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【#創作大賞2026】#2 更年期ファンタジー 聖ホルモーニア・クエスト ~お母さん、今日も転生したの?~





こんにちは😃

異世界転生中のアザミです。



今日もはりきって始めます。

『アザミの異世界転生日記』



第2弾です。

娘に「アウトプットだよ!」って言われて始めたnoteですが、
前回は自己紹介で終わっちゃって……☆


今日は気を取り直して、
ライブ感(娘にアドバイスもらいました☆)全開で、転生日記を書いていきたいと思います!


前回の、


「エベレスト級の立ちくらみが来たと思ったら、布団の上から草っ原にいた」

ってところの続きからです。


めまいがひどくて、頭が洗濯機みたいにグルグル回っているところからね!


思い返すほど理不尽な出来事だけど、これが異世界転生ってものなのよね。


まだ転生初心者🔰ですが、がんばりまーす😃 ミ☆


第1話の③:アザミ、モンスターと戦う


気がつけば、私は草っ原で突っ伏していた。


視界がグニャグニャと歪んでいる。


立っているのか、座っているのかもわからない(突っ伏してたけど)。


さっきまで、そろそろ買い替えたいくらいヘタった布団を握っていたはずの指先には、チクチクとした、生ぬるい雑草の感触。


和室の布団が、草っ原。


布団にいたはずのわたしは、なぜか草っ原で目を回している。


「……う、うぉええ……」


めまいがひどすぎてキモチワルイ。


グルグルグルグル、まるで洗濯機で回されてる服のよう。
気持ち悪すぎて、頭を起こすことができない。


ああ、そういえば、今日は洗濯機回してないわ……。


「パタパタパタ」


……今日もあの鳩、来てるのかしら?



おとつい、ベランダに干した洗濯物に鳩のフンがついていた。 あのベチャッとした白いフン、落とすのがどれだけ大変か、鳩は知らないのよ。


「パタパタパタ」


ベランダから羽音が聞こえている。
窓から飛び立つ鳩が見えた……ような気がした。


「パタパタパタ」


ぐるぐる回る視界と、近づいてくる羽ばたき音。


鳩なのか、めまいなのか。


私、一度にふたつのことは処理できないんです。勘弁してください。


わけがわからなくなった頭を少しでも鎮めようと、こめかみに手を伸ばした瞬間、


「おみゃーさん! 何ボサッとしとるだ!」



突然の甲高い声が、私をぶっ刺した。


え? 何?


「おみゃーさんだわ! おみゃーさん!」


オミヤさん? 誰?


めまいをこらえて視線を向けると、少し離れたところで、ばあさんが手を振り回して叫んでいるのが見えた。


「パタパタパタッ」


また頭上で、羽音。
さっきから、この音がうるさいのよ。


鳩? またフンをしに来たの?


正体を突き止めようと、ばあさんから視線を移すと──


ギャッ! なにこれ!


デカい、デカすぎるコウモリが目の前にいた!


コウモリ。


暗くなると、どこからともなく現れて、あちこち飛び回ってるアレだけど、
こんなデカいのは見たことない!


ていうか、コウモリ、マジマジ見るの初めてなんですけど!


コウモリの目がグルグル回っている。


コウモリってこんな目してるの?



ぐるぐる、ぐるぐる……。



ああっ、どうしよう!
コウモリの目がぐるぐると回っていて、目が離せない


「何しとる! はよ、やっつけんか!」


ばあさんの叫び声が、私の意識を少しだけ現実に引き戻した。


「ホレ、その手に持っとるので、パコーンとやらな! はよ!」


手?


言われて気づいた。
私、右手におたま持っている。


力を込めると、手のひらに吸い付くように馴染む、愛用のおたま



忘れもしない、10年前。
イトーヨーカドゥーの改装セールで半額になっていたステンレス製のおたまちゃん。10年使い込んでも新品同様にピカピカなのは、私が毎日欠かさず磨き上げているからよ。


「ホレ、今だわ!」


遠くから叫ぶばあさんの声に呼応するかのように、私の右手が頭上をスイングした。 台所で、しつこいハエを追い払うときのような、無我夢中のスイング。


カッ、と途中で固い手応え。
私は無我夢中でスイングを振り抜いた。


ッコーーーーーーン!


信じられないくらい、いい音した。


わが家のエース、10年選手のおたまがデカすぎるコウモリの脳天を直撃し、コウモリが火花を散らして消滅する。


──え?


