高年収な大学職員の情シスへの転職ノウハウを現役採用担当が伝えます
「40代で年収1000万円がほしい」でも「プレッシャーが少なく充実した生活が送れるホワイトな環境がいい」
高年収だけどプライベートも充実させたい...…そんなITエンジニアの方向けて「私立大学職員の情シス・デジタル推進ポジションなら実現可能性が高い」という話をします。
お話しするからには、当然私も「40代でホワイトに働いて年収1000万円」を実現しています。さらに、現在はそのポジションの中途採用を担当しているので、このnoteを読んでいただくことで再現性を高めるポイントも余すことなくお伝えできます。
このnoteでわかること
大学職員の魅力とリスク(回避方法を含む)
中途採用の倍率とIT人材なら合格しやすい理由
大学職員の求人の探し方と注意点
合格のための選考対策(書類、面接など)
想定読者
このnoteは、以下のような方に読んでいただくことを想定しています。
IT業界出身、または情報システム部門で働いたことがある
強いプレッシャーがかかる仕事は避けたい
2週間以上の長期休暇が取りたい
40歳代で年収1000万円は超えたい
なお、このnoteは私立大学の職員のなかでも「情報システム関連部署」に転職することを前提に書いています。それ以外の部署を狙った転職には適しませんのでご注意ください。
このnoteの信頼性
実際に私が実現したこと(プロフィール)
実際に、私も大手SIerにシステムエンジニア・プロジェクトマネージャとして35歳まで在籍したあと、私立大学(総合大学)の情報システム部門のポジションに転職しました。転職前後の変化は下表のとおり大幅に向上しています。

現役の採用担当であること
私は現在、大学の中途採用(IT人材ポジション)の選考を担当しています。中途採用にあたり、情報システム部門の募集要項を作成し、毎年30〜40名近くの応募者を選考、面接、評価しています。
現役の採用担当の視点で、採用市場や大学職員、情報システム部門に求められるスキルについても、このnoteで余すことなくご説明します。
X(旧Twitter)フォロワー
私は社内SEへの転職に関する情報をブログ(r35-se.com)で継続的に発信しており、X(@tedroooid)は1,000名を超える方にフォローいただいています。
note公開の目的
実際にITエンジニアとして大学に転職を果たし、IT人材の採用担当の立場でノウハウをnoteで公開する目的は「一人でも多くのITエンジニアに大学に移ってもらい、日本の大学の教育・研究環境を良くしてもらいたい」と考えているためです。
身バレ防止のため、価格を高く設定していますが、noteの返金対応オプションを有効に設定しています。公開の目的をご理解いただくことで信憑性が少しでも高まればと思います。
大学職員の魅力とリスク
このnoteにたどり着いたということは、きっとあなたは大学職員の魅力をごぞんじなのかもしれません。
有名私大の大学職員の中途採用倍率は100倍〜200倍と言われています。実際に私が転職した際も採用倍率は約200倍でした。
では、なぜこれだけ高倍率になるほど人気があるのか?まずは大学職員の魅力・メリットについて3点に絞って解説します。
魅力①:残業時間が短い
一般的に大学職員は残業時間が短いと言われますが、実際に短いのでしょうか?
以下のとおり、OpenWorkで主要11大学(早慶、MARCH、関関同立)の残業時間(月間)を調べてみました。(2025年1月11日 時点)
学校法人立教学院: 6.4 時間
学校法人青山学院:10.6 時間
学校法人法政大学:11.6 時間
学校法人立命館:12.8 時間
学校法人中央大学:13.7 時間
学校法人関西大学:15.6 時間
学校法人同志社:16.4 時間
学校法人慶應義塾:16.6 時間
学校法人明治大学:18.6 時間
学校法人早稲田大学:21.5 時間
===全業種平均:21.9 時間===
学校法人関西学院:22.4 時間
パーソルキャリアが2023年に実施したアンケートによると、全業種のひと月の平均残業時間は「21.9時間」ですので、主要11大学のうち10大学が全国平均の残業時間を下回ることがわかります。
魅力②:夏休み・年末年始の休暇が長い
世の中には「大学職員は夏期休暇・年末年始休暇が長い!」という情報が流れています。
残念ながら、夏期休暇・年末年始休暇の長さは各大学によって異なります。
私が所属する大学では年によって多少の変動はありますが、平均的に夏は14日、年末年始は12〜13日(いずれも土日祝を含んだ日数)くらいです。
他の大学に勤める知人から聞いた範囲では、夏は最少3日〜最大20日、年末年始は最少6日〜最大15日(同上)でした。世の中が2024年末からの連休を「軌跡の9連休」と呼ぶくらいですから、大学職員の長期休暇はかなり長いと思われます。
ちなみに、有給消化率はどうでしょうか?同じくOpenWorkで調べてみました。(2025年1月11日 時点)
学校法人法政大学:76.6%
学校法人青山学院:72.7 %
学校法人早稲田大学:72.7 %
学校法人同志社:68.9 %
学校法人立命館:68.6%
学校法人中央大学:67.3 %
学校法人関西大学:63.4 %
学校法人慶應義塾:62.2 %
学校法人立教学院:58.2 %
学校法人関西学院:57.1 %
学校法人明治大学:55.1%
===全業種平均(20日付与換算):54.5%===
厚生労働省の『令和5年就労条件総合調査』によると、全業種の平均取得日数は「10.9日」(20日付与と考えると54.5%)です。
全業種の平均取得率を「54.5%」と考え、上記の主要11大学の取得状況と比較すると、すべての大学で全業種平均を超えて有給休暇を取得できていることがわかります。
魅力③:給与が高い
私立大学の年収は大学によってまちまちですが、人気のある総合大学に絞ると総じて年収は高く、40〜45歳で1000万円を超えます。
「私立大学 大学職員 年収」で検索すると、玉石混交の情報が多数出てきますが、どの情報も15年以上前の私大組合や私学共済のデータ(現在は非公開)を引用しているため、信憑性は評価できません。
大学によっては中途採用ページに35歳・40歳・45歳のモデル年収を提示している場合がありますが、残念ながら上場企業の有価証券報告書のように常に掲載されているわけではありません。
私が知る限り、早慶・MARCH・関関同立、それらに匹敵する大規模大学において、その多くでは40〜45歳(管理職)で年収1000万円を超えます。すべて事実確認したわけではないため、年収は中途採用ページ等をご自身の目で確認してください。
どうでしょうか?ここまで大学職員の情シスポジションの魅力について説明しました。
主観が入ってしまいますが、本当に待遇がよく、恵まれた環境だと思います。また、客観的なデータにおいても残業時間・有給休暇消化率などもよいことがわかります。
でもそんなうまい話があるわけありませんよね?察しのよい方は気づいているはずです……「リスクはないのか?」この点についても解説します。
リスク①:少子化による募集停止
リスクは大きく2つに分けることができます。1つ目は「学生募集が行き詰まる」リスクです。
ごぞんじのとおり、日本の18歳人口は減少が続いています。文部科学省が公表している『大学等進学者数に関するデータ』のP.3のとおり、18歳人口(棒グラフ)は団塊世代・第二次ベビーブームをそれぞれピークとして半減し、令和23年には現在の70%程度の水準(79万人)になります。
大学への進学率(折れ線グラフ)は上昇し続けていますが、60%程度でこれ以上の大幅な上昇は見込めない状況です。

