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漫画家アシスタント物語  第9章 〈1〉 最初で最後のオフ会

 
《 写真上:オフ会に参加してくれた方々、勝手に写真を公開しちゃいますが、差しさわりがある方は、ご連絡ください。皆さん、現在では‥‥漫画家、大学の先生、会社社長‥‥中央の私以外は、凄い面子です‥‥ 》
             < この9章〈1〉は、文庫本約12ページ分 >

 
 

「第9章」は、独立した「章」ですので、「第8章」の続きではありません。
無料で、各話、お楽しみいただけます!
 
ただし‥‥
はじめての方は、
「マガジン:第1章、第2章」(無料)がお薦めです!
 
 

さて‥‥ 本文の前に‥‥ ここで‥‥‥‥
 

「漫画家アシスタント物語」への高額なチップをしてくれた方を紹介させてください。  ぷにょさん ‥‥‥‥‥‥ ありがとうございました!

以下の記事は、ぷにょさんの固定トップ記事、ぷにょさんの「がっこう」物語、お薦めの一作です‥‥

 

 

                 その1  
  
     《 漫画家アシスタントが・・・漢字を読めない!? 》
 
 
2008年にブログ( 当時はgooブログ )の読者さんから勧められて、初めてのオフ会をやったのですが、参加メンバーの皆さんの現在の肩書は、羨ましいほど立派なものです。

ちなみに、私が見知っている漫画家アシスタントの成れの果ても立派な肩書が多いです‥‥

清掃業、廃品回収業、排水配管工、夜回り、生活保護、そして、日本に住めない経済難民‥‥‥‥ 

話を、初めてのオフ会に戻しましょう。 拙ブログ( 旧gooブログ 〉のオフ会を東京池袋サンシャインシティビルにある中華料理店「 聘珍樓 」( ※参照 )でおこないました。

私は、慣れない高級店の予約をするため‥‥ 最初に電話でお店に、問い合わせをした時のことです‥‥

「 あの‥‥ チョウチンロウの料理についてお聞きしたいのですが‥‥ 」「 はぁ‥‥? うちは‥‥ 」

対応する女性店員が口ごもっている。
「 え? チョウチンロウですよね? 」
「あの‥‥‥‥」

ハッキリしない女性に、少しイライラしながら、もう一度質問する。
「料理についてお聞きしたいんですが」
「うちは‥‥」

「‥‥?」
「 ヘイチンロウなんですが‥‥ 」
「 ‥‥へ‥‥? 」私は一瞬固まる。

「 はい、ヘイチンロウです 」
「 ‥‥えっ!? ヘ‥‥ ヘイチン‥‥ あ‥‥ す、すいません! 」

お店の名前「 聘珍樓 」を「 聴珍樓 」と読んでいた私でした。

初めてのオフ会は、このブログ(旧gooブログ)によくコメントを寄せてくれる人物が勧めてくれた事がきっかけで開いたのですが‥‥‥‥

対人関係がまるで苦手で、口下手、外交能力ゼロな私は、恐る恐る会の準備をしました。

そして、いよいよ、このブログ読者の面々が登場します‥‥‥‥

実は、読者というのは勝手なもので( 私自身を含めて )、ブログを読んで笑っているうちは楽しいのですが、いざ、自分が登場人物の立場になると‥‥ これは、おだやかではなくなります。

( 今回、このnoteブログに自分の写真が出ているので、驚かれるかと思います。でも、こっちは見てないかな‥‥ )

たぶん‥‥ この瞬間にも‥‥ 読者の中で、オフ会に参加した人物は‥‥

「 えっ‥‥‥‥!? オ‥‥ オレの事が記事に出るのか‥‥?! 」

と、突然‥‥ 心拍数や血圧がドッと上がる方もおられるかと思います。

お気の毒だとは思うのですが‥‥‥‥ 一応、許可を得たり、お世辞や宣伝の類は抜きで、率直に書かせていただく事をモットーにしていますので諦めて下さい。

ちなみに、このブログに登場した人物の半分は、私を怨んでいます。そして、後の半分の方は忘れようと努力されています。( 申し訳ないことと思っております )

中には、自分が登場する部分を全て削除する様に迫り、私は泣く泣く数節( 原稿用紙で10枚分ほど )の文章を削除、修正した事もありました。

さて、話をこの初めてのオフ会に戻しましょう‥‥‥‥

2004年にこのブログがスタートし、2008年に書籍化( ※参照 )され、その年の暮れにオフ会が開かれたわけです。( つまり出版記念のオフ会ですね )

