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スキー場のゲレンデは半自然草原である

先日、磐梯山温泉ホテルに宿泊したお話の続きです。

朝食の時間が遅めだったので、その前に何か写真が撮れないかと、カメラを持ってホテルの山側に広がるゲレンデを歩いてみました。

ハンモックが気持ちよさそう

梅雨末期ということもあって朝っぱらから蒸し暑い日でしたが、気温が高いぶん虫たちは活発です。まず目に付いたのは、アイキャッチにも使用したベニシジミです。

ベニシジミ
OLYMPUS OM-D EM-1 MarkⅡ
M.ZUIKO DIGITAL ED40-150mm F2.8 PRO
F4.0 1/1000 +0.7EV ISO400

あちこちのセイヨウノコギリソウの花にとまって、なわばり占有していました。普通種ですが、綺麗なチョウですよね。

ベニシジミ
OLYMPUS OM-D EM-1 MarkⅡ
M.ZUIKO DIGITAL ED40-150mm F2.8 PRO
F3.5 1/1600 +1.3EV ISO400

前後に花をボカせて入れてみました。露出もプラス1.3まで補正して明るめに調整しましたよ。この子はちょっと翅が擦れてきていますね。

ツバメシジミ
OLYMPUS OM-D EM-1 MarkⅡ
M.ZUIKO DIGITAL ED40-150mm F2.8 PRO
F5.6 1/1000 ISO400

青いシジミチョウが飛んでいました。草原性のヒメシジミでは? そう思って追いかけると、ムラサキツメクサに止まりました。あーツバメシジミか。いや、綺麗なチョウなんですけどね。比較的街中でも見られる種類です。翅を開いてくれたので、できるだけ翅にピントが合うように絞りを5.6まで絞り込みました。

ヒメジシミ
OLYMPUS OM-D EM-1 MarkⅡ
M.ZUIKO DIGITAL ED40-150mm F2.8 PRO
F8.0 1/250 +0.7EV ISO400

いましたよ、ヒメシジミが。かなりボロになったメスですが・・・。もう発生期の終わりなんですね。他にヒョウモンチョウの仲間もいたのですが、メスを求めて飛び回るオスばかりで、種類が識別できるような写真は撮れませんでした。

ゲレンデは冬は雪が積もっていますが、それ以外の季節は草原が広がっていて、季節ごとに花々が咲き乱れます。まぁ生えている植物はといえば、フランスギクやらムラサキツメクサやら、外来種がほとんどなのですが・・・。しかしそこには、草原性の在来植物や昆虫も少なからず生息しています。

孵化直後のキバネツノトンボ
OLYMPUS OM-D EM-1 MarkⅡ
M.ZUIKO DIGITAL ED40-150mm F2.8 PRO
F4.0 1/160 ISO400
深度合成モード(ステップ3、8枚自動合成)

これも草原性の昆虫。この春、軽井沢でも撮影したキバネツノトンボの、孵化直後の幼虫を見つけました。

マクロレンズは部屋に置いてきてしまったので、望遠ズームで撮影した上の画像をトリミングしてみましたよ。

孵化直後のキバネツノトンボ(トリミング)
OLYMPUS OM-D EM-1 MarkⅡ
M.ZUIKO DIGITAL ED40-150mm F2.8 PRO
F4.0 1/160 ISO400
深度合成モード(ステップ3、8枚自動合成)

ツノトンボはウスバカゲロウに近縁の昆虫なので、幼虫の姿はアリジゴクによく似ています。孵化後数日は、写真のようにかたまって過ごすそうですが、その後は地上に降りて昆虫などを捕食するそうです。
軽井沢を含む東信地域では比較的多い昆虫なのですが、草原の減少とともに数を減らし、環境省のレッドリストには指定されていないものの、あちこちの都府県でレッドリストに指定されています。

そして草むらを歩き回っていると、なにやら草陰をコソコソと、私を避けるように移動する物体が・・・。

オオジシギ!
OLYMPUS OM-D EM-1 MarkⅡ
M.ZUIKO DIGITAL ED40-150mm F2.8 PRO
F4.0 1/320 -0.3EV ISO400
デジタルテレコン

環境省により準絶滅危惧種に指定されているオオジシギ(たぶん)。オーストラリアから繁殖のために本州中部〜北海道、ロシアの草原に渡来する渡り鳥です。ジシギの仲間は識別が非常に難しいのですが、日本で繁殖しているのはオオジシギだけなので、7月中旬に目撃したこの個体は、オオジシギの可能性が非常に高いです。
本州では草原の減少とともに数を減らしていて、軽井沢でも以前は南軽井沢の農耕地で繁殖していましたが、ここ数年、そこでも見られなくなってしまいました。北海道にはまだ多く生息しているようですが、そういえば私がトマムに派遣されていた頃、ゲレンデの照明に止まるオオジシギを撮影していました。その当時のピッキオスタッフブログがこちら。

当時は雲海テラスが始まったばかりでしたが、今のトマムはずいぶん変わりましたね。

私が大学の生物学科の学生だった頃はバブル末期で、スキー場やゴルフ場のリゾート開発は自然破壊の代表例と考えられていました。しかし元々草原だった場所に作られたスキー場やゴルフ場では、多くの草原性の在来植物や昆虫が生き残っています。また、森林を造成して土地を大きく改変した場所でも、比較すれば多様性こそ低いものの、今となっては貴重な草原性の生物の生息環境になっているのです。そんなスキー場の草原についての記事が、(一社)日本スノースポーツ&リゾーツ協議会のホームページに寄稿されていたので、紹介してこの記事を終えたいと思います。

スキー場の豊かな草原の歴史と、その守り方

それではまた。


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