2026年 ATPマスターズ1000 マドリードオープン
大会概要
基本情報
大会名:「ムチュア・マドリードオープン(Mutua Madrid Open)」
開催地:スペイン/マドリード
グレード:1000
サーフェス:クレー
開催日程:2026/4/20-5/3
ムチュア・マドリードオープンは、スペインのマドリードで開催される今シーズン4回目のマスターズ大会です。
全仏オープンの前哨戦として位置付けられており、標高650mの高地で開催される高速クレーの展開は特に注目されています。
クレーの王者アルカラス選手が不在となった今大会、誰が上位進出に名乗りを上げるか楽しみですね。
前回大会の振り返り
前回大会(2025)優勝者:C.ルード (ノルウェー)
前回大会(2025)準優勝者:J.ドレイパー (イギリス)
前回大会(2025)ベスト4:F.セルンドロ (アルゼンチン)
前回大会(2025)ベスト4:L.ムゼッティ (イタリア)
ベスト8:メンシク、メドベージェフ、アルナルディ、ディアロ
昨年のマドリードオープンを制したのは、ノルウェーのC.ルード選手です。
クレーコートを主戦場にしており、かつて世界ランキング2位まで上り詰めた26歳のルード選手。優勝候補の一人となりながらも、大会出場時には世界ランキング15位まで落として参加となりました。
初戦ではA.リンドルネック選手(フランス)と対戦。6-3,6-4のストレートで下すと、続く3回戦では、第23シードのS.コルダ選手(アメリカ)と対戦。ルード選手とコルダ選手はお互いに父親もプロテニス選手であり、対戦記録を持ちます。今回の二人の対戦は、ストレートで決着。6-3,6-3でここもルード選手が勝ち取りました。
4回戦では格上、第3シードのT.フリッツ選手(アメリカ)と激突します。過去の対戦は、ファイナルズ、全仏、全米など大舞台での対戦。ルード選手が2勝1敗(クレーは1勝0敗)とリードしていました。第1セットでは、互いに1ブレークずつを獲り、5-5の展開となりましたが、ルード選手が再度ブレークし7-5で第1セットを獲ります。第2セットはルード選手が堅実に守り切り、ブレーク1つのリードを死守して6-4でストレート勝ちを収めました。
ベスト8に進出したルード選手。続く対戦相手はマスターズ大会で6度の優勝記録を持ち、ルード選手から戦績0勝3敗と苦戦をしているD.メドベージェフ選手でした。
スコアとしては拮抗した展開となりましたが、試合を通してほとんどのスタッツでルード選手が上回り、段々とリードを広げていく形となりました。第1セットを6-3で獲ると、第2セットはお互いにキープが続き、5-5となった第11ゲーム。ルード選手が激しいラリー戦の上これをブレークし逃げ切り勝利。ここまでセットを落とすことなく準決勝へと駒を進めました。
準決勝では、ルード選手と同じくクレーコートを主戦場とするアルゼンチンのF.セルンドロ選手と対戦。ここでも競った展開が続きましたが、セットを落とすことなく6-4,7-5で勝利。ハイクオリティなプレーを維持したまま決勝戦へと進むことに成功しました。
自身3度目のマスターズ大会決勝戦に臨んだルード選手。決勝戦に立ちはだかったのは、前月のマスターズ大会インディアンウェルズで見事タイトルを獲得したイギリスのJ.ドレイパー選手でした。
前月のマスターズタイトル獲得からの勢いを持ち、世界ランキング6位の第5シードとして、ルード選手の挑戦を受けます。
第1セット、ドレイパー選手の強力なサーブとフォアハンドに苦戦する場面もありましたが、ルード選手はクレーコートを熟知した非常に高度なプレーで応戦します。ドレイパー選手のわずかな隙を見逃さず、正確なリターンでプレッシャーをかけ続けました。終盤で決定的なブレークに成功したルード選手が、 7-5 でこのセットを先取します。
第2セットに入ると、ドレイパー選手が再びギアを上げます。ドレイパー選手の鋭いショットがライン際を捉え、ルード選手の守備を打ち破ります。ルード選手も粘りを見せますが、勢いに乗るドレイパー選手を止められず、 3-6 でセットを失い、試合はファイナルセットへともつれ込みました。
運命の最終セット、試合は拮抗した展開を迎え、それぞれ決勝まで試合を勝ち抜いてきた分、両者のフィジカルと精神力が限界まで試されました。ルード選手は要所で意表を突くショットを放つなど、卓越した技術を披露。終盤の勝負どころでドレイパー選手のミスを誘い、 6-4 で勝利の瞬間を迎えました。これまで何度もマスターズやグランドスラムの決勝で涙を呑んできたルード選手にとって、これが通算13個目のタイトルにして、待ちに待った初のマスターズ1000の栄冠となりました。