どゆこと?と思うと同時に、ウソのようにめまいが引いていき、視界はまっすぐ、頭もクリア。


まるで生まれたての朝のように、私の気分は晴れやか爽快になった。


「……治った?」


第1話の④:アザミ、筆頭賢者と出会う


「おみゃーさん、よーやってくれたわ!」


気がつけば、呆然とする私の真後ろに、ばあさんが立っていた。


白髪オンリーの髪をお団子スタイルでまとめた、おばあさん。70代後半くらいかしら? それとも80歳過ぎてる?


ベージュのニットに、グレーのスカート。濃い肌色のストッキングを履いていて、なにかしら、懐かしい、昭和な感じ。


ばあさんは、ふがふがと頷きながら、私を頭のてっぺんから、足の先まで舐めるように見て、


「おみゃーさん」


またもオミヤさんと私に呼びかけた。


「あの、私アザミです」


「おみゃーさんが……」


「あの、私、オミヤじゃなくてアザミです!」


おみゃーさんの……」


「聞いてます?」


なぜ、このばあさんは、私をオミヤと呼ぶのだろう?


誰かと間違えているのかしら?


私は辺りを見回した。
だだっ広い草っ原には、ばあさんとわたし以外、誰もいない。


雲一つないような青空に、一面の草っ原。
まるで鞍が沼公園みたい。


あ、鞍が沼公園っていうのは、隣の市にある大きな公園ね。一面芝生で覆われていて、子どもを遊ばせるのにオススメの公園なのよ。


市営の公園だからね、駐車場もみんな無料☆でね。
娘が小さい頃、お弁当を持ってよく行ったっけ……


「おみゃーさんは、聖ホルモーニア王国を救う、勇者だて!」


「……アザミですって」


私の必死の訴えを無視して、ばあさんはカサカサに乾いた手をおたまに伸ばしてきた。


メマイ・バッドを一撃でしばき倒せるたぁ、さすがだわ!」


「ちょっと! 触らないでよ!」


私は反射的にサッと背を向けた。



「チッ」


自分でもびっくりするくらい、小さな舌打ちが漏れた。


このばあさん、隙あらば私のおたまを盗む気かしら?


10年使い込んでも新品同様、毎日クレンザーで磨き上げているわが家のエース、イトーヨーカドゥーのおたまちゃんを、どこの馬の骨ともわからん(あ、ばあさんだけど)人に渡せるわけないじゃない。


「おみゃーさん!」


ばあさんが、いきなり、ガッと私の肩を掴んでくる。



指先に結構な力があって、ベージュのニットから漂う防虫剤みたいな匂いが鼻を突く。




「いやだから、わたしはアザ……」


「魔王エストロゲン・ロスを倒しゃー!」



「まお……ええ?」


ばあさんが、私の眼球を射抜くように見つめ、顔を近づけてきた。


「いま、この聖ホルモーニア王国は、魔王エストロゲン・ロスのせいで死にかけとるんだわ。」


「えええ?」


私の困惑なんてお構いなしに、ばあさんは、私の肩を掴んでグイグイと揺さぶってくる。


「いいかね、おみゃーさん。よう聞いてちょうよ!

いま、この聖ホルモーニア王国はな、魔王エストロゲン・ロスのせいで、どえりゃあことになっとるんだわ!」


ばあさんの口臭が顔にかかる。



……臭い。
ドブ川に古漬けを放り込んだような、なんとも言えない熟成された匂いだ。

「昔っから、この国は『聖域エストロゲン』の加護で平和だったんだて。


それがどうだわ、最近じゃその聖域がどんどん消えてって、代わりにわけのわからん不調の魔物たちが湧き出てきとる。

さっきのコウモリだってそうだわ、ありゃ『メマイ・バッド』っちゅー魔物だが、あんなんが国中に溢れとるんだわ!」


興奮気味にしゃべるばあさんの口の端に、白い泡が溜まり出した。
私はゾワゾワと嫌な予感に包まれ始める。


この距離、この勢い。
これ、絶対に来る。


「誰もあいつらを倒せんもんで、わしは古の言い伝えに頼ったんだわ。

『聖域が枯れるとき、異世界より魔王を倒す勇者が現れる』


……これだ!と思って、わしが持てる魔法を全部つぎ込んで召喚の儀式をやったんだて。


ほいだら、勇者の武器を抱えたおみゃーさんが降ってきたんだわ!


