違うままでいさせてあげる/これからの新しい関係
わたしたちが本当にほしかったもの。それは
何も言わずとも分かり合える体験とか
奇跡的に心が通じ合う体験
ではなくて
違ってもいいよ
そのままでいていいよ
わたしと違うあなたが大好きだよ
そういうメッセージだったんだよね。
わたしが喉から手が出るほど欲しかったのは
好きなものも嫌いなものも
価値観も考え方も同じで
何も言わずともツーカーで通じてしまう
世界でただ一人の奇跡の相手
ではなくて
違いがあって当たりまえで
その違いを受け入れてくれて
その違いを楽しんでくれて
違いを違いのまま愛してくれる
そんな関係だったんだよね。
相手を否定することなく
相手を変えようとすることなく
そのままで一緒にいられる関係
そこに必要なのは、同化や一致や一心同体なんかじゃなくて、共感と寄り添いだったんだ。
そこを履き違えていたから、わたしはずっと世界でただ一人のわたしのことをすべて分かってくれる相手を求め続けていたんだ。
そんなものは共依存の世界にしか存在しない幻だったのに。
ないものをあると思って探し続けてきた。
そしてそんな無謀な理想を相手に押し付けてきた。
わたしのことを分かってほしい
察してほしい
理解してほしい
わたしの考え方と同じになってほしい
わたしの価値観と同じになってほしい
同じものを嫌って同じものを好いてほしい
相手にわたしと同じになることを望んでいた。
相手に変わることを望んできた。
そうやって相手をずっと否定してきた。
わたしの正しさを押し付けてきた。
そんなことできるはずもないのに、、、
わたしの育った共依存家庭では、それこそが目指すべき人間関係の在り方とされていたんだ。
相手が何も言わずとも、相手のニーズを汲みとり、相手の要望を察知して、言われるまえに動く。
相手が機嫌を損ねないように、先回りして不快なことを取り除き、快いことを与えて機嫌をとらなければならない。
それも相手に直接要望を聞くのではなく、自分の頭で考えて、察して行動しなければならなかった。
もしそれができなかったら「不機嫌」という制裁を与えられる。親の不機嫌は子供にとって本当に恐ろしくて怖くて命の危機だった。なんとしても避けたいことだった。
だからわたしは相手の機嫌を先回りして読むクセがついてしまったんだよね。
相手を怒らせないように、不機嫌にさせないように、よろこばせるように、自分なんか後回しにして全力で相手のことだけを考えた。
その世界では、自分は犠牲にすればするほどよかった。自分を優先するなんて最もやってはいけないことだった。我慢と自己犠牲こそが美徳で、自分の気持ちを大切にしたり、素直に言葉にしたりすれば、「わがまま」だと糾弾される世界だった。
親と違う意見は嘲笑され、否定された。
わたしの住んでいた世界では、親と違う意見を持つことは許されていなかった。
親の機嫌を取れないわたしはいつでも「わがまま」で「悪い子」だった。
わたしはそのことを40歳を過ぎるまで信じていた。
わたしは「わがまま」で「悪い子」なんだと、自分を恥じながら生きてきた。自分を責めて、自分を否定して、親に認められる自分になろうと必死に生きてきた。
わたしと同じように共依存の世界に住む夫と結婚して、親にされたのと同じことをお互いにやり合った。
違いは受け入れず、同じになることを目指した。自分の機嫌をとれない相手を責め、変われと要求した。何も言わなくても自分の気持ちを察してくれと駄々をこねた。
すべては共依存特有の間違った幻想からきていた。
自分のことを100%理解してくれる世界でただ一人の理想の相手がいるはずだ
という誤った幻想から。
そんなものはなかったのだと、ようやく気づくことができた。
世界にただ一人の相手なんていないし、いなくてよかった。
わたしのことを100%理解してくれるただ一人の相手がいるとしたら、それはわたしだ。
わたしがその相手になれば、もう外側にそれを求める必要はなくなる。
わたしがわたしの最愛のパートナーになって、わたしがわたしを100%理解してあげる。
わたしがわたしの機嫌をとって、わたしがわたしの不快を取り除いてあげる。
わたしがわたしを愛して、わたしがわたしの味方になってあげる。
本当は親にしてもらいたかったことを、わたしがわたしにやってあげる。
本当はパートナーにしてもらいたかったことを、わたしがわたしにやってあげる。
そこから始めよう。
そこに揺るぎない土台があれば、わたしはどんな人と居ても「わたし」でいることができるだろう。
他人との違いを受け入れ、違いを楽しみ、違うままで心地よくいられる関係を築いていけるだろう。
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