R128 bye
R64 A.Rinderknech 6-3,6-4
R32 S.Korda(23) 6-3,6-3
R16 T.Fritz(3) 7-5,6-4
QF D.Medvedev(9) 6-3,7-5
SF F.Cerundolo(20) 6-4,7-5
F J.Draper(5) 7-5,3-6,6-4
直近5年の優勝者と歴代優勝者
2025 C.ルード (ノルウェー)
2024 A.ルブレフ
2023 C.アルカラス (スペイン)
2022 C.アルカラス (スペイン)
2021 A.ズべレフ (ドイツ)
優勝5回 R.ナダル (2005,2010,2013,2014,2017)
優勝3回 N.ジョコビッチ (2011,2016,2019)
優勝3回 R.フェデラー (2006,2009,2012)
優勝2回 A.マレー (2008,2015)
マドリードオープンでは、世界トップクラスの選手の優勝が続いてきました。
2022年は、当時18歳のカルロス・アルカラス選手が、地元の大声援を背に複数優勝経験を持つナダル、ジョコビッチ、ズべレフのトップ3シードを次々に撃破し、見事優勝。続く2023年も優勝し、連覇を果たしました。
ここでも最多優勝を持つのは、スペインの英雄ナダル選手。他のBIG4とタイトルを分け合いながらも、5度の優勝を飾っています。
2014年の決勝戦には錦織圭選手が出場。栄冠まであと1セットとなりましたが、最終セット途中に無念の棄権で準優勝となりました。
主な出場選手と組み合わせ
本戦に96名が名を連ねるマドリードオープン。シード枠は32つ設定されており、シード選手は1回戦が免除されます。
残念ながら、地元の英雄アルカラス選手は手首の怪我により出場を辞退。ジョコビッチ選手も出場ならずとなっていました。
更に昨年ファイナリストのドレイパー選手も急遽棄権をしました。
最注目はマスターズ大会で4大会(今季全3大会)続けて優勝を果たし無敵モードのシナ―選手。直近のモンテカルロ・マスターズでクレーサーフェスのアルカラス選手を攻略し、世界ランキング1位を奪還。生涯グランドスラム達成へ向けた全仏奪取を見据え、このマドリードでも弾みをつけられるでしょうか。
第1ブロック
[1] J.シナー (イタリア) -1位 (24歳)
-今季24勝 MS1000優勝×3🔥 全豪ベスト4
[32] G.ディアロ (カナダ) -36位 (24歳)
-今季6勝
[19]C.ノリー (イギリス) -23位(30歳)
-今季12勝 MSベスト8
[15]T.ポール (アメリカ) -18位(28歳)
-今季19勝 ATP250優勝、準優勝 全豪ベスト16
他:F.チナ(WC)、T.マハーチ、R.バウティスタ・アグート
マスターズ大会4連覇中のシナ―選手。今大会は第1シードとして出場します。最大の対抗馬であるアルカラス選手が出場しない今、彼を止められる者はいるのでしょうか。
ポール選手はクレーサーフェスでのツアー優勝を含めて好調が続いています。
シード外では、今季タイトルも獲得しているマハーチ選手に加え、ワイルドカードでイタリアの若手チナ選手が出場します。
そして、地元スペインの38歳バウティスタ・アグート選手は先日今季限りの引退を発表しました。地元の声援を背に、かつてベスト4の成績を残すマドリードオープンでどの様な最後を見せてくれるでしょうか。
第2ブロック
[9] A.ルブレフ -12位 (28歳)
-今季15勝 ATP500 準優勝 ATP500 ベスト4×2
[22] A.リンドルネック (フランス) -26位 (30歳)
-今季7勝
[27]J.フォンセカ (ブラジル) -31位(19歳)
-今季10勝 MS1000 ベスト8
[5] A.デミノー (オーストラリア) -8位 (27歳)
-今季15勝 ATP500 優勝 全豪ベスト8
他:L.ソネゴ、R.ホダル、M.チリッチ
第2ブロックは実力派と期待の若手が入り混じるブロックです。
第5シードのデミノー選手はATP500優勝を含め、今季15勝を誇りますが、直近2ヶ月程は悔しい結果が続いています。ブロック突破が打開の条件です。対抗となる第9シードのルブレフ選手は、前週のATP500 バルセロナオープンで決勝戦に進出するなど勢いを維持しています。
若手の期待となるのは第27シードのフォンセカ選手とホダル選手です。フォンセカ選手はマスターズ大会で初めてベスト8に進出することに成功しました。同じく19歳地元スペインののラファエル・ホダル選手。勢いをつけており、ATP250 マラケシュオープンで見事ツアー初優勝。前週のATP500 バルセロナオープンでもベスト4に進出しました。満を持して地元のマスターズ大会へと出場します。