運命だと思わんかね!」


ばあさんは、私が抱えているおたまをビシッと指差して、ついに溜まりに溜まったものを飛ばしてきた。ギャッ。


「おみゃーさんの、その勇者の力があれば、魔王エストロゲン・ロスイチコロだわ!

頼むて、このを、わしらの平和を救ってちょうすっっっ!」


ばあさんが「すっ!」と叫んだ瞬間、わたしの頬にぬるりとした飛沫の感触。


うわっ……。
クサッ!


何よ、ちょーすって。
何言ってんのか、さっぱりわからないわよ!


ああ、ばあさんの唾を拭きたい。


でもふきんがない。ティッシュもない。直に触りたくないけど、顔に飛び散ったままなのも嫌すぎる。


「わかったかね?」


ばあさんがドヤ顔で聞いてくる。


唾の行方が気になって、何を言っていたのかまったく入ってこなかった。


いや、ちょっとは聞いていたけど、何を言っているのか、さっぱりわからない。


しかし、ここで「聞いていませんでいた」なんてと言えば、逆上したばあさんから追い打ちの「すっ!」が飛んでくるかもしれない。


それだけは避けたい。
なんとしても。


人生最大の危機だわ。



どうしたら……。


「おみゃーさん! 聞いとるかね?」


「……わたし、オミヤさんじゃありません」


「何言っとる! おみゃー……」

ばあさんがさらに何かを言いかけて、私の肩を強く揺さぶろうとした、そのとき。


『お母さーーん! いつまで寝てるの?

掃除機かけたいんだけど!』



空から、聞き慣れた、少し不機嫌な声が降ってきた。



「え?」



私が声のする方を見上げ、パチクリと瞬きをした瞬間。


頬を撫でていた草っ原の風が止まり、鼻をついていた、ばあさんの加齢臭……じゃなくて、独特の匂いがふっと消えた。



代わりに視界に飛び込んできたのは、見飽きた和室の、少し黄ばんだ天井。


「……あ、あれ?」


「いつまで寝てんの、もうお昼だよ」


ガラッと乱暴にドアが開く。
そこには、スウェット姿で大きな掃除機を抱えた娘が、呆れた顔で立っていた。


「あ、あんた……。私、今、草っ原に……」


起き上がろうとした瞬間、鼻先を「うっ」とくるような、何とも言えない酸っぱい匂いがかすめた。


ばあさんの唾の匂いが残っているのかと思って、慌てて頬を拭う。


「……汚なっ。お母さん、よだれ垂れてるよ。っていうか、枕、臭っ


娘が鼻を摘まんで一歩下がった。



私は絶望した。


ばあさんの唾だと思っていたあの不快な匂いは、他でもない、自分自身の枕から漂う「寝起きのよだれ」の匂いだったのだ。


50歳、主婦。


自分のよだれの匂いに打ちのめされるなんて。


「違うのよ! よだれじゃない……いや、よだれなんだけど、そうじゃなくて! 聞いてよ、さっきまで凄かったんだから!」


私は手を振り回し、枕に残った自分の「名残」を必死に否定しながら、ことの顛末を話し始めた。


パジャマ姿で草っ原にいたこと。


私をオミヤさんと呼ぶ妙なばあさんに会ったこと。


10年前のヨーカドゥーのおたまで、コウモリをパコーンとなぎ倒したこと。




「ねえ、これなんなの? 私、頭がおかしくなっちゃったのかしら?」


一気に喋り倒した私を見て、娘は掃除機の手を止め、ニヤリと口角を上げた。


「お母さん、落ち着いて。……っていうかさ」


娘は、私の手元に残っていた(なぜか寝室にあるはずのない)おたまを指差して、こう言った。


「お母さん、それ異世界転生だよ」



イセカイテンセイ?




これが、私の異世界転生の始まりでした。


あー疲れた。


こんなにたくさん文字書くのって、疲れるわね。


もう目がショボショボ😭


続きはまた明日、書きますね!


では、失礼します ミ☆



アザミ@異世界転生中
50歳パート主婦。ただいま異世界転生中😀


アザミっ娘@大学生:13分前
お母さん、カオスすぎwww

   アザミ@異世界転生中:3分前
      あーあーテスト、テスト。
   ねえ、これコメントの返事できてる?

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