素敵な
文化を織り上げていけますように。
それではここまで読んでくださり
ありがとうございました!
よろしければ読了記念に
いいねを押していただけると
励みになります!
万博もそろそろ終わるので
ぼちぼち文化教養系トークや
来年の世界一周旅行に向けた経過も
シェアしていけたらと思っております。
気が合いそうな方は
ぜひフォローもよろしくお願いします!
いいなと思ったら応援しよう!
いつも読んでくださり、ありがとうございます。
皆様の閲覧やフィードバックを励みに、より良い記事を目指して精進中です。
「こういうのが読みたかった!」と思ってくださった方は、チップで応援していただけると嬉しいです。
いただいたご支援は活動費として大切に使わせていただきます。