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【組織のAI活用#144】NotebookLM運用の壁。「ノートブック」はどう分けるのが正解か?

こんにちは!寺田です。

現在は、デジタル関連会社のAI推進者などのAI活用者のコミュニティである「AI Digital Community (ADC)」の代表理事や、顧客事業の「×AI化」をサポートするFURIKAKE Partners(株)と組織のAI活用を支援するプロダクトを提供するAI Portalize(株)の代表取締役を務めており、様々な側面から組織のAI活用をサポートしています!
また、直近までは法人向け生成AI&デジマ人材育成研修サービスD-Marketing Academy(株)の代表取締役やCARTA HOLDINGSのAI推進室で組織AI活用推進もしており、とにかくここ2,3年はAIでの実務活用支援にどっぷりとつかっております。

各社、社内のAI化を進める現場で、Googleの「NotebookLM」を活用する事例が非常に増えてきました。AIボットの作成や、社内ドキュメントの学習環境として、手軽かつ強力なツールです。

ただ、実際に運用を始めてみると、必ずと言っていいほど直面する悩みがあります。
それが、「ノートブックをどの単位で分割すべきか?」という問題です。

ということで、今回はNotebookLMを運用する際の「ノートブック作成の考え方」と「分割の基準」について書いていこうと思います。

運用でぶつかる「どこまで情報を入れるか」問題

本題に入る前に、少しだけ前提を整理しておきます。
NotebookLMは、ユーザーがアップロードしたドキュメントをAIが学習し、その内容に基づいて回答してくれるツールです。

例えば、

  • セールス資料を読み込ませて、営業トークを作成する

  • 法律のPDFを入れて、自社資料が準拠しているかチェックする

  • YouTube動画のリンクを読み込ませて、要約を作る

といった使い方が一般的です。
非常に便利なのですが、情報源となる「ソース」が増えてきた時に、管理の難易度が上がります。

例えば、営業(セールス)向けのFAQボットを作ろうとした場合を想像してみてください。
一口に「営業用」と言っても、現場で必要な情報は多岐に渡ります。

  • お客様からよくある質問(社外向け)

  • 新人が知っておくべき知識(社内教育向け)

  • 社内の申請フローや事務手続き(業務フロー)

これらをすべて1つのノートブックに詰め込むべきか、それとも分けるべきか。
ここで考慮すべきなのが、NotebookLMの「更新の手間」です。
現時点での仕様だと、アップロードしたファイルの中身を更新する場合、一度削除して追加し直すか、ドライブ連携でも再同期のアクションが必要になります。

管理の手間と、回答精度のバランスをどう取るか。
そこで推奨したいのが、「3つの軸」で分けるという考え方です。

※NotebookLMをどの単位で分けるべきかについては、こちらの記事もご覧ください。


軸1:誰が使うのか?

まず1つ目の軸は、シンプルに「利用者」で分ける方法です。

  • 営業担当者が使うのか

  • 新入社員が使うのか

  • 管理部門が使うのか

利用者が異なれば、当然ながら求める回答のトーンや、必要な情報の範囲も変わってきます。
利用者の属性に合わせてノートブックを分けておけば、回答のズレを最小限に抑えられるはずです。

軸2:何のために使うのか?

2つ目は、「利用目的」で分ける方法です。

  • 対「社外」用なのか(顧客への回答、プレゼン資料など)

  • 対「社内」用なのか(社内規定、申請フローなど)

ここを混ぜてしまうと、リスクがあります。
例えば、顧客への回答案を出力させたいのに、社内用語や内部事情が含まれた回答が生成されてしまう、といったケースです。

情報の出し分けが必要な場合は、明確にノートブックを分けておくのが安全ではないかなと思います。

ただ、注意点もあります。
「法律ごと」や「経費精算と勤怠管理」のように細かく分けすぎると、今度は「どこに何があるか」を探すのが大変になります。

ソースの情報量がそれほど多くない場合は、ある程度まとめてしまっても問題ありません。

軸3:容量と精度のバランス(Accuracy)