私は、以前から憧れていた(?)高級中華料理店「 聘珍樓 」でオフ会をしたいと考えていました。

料金は全て私が払うつもりでいたのですが‥‥ 出席希望者が多いと破産してしまうので、少しだけ( 2~3000円ほど )の「 会食費 」をいただく事にしました。

実際、会費とはいえお金をいただくのには抵抗があったのです‥‥‥‥

このブログを読んで下さるだけでありがたいし、私の方からお礼を差し上げたい位の気持ちでいましたので‥‥‥‥

さて、大きな丸い中華ターンテーブルを囲んで会食が始まるのですが‥‥‥‥

私は、何を喋って良いのかサッパリ分かりませんし、どう会を進行させるのかもサッパリでした。

当然、私が喋らなければ出席者も遠慮して喋らないわけで‥‥ ちょっと気まずいスタートになりました。

私は、着席して大きな中華テーブルを囲む出席者全員を見回して黙っていました。 何を喋ったら良いのかわからないのです。

「‥‥‥‥‥‥‥‥」
私がこんな調子ですから、全員が沈黙したまま、テーブルを囲んでいます。

「‥‥‥‥‥‥‥‥」
まだ、私は沈黙しています。コップが運ばれ、ビールなどの飲み物が運ばれ、オードブルが運ばれ‥‥‥‥

「‥‥‥‥‥‥‥‥」
まだ、黙っている私に業を煮やした出席者の一人が‥‥
「じゃあ‥‥ まぁ‥‥ そういわけで‥‥ とりあえず‥‥」
「そうですね、乾杯しましょうか?」
「じゃ、かんぱ~い」
「乾杯」
「乾杯~い!」
私も「乾杯!」と声を出す。

こんなスタートでも、なんとか乾杯していただき‥‥ お酒が入ることで皆さんも少しづつ盛り上げて下さいました。

私は、こんなブログをやってネチネチと文章を書いておりますが、実際は無口な方なのです。 人と会って話すよりも、一人で遊んでいる方が好きな質です。 宴会などでは、「 一人でお通夜 」状態になってしまいます。

そんな中、皆さん、よく私に質問してくれたり話しかけて下さったりして、私が窒息死するのを防いでくれたのでした。

ちなみに、出席してくれたメンバーは6~7人で、皆さん30歳後半から50歳代まで、仲良くメタボ系にメガネという業界の典型的なタイプが揃いました。

そのメンバーの職業のほとんどが漫画関係、イラストレーターなど、私の様なチャランポランな人間ではなく、業界で活躍するプロフェッショナルな方々でした( 普通のサラリーマンの方も )。

私を見てどう思われたかは知りませんが‥‥‥‥ なぜか、これを最後に、二度とオフ会のお声はかかりませんでした。

さて、料理は高級中華といっても定番のエビチリやら酢豚やら‥‥ どれも高級店らしい薄味の上品で、見た目豪華、だが頼りない定番コース。

料金がいくらだったか‥‥‥‥ それは、さすがに「 聘珍樓 」値段! 一人当たりの料金に換算すると約15,000円!

今、この値段を読まれた、オフ会の参加者( 参加費、3千円ほど )は‥‥

「 え、あれで1万5千円かよ!? 」
‥‥と、驚かれているかと思いますが‥‥

もう一つ、驚く話が‥‥‥‥

この料金に支払われた現金こそ、例のサラ金からの利息返還金( ※参照 )だったのです!

私が30年間払い続けた利息が返還され‥‥‥‥

それが、中華料理という形で、彼らの胃袋に収まるという‥‥‥‥ 返還から円が縁を呼んだ‥‥ というお話でした‥‥‥‥ 

何か変かんな?

 

 
 


2008年7月、ラジオ出演した時に撮影した東京赤坂にあるTBS放送局の写真です。

 
                その2  
  
 《 漫画家アシスタントが・・・本番を前に余裕のそぶり・・・!? 》
 
 
2008年の7月中旬( 当時、私は52歳 )、メールでTBSラジオのディレクターからゲスト出演の依頼を受けた時には、さすがに驚きました。

ブログ本が出版されていましたから、「ゲスト出演して欲しい」とのラジオディレクターからのメールを、詐欺メールだとは思いませんでしたが、予想もしなかった事だったので、本当に驚きました。

『 何ンで‥‥!? 何ンでオレが‥‥??? 』

何かの手違い‥‥‥‥ 例えば‥‥‥‥

‥‥あの有名な漫画原作者小池某先生と間違えているのではないか‥‥‥‥?( たまに間違われる事もあるのです )

しかし、どうもそうではなく‥‥‥‥ 実際に私に出演を依頼している様子に‥‥‥‥

『 このディレクター大丈夫なのかなぁ‥‥? 』
『 夏の暑さで頭をやられてるんじゃないのかなぁ‥‥?』
( 本当は、いたって真面目で気立ての良い明るい紳士、40歳前後 )

