ドサクサ日記 10/6-12 2025
6日。
CBSからAPI1608などの録音用の機材を移設。10年くらいかけて集めた機材たちを分解して車に積み込み、藤枝まで移動。スタジオに鎮座していた16chのコンソールがなくなってしまって寂しい、という気持ちもあるが、このあとの処理が面倒くさいのほうが勝っている。コンソール用のデスクはコンソールがなければただのデカい謎の台という感じで撤去が必要で、次に預かるNEVEのコンソールのスペースを確保しなければならない。コード類も完全にやり直して、それだけで数百万円の出費になると思う。うーむ。そういうことを考えると、なんてことをしてしまったのだと思わないでもないが、デイヴ・グロールに憧れて勝ったAPI1608で、いろいろな人が最高のサウンドを作り上げる未来を想像して、そっちの勝ちとしよう。解体は面倒くさい。

7日。
朝起きてまずは「ゆらく」に行って温泉に浸かった。尻が真っ赤にカブれた爺さんがサウナから出てきて心配になった。サウナで治るのだろうか。その後は朝ラーを食べてスタジオへ。日中は機材を運び込み、周波数を測定しながらスピーカーの位置を仲間たちと探った。スタジオは使いながら育てるもの。最初は難しいが、始まったことが嬉しい。良いスタジオにしたい。

8日。
予約したタクシーまで時間があったので、金銭の節約と時間の有意義な活用を考えて電車移動に変更したところ、かえって時間がかかり、ランチも急ぎで駅の立ち食い蕎麦、そしてスタジオに遅刻するという羽目になってしまった。すべてが裏目に出たと言える。もっとも早めに移動したとしても、スタジオの近隣は飲食店不毛の倉庫街みたいな場所なのだけれども。悔しい。
9日。
今日はタクシーで行くぜとスタジオに出向き、空いた時間で飲食店不毛の地にあるチェーンの蕎麦屋でじっくり天丼などをキメようと目論んだが、蕎麦屋は閉店してしまったようだった。虚しい。仕方がないのでコンビニでパスタを買って温め、スタジオの前室で啜り上げた。これなら駅前で降ろしてもらって、なんらかの飲食店に行けばよかった。そう書くとコンビニに失礼な気もしてくる。思えば、なんとなく素敵なランチを夢想して町をほっつき歩き、失敗した際に慰めてくれるのはコンビニ飯であることが多い。突然に空腹を表明する小腹についても、対応してくれるのはコンビニで、珈琲に至っては、やや値段が上がったものの破格と言える。両手を上げて万歳を唱えることはできないが、我らの空腹セイフティーネット。ツアーのリハは順調。
10日。
スタジオの諸々を片付けていたらスピーカーが落下して破損。先に配線を抜いておけば良かったと後悔しても、時すでに遅し。メーカーへ連絡して修理に出すことになった。落ち込んでばかりはいられないということで、一路神戸へ。Foo Fightersの来日公演を観る。全部良かったけれど、モーターヘッドのカバーがブチ込まれたところがアガった。「Best of You」は名曲過ぎた。ほぼ全編に織り込まれる「ア゛ー」という絶唱。スクリームとデイヴは言っていたが、それが最高に面白くて爆笑してしまった。ロックバンドやロックシンガーは爆笑できるようになってはじめて、伝説と呼べるのではないかと思う。ボブ・ディランが原曲の跡形もないアレンジで「Like a Rolling Stone」を歌うときや、ポールが「Blackbird」でステージを迫り上げるときにも爆笑したことがある。リアムが6台くらいのモニターに囲まれて「ライラ」を歌うときも笑わずにはいられなかった。ホンマもんが格好いいのは当たり前の話で、その先に爆笑されて初めてレジェンドなのだ。初めてFoo Fightersのライブを見たのは、95年のクラブチッタだったと思う。初来日。あれから30年。音楽は最高だなと思う。デイヴがいる世界で良かった。
11日。
「ア゛ー」の余韻のまま、京都音博。会場に着くなり佐野元春さん。オシャレでお茶目で最高にクール。10 FEETはコント成分抑え目で、いつもより余所余所しい感じがあったけれど、ひたすら曲が良い。我々は燃え上がった。岸田君との「リトルレノン」では鳥肌が立った。終始感動していた。曲がりくねった音楽の道筋を真っ直ぐな心で歩んできたことへのご褒美、みたいな時間だった。本番前、メンバーにどこかで「ア゛ー」と叫びたいと相談してみたが、「そういう曲は今日のセットリストにはない」とのことだったのでソラニンで「ア゛ー」を敢行した。音博でのMAKUAKEは沁みた。そして、くるり。「シカゴのウィルコ」みたいなニュアンスでもはや「京都のくるり」なのだと思う。特別なステージ、特別なバンド。至福の時間だった。

12日。
朝起きると身体がダルーンと重く、どうしたものかと思ったが、気合いで静岡へ。漆喰塗りのWSに参加。シルクスクリーンのバッグ作りにも参加できて最高だった。参加者が皆、上手に漆喰を塗っていて感激し、さすが「うま〜くヌレール」だと思った。提供&指導してくださった日本プラスターさんに感謝。バッファロー五郎A先生にも次回は参加してほしいと思った。

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