バックレ・トゥ・ザ・フューチャー 第2話「道」
希望とは、もともとあるものともいえぬし、ないものともいえない。それは地上の道のようなものである。もともと地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。
6時半ぐらいに目覚めて憧れのコカコーラメキシコを飲んだ。うん、確かに甘みが違う。後味がなんか柔らかい感じ。しかし個人的にはやっぱ日本のマックのコーラがいちばんうまいと思う。とりあえず天気は最高そう。



朝食無料だったので行ってみることにした。アメリカに来るとエレベーターの形状とか音がいちいちおもろい。ぽーん。セルフワッフル焼きマシンでワッフルを焼こう。生地を流し込んでもタイマーが動かないので困っていたら親切ニキが「回転させるんやで」って教えてくれたよ、ありがとう。リンクソーセージ、芋、卵、コーヒーとオレンジジュース。ふつうに全部おいしかった。3年前ハモサのホリデイインで朝食にうんざりしていたことが懐かしい。



8時過ぎに出発。昨日はスーパーしか行けなかったので、まずは24時間営業の薬局に寄る。この日は5月の最終月曜日でアメリカは祝日、戦没将兵追悼記念日(Memorial Day)。そのおかげで日本人の我々にも全商品3割引にしてくれて何だか少し申し訳ない気持ち。
でもよくよく考えると、日本だと戦没者って言葉は感覚として第二次世界大戦までのものでしかないけど、アメリカはその後朝鮮ベトナムだけでも数万人いるんよな。中東でもずっとなんかやってるし。
1946年以降、戦争別・国別戦没者数の表に日本は出てこない。しかしそんな時代ももう終わろうとしている。先人たちが国の根幹にインストールしておいた「それを すてるなんて とんでもない!」っていう仕組みもついにぶち壊される寸前まできていて嫌になる。


このロードトリップのために作ってきたプレイリスト(550曲ぐらい入り)をシャッフルで聞きながらハイウェイI-11を南へ。Iで始まる道は州間高速道路(Interstate Highways)で、日本の高速と同じようにランプ、インターチェンジがあって乗り降りする感じ。
フーバーダムとボールダー・シティ(La La Landミアの実家があるところ)を横目にUS-93に入る。USで始まるのはアメリカ合衆国番号付きハイウェイ(United States Numbered Highways)で、こっちは日本の国道に近い。街と街の間は信号とかもなくてほぼ高速道路やけど。ラスベガス郊外は砂か岩かようわからん黒っぽい地質のところが多かった。ちょっと街から離れただけで景色のスケールが桁外れ。


昨晩ビールを飲みながら彼女が韓国のヒップホップグループEpik HighのYouTubeを見返していた。「グランドキャニオンまでキャンピングカーで行ってラーメンを食べる」という企画で、偶然今日うちらが通る道を走っていて、途中のサービスエリア的なところが面白そうだったのでそこで休憩することにした。


(君も設置しないか?8800ドルから)


ラスベガスとかトランプ大統領のネタグッズとかマジグッズがめちゃくちゃいっぱいあって最高な休憩所。彼女は貧ぼっちゃまみたいな半円マグカップ(ベガスで全財産すったので半カップしか買えませんでした、て書いてある)とトランプガンギマリ灰皿とエレクトリックキノコソックスを購入。エピカイのタブロとミスラとおそろいのミサンガも買って装着した。さあ、この中の1人だけ俺と友情ブレスレット。赤いMAGA帽子も買うか迷ったけどやめといた。

