7 雨の宝林寺~「ぴぃぷる」でピーヒャラ
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【めぐみの場合】
冷たい雨の宝林寺
2025年3月15日。
重要文化財をいくつも抱える細江町の初山宝林寺は「えんの市」の会場として、毎年場所を提供いただいており、今年で三年目になる。
私はイチコと駐車場で合流した。
ふたりとも少し緊張している。
今年の「えんの市」は、まだ資金の見通しが立っていない。
しかし、まずは今年一緒に取り組む予定の方々を住職に紹介し、現状を報告しようと、ご挨拶に伺った。
「へちま音頭」の復活を中心企画として浜松市の助成金を申請する予定であること。不採択の場合も考え、企業協賛も並行して検討していること。
私とイチコは、今考えていることを一つずつ丁寧に伝えた。
ひと区切りついたところで、協働予定の方々を紹介する。
「浜松へちまミライ」の五明氏と「浜松里山竹クラブ」の池谷氏である。
お二人にはへちまと竹を使って、当日の会場装飾をお願いしており、境内を見学していただくことになっていた。

全員で境内を一回りし、その会場の素晴らしさを口々に話した。しかし雨と寒さの中、長く立ち話をするのは難しかったため場所を移すことにした。
境界線が溶ける
向かったのは車で1分の珈琲・レストラン「ぴぃぷる」
温かい飲み物を前に話しているうちに、自然と会話が弾み始める。
池谷氏が、宝林寺の職員の方と以前の職場で同僚だったこと。
へちまの加工を行っている丸加産業さんはイチコの住む浜北にあり、事務所の前をよく通っていること。
五明氏が和楽器の団体に所属しており、篠笛や笙を演奏できること。
池谷氏は元同僚に直接連絡を取り、
改めて宝林寺を訪れて竹灯籠の配置図を作成。
こちらから指示することはほとんどないまま作業を進めてくれた。
五明氏は職場の社屋を「えんの市」の雨天会場に使わせてもらえるよう、掛け合ってくれるという。
まだ、アレンジが決まっていない「へちま音頭」だが、もし仮に和楽器で演奏することになれば、所属団体の奏者に話をつないでくれるという。
この時点では、五明氏は篠笛奏者としてステージに立つつもりは無く、イチコも自分が歌う事になるとは思ってもいなかった。
