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【ドラマ小説】300日目のコーヒー《番外編》

#第一回豆星文学賞

お友達noterのぱちこ☆が開催の文学賞に、自分のシリーズで参加します🖐️

今期の文学賞への参加は1話のみ。

ぱちこ☆の世界を想像し、その中にシリーズの登場人物を潜入させ、TKが妄想で物語にしてみたいと思います。


※これはTKの完全妄想物語である。
イラスト・素材:フジ笑八コさん




《今までに登場した人物》


《これまでとここからのお話》

八谷風歌はちや ふうかは新卒の営業社員。
同期入社で人事部事務の小竹哲子こたけてつこに連れられ、喫茶『ルワンダ』で心和むコーヒーTimeを過ごすようになる。

同じ会社の企画部で始まっている珈琲開発のモニターをすることになり…企画部の絵莉衣えりぃ友美ともみの関係にも触発される。

新しい珈琲開発に必要な香草が、ある町で栽培されており、買い付けはルワンダのママ幸泉雅こいずみみやびの仕事なのだが体調不良で、急遽友美がマスターから呼び出される。




「300日目のコーヒー」《番外編》

小室友美こむろともみ
香草🌿取りに。。


一一一ある日の喫茶ルワンダ一一一


窓際の真ん中の席で小丹枝おにしが小説を読んでいる。


小丹枝:マスター。今日はみやびさんは?

マスター(守):ちょっと風邪をひいてしまったみたいで。。

小丹枝:それはいけませんねぇ。雅さんの元気なお声も聞きたかったのに。。

マスター:ご心配おかけしてすみません。

小丹枝:では、今日は例の町へのコーヒーをお願いします。

マスター:はい、例の町行きですね。。


マスターはカウンターに戻り、奥の棚から陶器のドリッパーを用意し、入れ物を温め始めた。

ドリッパーを安定させる部分に、名札ホルダーのようなものがあり、マスターはそこへ『◯◯町へ』と書いた小さな紙を刺し入れた。

いつものように珈琲を淹れる。


ルワンダの店内に甘く懐かしい香りが立つ。


ドリップされたコーヒーが、浅めのレトロなカップに注がれ、小丹枝の前に置かれた。

そのコーヒーを一口すすり、美味しさに目を閉じる。

次の瞬間、窓際の席に小丹枝の姿とコーヒーカップは消え去り、小説に挟んでいた栞だけが残っていた。


(カランコロン♪)


小室友美こむろともみ:こんにちはー。

マスター:友美ちゃん、いらっしゃい。

友美:ママ、お風邪、大丈夫ですか?

マスター:うん。だいぶ良くなってるんだけど。。ごめんね。急に呼び出して。

友美:いいえ、大丈夫です。ところで、私に御用って何ですか?

マスター:みやびの代わりにおつかいに行って欲しいところがあるんだ。
今度の珈琲開発にどうしても必要な香草が、ある場所にしかなくてね。

友美:わかりました。で、どこへ行けばいいんですか?


マスターは窓際の席へ友美を誘導する。いつも小丹枝が座っている席だ。


マスター:友美ちゃんは今から僕が入れるコーヒーを飲んで、目をつむる。10数えて目を開けたら、そこが雲岬町くもみさきまちだよ。

友美:くも…みさきまち…?


(聞いたことのない町の名前)


マスター:おかめカフェのゆずこさんが迎えてくれるから、香草をもらってきて欲しいんだ。話は通ってるから。


友美:はぁ…。。

コーヒーを飲んで目をつむるだけで、ワープできちゃうの?映画みたい…


友美の前に温められたレトロなコーヒーカップが置かれた。

友美:いつものコーヒーカップじゃないんですね。。

マスター:うん。これはおかめカフェのカップだから。。


とっても甘い香りが鼻をくすぐり、美味しそうなコーヒーがドリップされていく。


そして、コーヒーがカップに注がれ…。


トポトポトポ…ジャー。


友美:ん〜いい香り。。(ゴクっ)おいひぃ〜。

自然に目を閉じると、高校時代のハロウィンの日、学校の屋上で発生練習をした帰りに見知らぬお兄ちゃんにもらった、ポロポロカスが落ちる焼き菓子が美味しかった日のことが思い出された。

(ハロウィンの思い出)


そして、目を開けると…



雲岬町一一一カフェ店内


謎の女性:あらっ。今日2人目のお客様だわ。いらっしゃいませ。


目の前にはマスターの代わりに、黒髪・前髪ぱっつんで肩ぐらいのボブ、橙色の着物をきっちり着付けし、肩紐がフワフワした白いエプロン姿の可愛い女性がにっこり笑っていた。。


友美:もしかして、おかめカフェのゆずこさんですか?