第3ブロック
[4] B.シェルトン (アメリカ) -6位 (23歳)
-今季17勝 ATP500 優勝×2🔥
[25] T.エチェベリ― (アルゼンチン) -29位 (26歳)
-今季18勝 ATP500 優勝
[21]A.フィス (フランス) -25位 (21歳)
-今季18勝 ATP500 優勝🔥MSベスト4 ATP500 準優勝
[14] V.バシェロ (モナコ) -17位 (27歳)
-今季14勝 MS1000 ベスト4
他:L.ベレッティーニ、F.マナリノ
第3ブロックには、今最も勢いを持つスター選手が勢ぞろいです。
アルカラス選手とジョコビッチ選手の欠場によりシードの四つ角を掴んだ第4シードのシェルトン選手。前週のATP500 BMWオープンで見事優勝しました。これにより早くも今季ATP500のタイトルを二つ保持し、キャリアハイ目前状態です。
同じく前週のATP500 バルセロナオープンで優勝を果たしたフィス選手も爆発的なエネルギーを維持しています。ATP500準優勝の他、マスターズ大会でも上位進出を繰り返しており、今大会でも止まらないでしょう。
そしてモンテカルロ・マスターズで主人公ばりの活躍を見せたバシェロ選手もこのブロックに登場します。マスターズ大会で特に勢いを持ち、キャリアハイの世界ランキング17位まで上り詰めています。
エチェベリ―選手もクレーサーフェスのATP500でタイトルを持っており今季は18勝、混戦必至のブロックです!
第4ブロック
[11] J.レヘチカ (チェコ) -14位 (24歳)
-今季13勝 MS1000 準優勝
[33] A.ミケルセン -37位 (21歳)
-今季13勝
[29] T.フリークスポール (オランダ) -33位(29歳)
-今季7勝 ATP500 準優勝
[6] L.ムゼッティ (イタリア) -9位 (24歳)
-今季9勝 ATP250 準優勝 全豪ベスト8
他:A.タビロ、H.フルカチュ
第4ブロックも先が読めません。
本命の第6シードのムゼッティ選手は、この2ヶ月は調子が上がらず、早期敗退が続いています。得意のクレーシーズンで、調子を取り戻すことが鍵となります。
第11シードのレヘチカ選手は、マスターズ1000マイアミオープンで見事決勝へと進出しました。ここで得た自信は上位進出への糧となるでしょう。また、ミケルセン選手やフリークスポール選手にも十分なチャンスがあると考えています。
残念ながら、前年準優勝の記録を持つドレイパー選手は直前での棄権を発表しました。
第5ブロック
[8] A.ブブリク (カザフスタン) -11位 (28歳)
-今季15勝 ATP250優勝 BNP1勝
[30] C.ムーテ (フランス) -30位 (26歳)
-今季6勝
[20] A.ダビドビッチ・フォキナ (スペイン) -24位 (26歳)
-今季9勝
[12] C.ルード (ノルウェー) -15位 (27歳)
-今季9勝 全豪ベスト16
他:S.チチパス、M.フチョビッチ
第5ブロックには前年のチャンピオンであるルード選手が控えています。クレーでの彼は一段とハイレベルな戦いを見せてくれるでしょう。
地元スペインの出場選手の中で最もランキングが高いダビドビッチ・フォキナ選手もこの地でツアー初優勝を虎視眈々と狙っています。
さらに、このブロックランキングトップである第8シードのブブリク選手は、2回戦でチチパス選手と対戦の可能性があります。果たしてどの様なショーを見せてくれるでしょうか。
第6ブロック
[16] F.セルンドロ (アルゼンチン) -20位 (27歳)
-今季17勝 ATP250 優勝 全豪ベスト16
[18] L.ダルデリ (イタリア) -22位 (24歳)
-今季13勝 ATP250 優勝 全豪ベスト16
[27] B.ナカシマ (アメリカ) -32位 (24歳)
-今季12勝 ATP250 準優勝 ATP500 ベスト4
[3] F.オジェ=アリアシム (カナダ) -5位 (25歳)
-今季17勝 ATP250優勝 ATP500 準優勝
他:J.セルンドロ、S.バエス、A.ブロックス
南米北米のクレー巧者達が揃う第6ブロック。
F.セルンドロ選手とダルデリ選手は2月の南米クレー大会で3大会連続トップ2シードとして戦いました。結果はそれぞれ1優勝を飾り、クレーサーフェスの戦い方を熟知しています。