そして3つ目が、技術的な「容量と精度」の問題です。

NotebookLMにはソースを多数追加できますが、一定の量を超えると情報の欠損が発生したり、ハルシネーション(もっともらしい嘘)が起きたりすることがあります。
情報量が多すぎて精度が低いと感じる場合は、調整が必要です。

  • ソースの数を減らす

  • 複数の資料を1つの要約ファイルにまとめてから読み込ませ、軽量化する

このように、「AIが正しく処理できるサイズ感か?」という観点で分割を判断するのも非常に重要です。

※NotebookLMのソース情報が自動更新されない点と対策については、こちらの記事もご覧ください。


まずは「誰が・何のために」で大枠を作る

NotebookLMの活用において、ノートブックをどう分割するか。

迷った際は、以下のステップで整理することをおすすめします。

  1. 誰が: 利用者は誰か定義する

  2. 何のために: 社外向けか、社内向けかを分ける

  3. 精度・容量: 情報詰め込みすぎによる精度低下がないか確認する

まずは「誰が・何のために」で大枠を作ってみる。
そのうえで、実際に動かしてみて精度に問題があれば、「容量」の観点で分割や情報の圧縮を行う。

この手順で進めれば、運用しやすく精度の高いAI環境が構築できるのではないかなと思います。



読んでいただきありがとうございました!
過去のAI関連記事はこちらです!

ちなみに、組織におけるAIの推進についてまとめた本も出版させていただいております。もしよければご覧ください。


<自己紹介>
直近までは、電通グループに属する約1400人・20社以上の事業会社群で構成されるCARTA HOLDINGSにて、全社横断のAI推進室で組織全体のAI活用推進を担いつつ、法人向けの「生成AI&デジマ人材」研修サービスであるD-Marketing Academyの代表取締役も兼務し、大手企業からスタートアップまで、数百社にわたるAI人材育成を支援してきました。

現在は、デジタル関連会社のAI推進や担当コミュニティである「AI Digital Community (ADC)」の代表理事や、顧客事業の「×AI化」をサポートするFURIKAKE Partners(株)と組織のAI活用を支援するプロダクトを提供するAI Portalize(株)の代表取締役を務めており、様々な側面から組織のAI活用をサポートしています!

<略歴>
2005年 5月 大学在学時にEC事業を開始
2007年 5月 (株)サイバーエージェントに入社し新規事業の立ち上げに携わる
2011年 10月 (株)VOYAGE GROUPにてKDDIとの協業事業を行う(株)Flesselを設立し代表取締役に就任
2015年 11月 ECコンサルティング事業を行う(株)JSコンサルティングの代表取締役へ就任
2018年 4月 東証一部プライム企業Hamee(株)にJSコンサルティングをM&Aし、代表取締役を継続
2019年 5月 Hamee(株)の執行役員に就任し、Hameeグループの新規事業領域を管轄
2021年 2月 D2C支援を行うTHE CHOSEN ONE(株)の顧問に就任
2021年 3月 アパレルD2C事業を行う(株)NAAFYの取締役に就任
2021年 4月 D-Marketing Academy(株)を設立し代表取締役に就任
2023年 1月 (株)CARTA HOLDINGSにD-Marketing AcademyをM&Aし、代表取締役を継続
2025年 3月 CARTA HOLDINGSグループ全体のAI活用促進を行うAI推進室を兼務開始
2026年 1月 生成AIに関しての顧問を行うFURIKAKE Partners(株)を設立し、代表取締役に就任
2026年 1月 組織の生成AIプラットフォームサービスAI Portalize(株)を設立し、代表取締役に就任
2026年 1月 デジタル関連のAI活用企業コミュニティ「AI Digital Community(ADC)」を設立し代表理事に就任

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