ゆずこ:はい。おかめカフェのゆずこです。

友美さん、お茶菓子どうぞ。。

友美:なんで、私の名前知ってるんですか?

ゆずこ:ふふふふふ。

(あそこ。)

と、ゆずこが指差した先には、黒板があり、「今日のお客さま」と書いてある横に


             今
       小 小   日
       室 丹   の
       友 枝   お
       美 進   客
       さ さ   さ
       ま ま   ま

友美:えっ!小丹枝さん?!
 小丹枝さんも来てるんですか?どこ?

ゆずこ:あの方は、あちらへ。

ゆずこの手の先を見ると小窓から、小丹枝が隣の建物に入って行くのが見えた。


友美はルワンダで入れてもらったコーヒーカップを持ったまま、雲岬町へワープしてきたようだ。

席にはカップと同じ模様のコーヒー皿。そして、同じ模様のお菓子皿の上に、昔ハロウィンの時食べたような焼き菓子が置いてある。

友美は焼き菓子をいただき、コーヒーを一口飲む。

友美:おいひぃー。

ゆずこさん:お口に合うようでよかった。。(笑顔)

友美:あ、そうだ!
   ルワンダのマスターから香草を分けてもらうように言われてきました。

ゆずこ:(うなづき…)守さんから、聞いてますよ。

友美:あのぅ。ここはどこなんですか?
   ルワンダで甘くて懐かしい香りのコーヒーを飲んだら、ここにワープしてて…

ゆずこ:ふふふ。ここは雲岬町といいます。誰でも来れる場所じゃないんですよ。
心が純粋な人しか、私の姿も見えません。

まっすぐに友美の目を見て、しっかり話すゆずこさんの目に嘘はなかった。
友美は安心して、コーヒーを飲み干す。
ゆったりした気持ちになり、ほっとひと息ついた。


ゆずこ:では行きましょうか?

友美:どこに?

こっちです。と、ゆずこは友美の手を引いて、入り口からおかめカフェの裏側にある菜の花畑に着いた。


友美:わぁー綺麗✨かわいいー。

ゆずこは背負うタイプの竹で編まれた籠を1つ友美に渡す。
そして菜の花畑から、いくらか採り、

ゆずこ:友美さん。守さんから言われている香草はこれです。

それは、よもぎのような形の緑の葉っぱだった。

友美:大丈夫かな〜間違えそう。。

緑がいっぱいすぎて、別の種類の雑草が混ざってしまいそうだ。

ゆずこ:大丈夫です。呪文を教えます。

ゆずこは両手で口を隠すようにして、友美に耳打ちした。

友美はゆずこに教えられた通り、心の中で歌う。

るわぁんだのしぃずぅくぅ〜♪

すると、あんなに生い茂っていた菜の花畑の草たちが、そよそよと風に吹かれ、やがて友美が探している香草だけが輝き、「あなたの探しているのは私よ」と言わんばかりに、光を放ち始めた。

友美:ひゃあーーー!

ゆずこ:友美さん、うまくいったわ。今よ!

そう言いながら、ゆずこはマッハの速さで、香草を摘みはじた。
友美も摘んではいたが、香草たちの輝きが小さくなってくる度に心の中で、

るわぁんだのしぃずぅくぅ〜♪

を繰り返し歌いながら。。

2人の籠に香草がいっぱいになった。。


友美:ゆずこさん、ありがとう!

ゆずこ:うふふふふ。

摘み終わり、2人がカフェの入り口に向かおうとした時、隣の建物から小丹枝と女性が出てきた。

女性を見て、友美はびっくりした。。


えっ?え…?えぇーーー?!


小丹枝の隣に居る女性は黒髪ロングの幼馴顔。
でもよぉーく見るとゆずこさんと瓜二つだった。。

ゆずこ:紹介します。双子の姉のぱちこです。

ぱちこ:こんぱちわ。

友美:(ふたごぉ〜?)こんぱちわっ。

ぱちこ:私のことが見えるんですか?

友美:はい。

ぱちこ:じゃあ、あれは?

ぱちこが指さす方を見ると1羽の白鳥が木の下にたたずんでいた。

友美:白くてかわいい鳥ですね。

ぱちこ:ちょっとゆずこぉ〜この子すごい!私たちだけじゃなくルワちゃんのことも見えるんだって。。どうなってんの?

ゆずこ:うふふふ。今日は雅ちゃんが来れなくなったから、ピンチヒッターが行くよって守さんから連絡があったのよ。

ぱちこはニコッと笑って、綺麗な包装紙に包まれた長方形のものを友美に渡してくれた。

ぱちこ:何か困ったことがあったら、これを出してください。

友美:出す?

