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【#17】映画memo『ワン・バトル・アフター・アナザー』

スキマからこんばんは。
先日の『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』に続き、またオモロー映画を観てきました。私が寝ぼけていただけなのか、ハリウッドが近頃飛ばしているのか不明ですが、気になる洋画が多めです(前者だよ)。
 
今回楽しませてくれたのは、
ポール・トーマス・アンダーソン監督最新作
『ワン・バトル・アフター・アナザー』。
 
いやーよかった! タイトル長いけどw
一生言い間違えそうですが、変な邦題にならなくてよかった気もしますね。
 
ぶっちゃけ、トレーラーを観て「これどういう映画なんスかね?」みたいな気持ちにさせられていたのは、私だけじゃないと思いたいのですが、何だか宣伝に迷いのようなものがあるように感じていたんですよね。
実際、観て納得。ひと言じゃ語れない。
(※このnoteもネタバレの箇所があるため、先に展開がわかってしまうのがどうしても嫌な方はお気をつけくださいませ。)
 
主演はレオナルド・ディカプリオ。そして、私の大好きなベニチオ・デル・トロおじさんや、ショーン・ペン、レジーナ・ホール、テヤナ・テイラーらが出ています。

あらすじ

最愛の娘と平凡ながらも冴えない日々を過ごす元革命家のボブ(ディカプリオ)。突然、娘がさらわれ、生活が一変する。異常な執着心でボブを追い詰める変態軍人“ロックジョー”(ペン)。次から次へと襲いかかる刺客たちとの死闘の中、テンパりながらもボブに革命家時代の闘争心がよみがえっていく。ボブのピンチに現れる謎の空手道場の“センセイ”(デル・トロ)の手を借りて、元革命家として逃げ続けた生活を捨て、戦いに身を投じたボブと娘の運命の先にあるのは、絶望か、希望か、それともー

Filmarksより        

字幕は「ハズレ作品なし!」の松浦美奈さん

映画好きっ子の皆さん、松浦美奈さんですよー。彼女が字幕を担当している作品にハズレなし、と私は勝手に思っております。ですよね!?

前半は、お下劣ポイント多めですが、致し方なし。苦手な方は、この辺り耐えてください。しばしやり過ごせば面白くなるから! 
まぁまぁ長尺の162分ではあるものの、PTA監督の手腕によりテンポ良く進むため、ずっと集中して飽きずに観させてくれます。

カッコ悪いディカプリオが、よき!!

ディカプリオが演じているのは、酒と大麻でイカレている元革命家ボブ。革命運動から距離を置き、一人で一生懸命に娘の子育てをしてきたものだから、もうすっかりただの中年パパになっています。
 
仲間との合言葉を忘れちゃったり、ランデブーポイントがわからず、素直に教えてくれない仲間にキレまくったり。可愛い過ぎ。面白過ぎ。
日本の劇場で声出して笑う人って少ないと思いますが、今作は周りも結構ウケてましたね。可笑しくて仕方なかったです。携帯の充電に必死なところとか。走行中の車から躊躇してなかなか出られないところとか。
 
溺愛する娘の一大事だからって、必死になっている姿が笑えてきます。ヨレヨレですしね。でも、ここまでカッコ悪くなれるディカプリオ、最高にカッコいいなって思いました。相変わらず目のお芝居が素敵です。

デル・トロよ、あなたはやっぱりスター

そして、デル・トロ氏が演じるのは、ボブの一人娘・ウィラの空手の先生。逃亡するボブをサポートする役回りです。「センセイ」だけに、落ち着いていて、やたら肝が据わっており、大人の余裕をかましてきます。
 
この人、本当に不思議な魅力に溢れていて、登場すると瞬時に画面を支配しますよね。お顔が特徴的なこともあるかと思いますが、謎めいていてセクシーで、お芝居がセンセイ、いや、繊細。とりあえず毎回、私はいろんな意味で鼻血が出そうになっています。
ここは、私からも「サンキュー、センセイ、サンキュー!」と言わせてください(劇場でお楽しみくださいね)。

親子愛にウルッとさせられちゃう

で、肝心の、物語の主軸となる父と娘の絆について。娘ウィラ役の新星、チェイス・インフィニティが、これまたいいです。可愛い。そして堂々たるお芝居で、スターたちと互角に渡り合っています。人気出るんでしょうね。
 
ピュアな少女から脱却せざるを得なくなる様を瑞々しく演じているのですが、父に再会するシーンが涙腺を刺激してくる。ディカプリオが「パパだよ。もう大丈夫だ(※セリフ、字幕通りじゃないです)」って言い聞かせるところがね、泣けます。観客は、このシーンまでにDNA鑑定のくだりを見せられていますから(※詳細は劇場で)、それも相まって、よりグッときます。

これぞ、エンタメ!映画の真髄ここにあり

観た人みんなが褒めちぎっているショーン・ペンも、もちろん最高の演技を見せてくれています。かなりぶっ飛んだ変態軍人役だというのに、最終的には「哀れよのぅ」と思わせてきますからね。「男は男でプライド保つのに大変そ・・・」って同情する部分がありました。
 
全然語り尽くせないなっ(さらに長くなっちゃうので、レジーナ・ホールとテヤナ・テイラーの二人については自主的に割愛しときます)。
起伏のあるハイウェイとカメラワークを活かして撮られたカーチェイスシーンもスリル満点で必見です!車3台だけなのに緊迫感がすごい。
 
白人至上主義や移民問題を取り上げつつ、1本の映画の中にアクション、スリラー、コメディ、人間ドラマと複数の要素が入っているのも魅力。

ユーモアを織り交ぜながら飽きさせず、魅せるシーンはキッチリ観せて、さらに社会風刺も込め、ネタ(今回は合言葉)を回収しながら、自分が決めたテーマ(今回は親子愛)をしっかりと伝える。これ、名作には揃っているんですが、監督にしても脚本家にしても、できる人って少ないですよね。
ただただ尊敬します。

【人生、「まさか」の闘い時もあるけれど、時には人の手も借りながら、希望をもって生きていこうぜ。家族って厄介だけど、やっぱいいよな】ということかしらん、と私は感じました。
 
若干好き嫌いが別れるようで、本作がまーったく響かない人もいる様子。
私の場合は「一生で観た方が幸せな映画」の中にリスト入りした感があります。もしかしたら、もう一回観に行くかも。
構想20年。PTA監督がしつこく企画し続けてくれたおかげで(もっと他の言い方にしようか)、いいもの観られました。
 
気になる方も、そうでない方も、ぜひ劇場で!!
 
『ブギーナイツ』『マグノリア』『ファントム・スレッド』『リコリス・ピザ』と同監督の作品を観てきましたが、観た作品も未鑑賞作品もPTAワールドを改めて楽しもうと思います♪
(ちなみに、私は『ファントム・スレッド』が好みです。)
 
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