その結果、18歳人口の減少にともない、すでに大学淘汰の時代に突入しています。
2024年度の入学者が定員割れした私立大学は345校(全体の59.2%)で過去最高を記録しています。定員割れを起こすと、大学の主たる収入源である「学納金収入」が減り、人件費削減や経営破綻に陥ることが懸念されます。
18歳人口の減少はずいぶんと前から見聞きしたのに、なぜ今になって定員割れという問題になっているのでしょうか?
それは平成初期からはじまった人口減少にあわせて大学が統廃合されてこなかった(むしろ、下図のとおり大学の新設が続いた)ためです。現在、そのツケが回ってきた状況と言えます。

リスク②:オンライン大学の台頭
18歳人口の減少だけではありません。2つ目のリスクは「オンライン大学の台頭」です。
その筆頭はZEN大学です。その運営にドワンゴが関わる点も注目されています。彼らは2016年にN高(N高等学校)を開校し、その後S高を開校、あわせて30,648名(2024年9月時点)の生徒数を誇る日本最大の高等学校をまたたく間に作り上げた実績があります。
従来から通信制の大学はありましたが、ZEN大学は開設にあたり入学定員を3,500名(放送大学に次ぐ規模)としており、今後N高・S高のように定員を拡大することが見込まれます。
コロナ禍以降、オンライン授業への抵抗感がなくなり、特に地方に住む受験生や通学を避けたい受験生にとって魅力的な選択肢となっています。その結果、通信制大学・オンライン大学の人気が高まっており、従来型の通学大学にとっては脅威となります。
通信制に通う学生の数は減少傾向が続いていましたがコロナ禍を機に増加に転じ、去年(2023年)はおよそ18万5000人で、3年前の2020年から2万人余り増えています。
リスクを回避する方法
大学職員に転職することを前提として、ここまで「18歳人口減少」と「オンライン大学の台頭」という2つのリスクについて説明しました。
ここからはリスクの回避について4つの方法を解説します。
リスク回避方法①:都市部の大学を選ぶ
転職する大学を選ぶにあたり、経営破綻リスクを回避するなら、大都市の大学を選択することが第一条件と言えます。
下図は文部科学省のデータによる大学進学時の流入・流出者数です。東京都・京都府・大阪府が他を大きく上回っていることがわかります。
かろうじて、宮城県(1.6%)・神奈川県(1.6%)・石川県(0.7%)・愛知県(4.1%)・福岡県(3.2%)がプラスであり、他県はすべて人数ベースで流出している状況なんです。
学生募集のための魅力的な学部の新設、オンライン大学に対抗するためのコンテンツ作成、イノベーティブな取り組みには費用がかかります。学納金(いわゆる学費)が主たる収入である大学法人にとって、大都市圏以外は分が悪いと言わざるをえません。