などと失礼な疑問を抱きつつも‥‥

「 有名人をゲストに呼ぶコーナーではなく、変わった職業の人から話をお聞きしたいのです‥‥ 」

‥‥ってな感じの説明で納得。 

しかし‥‥ そうは言ってもTBSラジオの生番組( 番組中27分間のインタビュー )‥‥‥‥失敗は許されない。

私は、断る理由もないので出演を承諾しました。番組は日曜日の生放送なので、仕事も休みだしタイミングも良かったのです。

数日後‥‥‥‥

番組のディレクターが私の暮らすマンションの近くまで面接と下準備に来てくれました。

TBSラジオの日曜日のレギュラー番組( 毎週日曜のお昼1時間 )で司会者は有名なアナウンサーのA住S一郎さん。

私にとって、ありがたかったのは会話の内容が漫画家アシスタントという職業についての質問だけで、漫画界、さらに漫画文化や漫画論などについての話を求められるわけではない事でした。( 実は‥‥私は漫画を全然読まず、漫画について詳しくないのです! )

つまり、30年以上の漫画家アシスタント人生から、その経験についての話だけすればよいのだと‥‥‥‥

正直、出演への承諾を迷うと言うよりも、気軽に引き受けた感じでした。( 安請け合い! )

しかし、時間が経ってくるとだんだん気が重くなってきます‥‥‥‥ 少しずつ緊張してくるわけです。

‥‥‥‥こんな時に、ドジをふむのが私のいつものパターンですので出演日の数日前には、すっかり気分が落ち込んできていました‥‥‥‥。

出演までの10日間に、よくブログにコメントをしてくれる人を含め、何人もの方からラジオ出演についてのアドバイスをいただきました‥‥‥‥

「 私はテレビにも出た事がありますが、ラジオの方が気楽でしたよ 」
「 私もラジオに出た事があります。少し緊張しますがたいした事はないですから 」

‥‥‥‥それでも、私は徐々に緊張に呑まれていました‥‥‥‥ というか、その事に気付かずにいました。

7月の熱い一日、私は池袋の自宅マンション前の喫茶店でディレクター氏と2時間ほど番組の打ち合わせをしました。( これが本番の2日前 )

漫画家アシスタントの仕事や生活で、ラジオ放送に使えそうな話題がないかディレクター氏が私に質問しながらシナリオの構想を企画している感じでした。

「 ああ‥‥ なるほど‥‥‥‥ フムフム‥‥‥‥ その話は面白いですね、当日も是非聞かせて下さい‥‥ 」

‥‥‥‥みたいな感じ。

私は、こうしたレギュラー番組は本番のずっと前に企画をたて、シナリオを作成しているのだろうと思っていたのですが‥‥‥‥ 意外と、土壇場の切迫した状態で進行している事に少し心配になりました。

出演の10日前にオファーがあって、本番の2日前にディレクターと打ち合わせる‥‥ まだ、シナリオの「シ」の字もできていない。

喫茶店でカフェオレのお代わりなどを注文‥‥‥‥ 一応、話の内容がまとまった後は、余裕のそぶりもあって‥‥‥‥ 私自身がラジオに対して持っていた色々な疑問を「この時」とばかりにディレクター氏にぶつけてみました‥‥‥‥

「 放送禁止用語ってありますよね? 」
「 番組の中には、そのスポンサーが大きな宗教団体だったりしますが、発言には気を使いますか? 」
「 生番組で出演者がとんでもない発言をしやしないかって、不安じゃないですか? 」

などと‥‥ 思いつくまま色々と質問したのですが‥‥‥‥

そのディレクター氏の答えについては、次回本編にて‥‥‥‥

まぁ‥‥ 結局、私が本当に‥‥‥‥ 心の底から彼に質問したかった事は‥‥‥‥ ただ一つ‥‥‥‥‥‥

『 何を喋ったらいいの?! 』
‥‥って事だったのですが‥‥‥‥‥‥

‥‥それは訊けませんでした!

 
 
 
 
       「 漫画家アシスタント物語 第9章〈2〉」へつづく・・・・

                   「第8章〈25〉」へもどる‥‥

                   「もくじ」 へ‥‥




 ~~~ 参照 ・第9章(前) ~~~ ( 読んでも、読まなくても!)

 【その1】
・聘珍樓 : 池袋サンシャインビルにある高級中華料理店。現在閉店中
・書籍化 : 拙ブログ「漫画家アシスタント物語」が2008年4月にマガジン・マガジン社より出版される。
利息返還金 : 30年間の借金生活で支払った利息から、利息制限法にそって返還していただいた金額は700万円ほど、そのうち手数料や他の負債返済に使いましたので、ほんの少しだけ貯金ができました。

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