【AIにまかせる技術】全部入れても、全部は効かない|コンテキストの劣化
関係のありそうな資料を、まとめて渡したことはありませんか。
多いほうが親切な気がして、つい足してしまう。なのに返ってきた答えは、なんだかぼんやりしている。あとで、必要なところだけを短く貼って聞き直したら、そっちのほうがよかった。
前回、窓に入る量にははしがある、という話をしました。今日はその続きで、入りきっていても起きることの話です。
📉 長いほど、質が落ちる
たくさん渡せば渡すほど賢くなる、というわけではないようです。
2025年に出た調査では、18のモデルを横断して同じ傾向が確認されています。入力が長くなるほど、どのモデルでも成績が落ちていく。特定の製品の出来不出来ではなく、いまのAI全体の性質として。
ここが前回の話とは別のところで。入りきらずにこぼれるのではなく、ちゃんと入っているのに、薄まる。窓の中にあるのに、うまく使われない。
たくさん入りますという数字と、ちゃんと効く量は、どうも別のものらしいです。
🎯 まん中が、いちばん弱い
もうひとつ、これは知っておくと使えるな、と思ったことがあります。
同じ長さの文章でも、大事なことがどこにあるかで結果が変わる。頭とおしりは比較的よく読まれて、まん中に埋まったものは弱い。まん中に置かれた場合、精度が30%以上落ちたという報告もあります。
長い文章を渡すとき、いちばん伝えたいことを、なんとなく本文の途中に混ぜてしまうことがあります。前置きを書いて、資料を貼って、そのあいだに大事な一文を置く。あの位置が、いちばん届きにくいところだったわけで。
言いたいことは、先か、最後に。長いものを渡すときほど、これは効きそうです。

🌫 似ているものが、いちばん邪魔をする
もうひとつ意外だったのが、混ざりものの話です。
まったく関係のない情報より、関係ありそうで関係ない情報のほうが、じゃまをする。似たような言葉づかいの資料が並んでいると、間違いが増えていく。
これは、ちょっとこわい話でもあります。資料を足すとき、私たちが選ぶのは「関係ありそうなもの」だからです。念のため入れておこう、と思って足したものが、いちばん質を下げているかもしれない。
✍️ 今日、ひとつだけ
手元に、少し長めの文章があれば。自分の記事でも、メモでも、もらった資料でも。
まず、その全文を貼って、何か質問してみます。要約でも、意見でも、なんでも。
そのあと、新しいチャットで、同じ質問を。ただし今度は、その質問に本当に必要な一段落だけを貼ります。
答えを並べてみてください。短いほうが具体的で、こちらの聞きたいことに近いことがあります。
同じくらいなら、それはそれで。渡す量と答えの質は、まっすぐつながっていない。今日はそこが見えれば十分です。
🍵 おわりに
次回は「プロンプト設計との違い」。どう言うか、を工夫する話と、この連載でやっている話が、どこで枝分かれするのか。そのあたりを整理してみます。
念のために足したものが、いちばん効いていないかもしれない。そう思うと、あの「念のため」がなかなか手放せなくて。
ま、いっか。
あとがき
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
チャットAIを使用するときは、これがあるからガンガン別のセッションに切り替えるような使い方をしているのですが、AIエージェントだとそんなこともなくなるんですかね〜。
ここら辺もまだまだ試行錯誤中ですw
よければご活用ください〜
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