ぱちこ:これは雲岬町行きのハガキです。
    きっとこの先使うことがあると思うから、大事に持っていてください。

友美:…はい。ありがとうございます。

小丹枝:(友美に会釈し…)ぱちこさん、そろそろ行きましょうか。

そう言って、小丹枝とぱちこは少し先の🍄の形をした建物に入って行った。

ゆずこ:友美さん、早くしないと香草が苦くなっちゃうから手伝ってください。

友美:はい。

おかめカフェの横に井戸があって、ゆずこはジャブジャブと水を汲み始めた。
大きなたらいに水を入れ香草を広げ、汚れを取り洗う。

2人できゃあきゃあ言いながら、香草は綺麗になっていった。

ゆずこは井戸の近くにたくさん置いてあるザルに洗った香草を広げて干し始めた。
友美も見様見真似で手伝う。

ゆずこ:今日はお天気なんで、もう少し干しておきましょう。
疲れましたね。お茶にしましょうか。。


2人は店内に入り、友美は来た時とは別のテーブルに案内された。

おかめカフェはルワンダと同じ間取りになっており、ゆずこがカウンターの中に入るとルワンダのママ(幸泉 雅こいずみ みやび)のことが思い出された。

友美:ゆずこさんってルワンダのママに似てません?

ゆずこ:うふふふふ。雅ちゃんは私とぱちこの姉なんです。私たち三姉妹なんです。。

友美:ええーーっ!びっくり🫢

ゆずこは陶器製のドリップセットを用意し、友美の座るテーブルに運ぶ。
友美の目の前で、コーヒー豆を手挽きし始めた。

友美:ん〜。いい香り〜♪

ゆずこ:友美さん、ドリップしてみます?

友美:えっ?いいんですか…やりたい。。

ゆずこは陶器製のドリップカップを少し温め、安定させる部分に「喫茶ルワンダ」と書かれたメモを差し込み、コーヒーポットにセットする。

ゆずこ:友美さん、こうやって回しながら入れるの。するとコーヒーが…ね。やってみて。

友美はゆずこから、ドリップポットを受け取り、ゆずこが教えてくれた通りに、お湯を回し入れる。

もくもくと小さな泡がたって、ホクホクした物体がにっこり笑っているような気がした。

ゆずこ:友美さん。じょうずぅ〜👏✨

友美:ええっーそうですか?(照れながら…)

ゆずこは温めたコーヒーカップをテーブルにセットした。

友美:あれ?そのカップは…

ゆずこ:そう。ルワンダのカップですよ。

コーヒーポットからコーヒーカップに注いでくれた。

トポトポトポ…ジャー

いい香り。。
ゆずこさんと2人でコーヒーTimeを味わえるのは嬉しいが、これを飲むとお別れかと思うと、なんだか寂しくなってきた。

友美:ゆずこさん。また会えますか?

ゆずこ:きっと会えますよ。友美さんなら。
ルワンダに帰ったら、守さんにさっきぱちこが渡したハガキを預けといてください。
雅ちゃんが使い方を知ってるから。。

友美:はい。わかりました。。

ゆずこ:そろそろかな。。友美さん、目をつむって10数えてください。


友美:ゆずこさぁ〜ん😢


ゆずこ:大丈夫。歌ってあげるから、安心して目を閉じるのよ。

♪るわぁんだのしぃずぅくぅ〜
 るわぁんだのしぃずぅくぅ〜
 るわぁんだのしぃずぅくぅ〜
 huu huu〜♪

歌が聴こえなくなって、目を明けるとそこは、ルワンダの窓際のレジに近い席。
すなわち、いつも小丹枝が座っている隣のテーブルだった。


友美:あっ!香草忘れた!


マスター(守):おかえり。大丈夫だよ。香草はほら、ちゃんと届いているよ。

友美:えっ…なんで?でも良かった。。
   あのぅ、マスターこれ。ぱちこさんからいただきました。

マスター:ぱちこに会えたの?

友美:はい。小丹枝さんが先にいらっしゃって、ぱちこさんとご一緒でした。

マスター:うん、順調だね。

友美:なんのはなしですか?

マスター:その内分かるよ。


ぱちこから受け取ったハガキを2人で眺める。

雲岬町と喫茶ルワンダが存在する街、いつの時代になっても、空は繋がっている。。


#なんのはなしですか

#第一回豆星文学賞



出来次第貼る予定のエリア。。
最下段にあり。


《インフォメーション》

小説の中の白鳥ルワちゃんのクリアファイル🦢✨

ルワちゃんがいるわ✨🦢✨


この物語はシンガーソングライター八風(やふぅ)ちゃんの応援企画から始まりました。




コーヒー屋さんのモデルとなったのはコチラのショッブです💁‍♀️

☆*:.。. ✨☕️☕️✨.。.:*☆






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