リスク回避方法②:志願者数が多い大学を選ぶ
大学選びにおいて経営破綻リスクを回避する場合の第二の条件は、人気が高い大学を選ぶということです。
受験生の志望校は一部の大学に集中します。旺文社 教育情報センターによると一般選抜志願者数は上位30校で全体の約60%を占めています。
なお、2005年以降上位30校が60%を占めるトレンドに変化はありません。

具体的に志願者数の上位30校(2024年)は以下のとおりです。
順位 大学名 志願者数
1 近畿大学 147,100 名
2 千葉工業大学 142,645 名
3 明治大学 109,159 名
4 東洋大学 102,895 名
5 法政大学 102,169 名
6 立命館大学 95,779 名
7 早稲田大学 89,420 名
8 日本大学 75,839 名
9 関西大学 72,588 名
10 中央大学 65,993 名
11 龍谷大学 59,990 名
12 立教大学 56,495 名
13 関西学院大学 52,624 名
14 東京理科大学 52,261 名
15 専修大学 51,289 名
16 同志社大学 50,974 名
17 青山学院大学 47,109 名
18 名城大学 42,649 名
19 福岡大学 41,945 名
20 慶應義塾大学 37,600 名
21 東海大学 36,171 名
22 芝浦工業大学 35,384 名
23 東京電機大学 35,293 名
24 武蔵野大学 33,545 名
25 神奈川大学 31,748 名
26 駒澤大学 30,893 名
27 京都産業大学 30,470 名
28 上智大学 29,569 名
29 東京都市大学 26,340 名
30 中京大学 24,857 名
リスク回避方法③:改革力が高い大学を選ぶ
今後、私立大学を取り巻く経営環境は大きく悪化し、従来どおりの経営では立ち行かなくなる可能性が高まっていることはリスク①②でご説明したとおりです。
厳しい環境を生き抜くためには、いわゆる「お役所しごと」ではなく、「改革力」が求められます。
大学通信ONLINEが公表する『改革力が高い大学』ランキングは、大学業界に身を置くものとしても納得感の高いランキングだと言えます。
例えば、国立大学を含む『全国編』を見ると、早稲田大学・近畿大学・立命館大学が上位に食い込んでいます。これらの大学は実際に大学業界の中でも新しい取り組みでよく見聞きする大学です。
『私立大学編』を見ると、上位30校は志願者数が高い大学と一致する点も「余力があるからこそ改革に着手ができる」と感じます。(相関関係はあっても因果関係を証明するものではありません)

リスク回避方法④:ITエンジニア職の業務を継続する
もっとも有効なリスク回避方法、それは「いつでも転職できる状態にする」です。
当たり前のことですが、もし、あなたが無事ITエンジニアとして私立大学の情報システム部門やデジタル化推進部門に転職できたとしても総合職であれば、異動の可能性があります。
大学には教務やキャリアセンター、総務、人事、財務といったさまざまな部門があり、一度ITエンジニア職を離れると転職が難しくなります。
そうならないように、「IT部門への配置」を明記した求人を選び、ITに関わる業務に従事し続けることがもっとも有効なリスク回避策となります。
IT人材こそ、高倍率を回避できる職種
ここまで、大学職員という職業の待遇のよさについて、リスクの回避方法を含めて説明しました。
みなさんが予想されるとおり、転職希望者は一部の大学に集中します。その結果、人気大学は2〜3名の募集枠に対して200〜500名程度の応募があり、倍率は100〜200倍程度になります。
でも大丈夫です。ITエンジニアのみなさんは安心してください。
情シスポジションに限定すれば、倍率は10〜20倍程度という大学がほとんどだからです。
実際に私が所属する大学でも情シスで2〜3名枠に対して応募は30〜40名(約15倍)程度です。また、他大学の情報システム部門の採用を担当する複数の知人(志願者数の上位30校)の話を聞いても採用倍率はどこも約10〜20倍です。
一方で、入職後の給与・待遇はその他の職種と差はありません。つまり、大学職員のメリットを享受しつつ、倍率は1/10程度なんです。ITエンジニアでよかった!と感じた瞬間でした。
ここまでのまとめ
ここまで、ITエンジニアが大学職員に転職するメリットとリスク、そしてリスクを回避する方法について解説しました。
メリット
・高年収(40歳で1000万円可能)
・2週間以上の休み、高い有給休暇消化率
・残業時間が少ない
リスク
・18歳人口減少による倒産
・オンライン大学による淘汰
人気が高い上位30大学であれば、リスクを回避しつつメリットを享受できるため、転職市場においても人気が集中し採用倍率は100〜200倍に達しています。ですが、ITエンジニアの場合は限定的で倍率は10〜20倍程度です。
ここからが本題です。現役の大学職員(IT人材の採用担当)が、実際の情報システム部門の仕事内容と求められるスキル、そして肝心の合格のための選考対策について解説します。あなたが持つスキル/経験が活きるのか、そしてどのようにそれをアピールすれば合格に近づくのかを確認してください。
業務内容と求められるスキル・経験
大学情シスの業務内容
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