第3シードとなったアリアシム選手。クレーサーフェスはそこまで得意ではありませんでしたが、モンテカルロ・マスターズでルード選手を破るなどの勢いでベスト8を記録。ここにきてクレーコートへの苦手意識が薄れてきました。
クレーでの実績を持つバエス選手や、F.セルンドロ選手の弟J.セルンドロ選手もこのブロックで戦います。
第7ブロック
[7] D.メドベージェフ -10位 (30歳)
-今季19勝 ATP500 優勝 ATP250 優勝 MS1000準優勝
[31] D.シャポバロフ (カナダ) -35位(27歳)
-今季8勝 ATP500 ベスト4
[20] L.ティエン (アメリカ) -21位 (20歳)
-今季11勝 全豪ベスト8 MS1000 ベスト8
[10] F.コボッリ (イタリア) -13位 (23歳)
-今季14勝 ATP500 優勝 ATP500 準優勝
他:G.モンフィス(WC) 、R.オペルカ、G.ディミトロフ
第7ブロックも目が離せません。
メドベージェフ選手はマスターズ大会で準優勝の他、今季既に2つのタイトルを獲得しています。クレーも苦手意識を払拭し上位進出を目指します。
ティエン選手は言わずと知れたメドベージェフ選手キラー。当たれば面白いカードとなりそうです。
しかしなんといってもコボッリ選手。今季既にATP500のタイトルを掴んでいる事に加え前週のATP 500 BMWオープンではズべレフ選手を破り決勝へと進出しました。近々トップ10入りも期待されていますが、今大会で一気に上がる可能性を秘めています。
そして、今季限りの引退を表明しているモンフィス選手が出場します。躍動感あふれるプレーを目に焼き付けましょう。
第8ブロック
[13] K.ハチャノフ -16位 (29歳)
-今季7勝
[23] J.メンシク (チェコ) -27位 (20歳)
-今季15勝 ATP250優勝 全豪 ベスト16
[30] U.アンベール (フランス) -34位 (27歳)
-今季12勝 ATP250 準優勝
[2] A.ズべレフ (ドイツ) -3位 (29歳)
-今季21勝 MSベスト4×3 全豪ベスト4
他:M.ランダルーセ(WC)、T.アトマネ、ケツマノビッチ
未冠の王様ことズべレフ選手が君臨するのが第8ブロックです。
ここまで、確実に下位選手を圧倒し上位進出を続けているズべレフ選手。しかし、大きな壁に阻まれ今季は現在までに未タイトルです。アルカラス選手やジョコビッチ選手、フリッツ選手が欠場している今、大きなチャンスはやってきていると思います。
若手のスターであるメンシク選手や、安定して勝ち上がるアンベール選手などが立ち向かいます。
地元の新星ランダルーセ選手は、マスターズ大会予選出場からベスト8へ躍り出る大きなサプライズをやってのけました。今大会はワイルドカードとして本戦入りを果たしています。
勝手に結果予想
筆者が勝手にベスト8を予想します。
本命はやはりシナー選手の優勝です。
前年優勝のルード選手には期待を込めて決勝まで勝ち上がってもらいたいところ(そろそろランキングの下降が危ない)
疲労を無視してフィス選手とズべレフ選手には頑張ってもらいます。
優勝予想: J.シナー (イタリア)
準優勝予想:C.ルード (ノルウェー)
ベスト4予想:A.フィス (フランス)
ベスト4予想:A.ズベレフ(ドイツ)
ベスト8予想:A.ルブレフ
ベスト8予想:A.ミケルセン (アメリカ)
ベスト8予想:F.セルンドロ (アルゼンチン)
ベスト8予想:F.コボッリ (イタリア)
モンテカルロ・マスターズの予想結果
シナー選手の勢いがクレーサーフェスでもアルカラス選手を凌ぎました。
バシェロ選手の快進撃も嬉しい誤算だったかなと思います。フォンセカ選手も着実に実績を作り、アリアシム選手は遂にクレーでルード選手を破りました。
優勝: J.シナー(イタリア)
準優勝:C.アルカラス (スペイン)
ベスト4:V.バシェロ (モナコ)
ベスト4:A.ズベレフ(ドイツ)
ベスト8:A.デミノー (オーストラリア)
ベスト8:J.フォンセカ (ブラジル)
ベスト8:F.オジェ=アリアシム (カナダ)
ベスト8:A.ブブリク (カザフスタン)
優勝予想: C.アルカラス (スペイン) ▷準優勝
準優勝予想:J.シナー(イタリア) ▷優勝
ベスト4予想:F.コボッリ (イタリア) ▷R32
ベスト4予想:A.ズべレフ (ドイツ) ▷ベスト4 的中!
ベスト8予想:L.ダルデリ (イタリア) ▷R64
ベスト8予想:C.ルード (ノルウェー) ▷R16
ベスト8予想:D.メドベージェフ ▷R32
ベスト8予想:A.タビロ (チリ) ▷R32