クルコンもマスターしていい感じだったので次の街まで運転させてもらう。ラスベガスからここまで、spotifyプレイリストシャッフルは序盤からクライマックス的な曲をどんどんぶち込んできて、まるで火星に来たみたいな最高の景色を眺めながら最高の曲たちを聴いている。「DJだれ?」「過去のおれ!」この辺で流れた曲を一部抜粋。
Life on Mars - David Bowie (1971)
Abraham, Martin and John - Dion (1968)
Moonage Daydream - David Bowie (1972)
The Times They Are a-Changin' - Bob Dylan (1964)
Dance Me to the End of Love - Leonard Cohen (1993, live)
White Rabbit - Jefferson Airplane (1969, live)
This Little Light of Mine - Sam Cooke (1964, live)
길 - g.o.d (2001)
Let It Loose - The Rolling Stones (1972)
Dosed - Red Hot Chili Peppers (2002)
Get Back - The Beatles(1970)
僕が行くこの道は どこへ行くのか
どこへ僕を連れていくのか そこはどこなのか
わからないけれど わからないけれど わからないけれど
今日も僕は歩いているね
人は道がみな定められているのか
そうでなければ 自分が自分の道を作っていくのか
わからないけれど わからないけれど わからないけれど
こんな風にまた歩いているね
僕はどうしてこの道にいるのか
これが本当に僕の道なのか
この道の果てで 僕の夢は叶うのだろうか
25年前から聞き続けているKPOP史上屈指の名曲、godの「道」がここで流れて大興奮。Wassup Wassup!!(メンバーの1人がワサップマンていう名前でおもしろYouTubeをやっているよ)
すべてが心地よくて、もう帰りたくないって気分。小一時間走ってルート66でおなじみのキングマン(Kingman)に到着。


アリゾナルート66ミュージアムでTシャツとマグネットとパスポート型のスタンプ帳を買った。アメリカのマザーロードことルート66は今年11月でちょうど100周年を迎える。3年前のLA最終日のサンタモニカ(シカゴ発ルート66の終点)の続きを旅しているんだ。
わけのわからない超ロング編成貨物列車に圧倒されつつ、向かい側の有名ダイナーMr. D'zでバーガーランチ。バーガーもフライもうまいし自家製ルートビアがうますぎる。チップ入れて48ドルちょっと。クレカ明細7934円。海外手数料があるから1ドル165円ぐらいの計算になるのかい。エグいて。




彼女と運転を交代して、ついにルート66に入る。この道も元々はUS-66だったのだが、バイパスのI-40が開通したことで国道としては1985年に廃線になっている。その後各地に復興協会的なものができて、現在では「歴史街道」のような扱い。旅行前に映画『カーズ』を見直してきたけど、「地形に沿った」旧道と、「たった10分短縮するための」新道ってのがよくわかる。

まずはハックベリー雑貨店(Hackberry General Store)に行ってみる。ハックベリーはかつてここにあった町の名前。全盛期はいくつかガソリンスタンドがあったようだが、I-40開通後は車が通らなくなりほとんどゴーストタウンになってしまったらしい。ざっくりハックベリー町史。
1875年~ 銀鉱山の町として発展
1919年 廃坑でゴーストタウンに
1926年~ ルート66開通で復活
1934年 ノースサイドグローサリー開業
1978年 ノースサイドグローサリー閉店、再びゴーストタウンに

この町で最後まで営業していたノースサイドグローサリーの建物を再利用してお土産屋さんにしたのがハックベリー雑貨店。店の入り口のところではおじさんが弾き語りをしていて、ちょうどいいタイミングでRoute 66を歌いだした!元はジャズのスタンダード曲で、チャック・ベリーがロックンロールカバー(『カーズ』でも使われてた)した後はストーンズやドクター・フィールグッドがそれを受け継いだ。ルースターズのもめちゃくちゃ聞いたなー。いつかこの曲みたいにシカゴから西向きに走破してみたいね。
シブい演奏を聞かせてもらったので1ドルをチップ入れにぶち込んで店内へ。さっきのパスポートにスタンプを押してもらい、ピンバッジを買った。



このパスポートのデザイン妙に懐かしいんよなー。特に写真と写真への文字の入れ方の感じ。あ、これはあれだ!マザー2の伝説の攻略本「ひみつのたからばこ」だ!たぶんこういうのを参考にして作ってたんやろうね。さて、時刻は13時半。そろそろ次の街に向かおう。
